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医師が解説する医療・健康サイト「Doctors Me」編集部です。
4000g以上で生まれてくる子どもを巨大児といいます。
胎児が巨大児となる理由には、母体の状態も影響あるといいます。子どもがお腹の中で大きくなりすぎた場合、何か危険なことはあるのでしょうか。

今回のテーマは「巨大児」です。医師に詳しく聞きました。

巨大児とはどのような状況でしょうか。

巨大児は、見た目では特に大きな異常がなく、生まれたときの体重が4000gを超えている赤ちゃんのことをいいます。

巨大児は、対称性巨大児と非対称性巨大児の2種類に分類されます。

≪対称性巨大児≫
特に母体に血糖値が高いなどの問題がなく、子宮内の状態も正常です。
お父さんやお母さんが背が高いなど、遺伝的な要素が大きいです。

≪非対称性巨大児≫
糖尿病を持つお母さんから出生する大きな赤ちゃんを指します。

母体が糖尿病を患っている場合に多いとのことです、予防

非対称性の巨大児が生まれる原因は、主にお母さんが糖尿病など血糖値コントロールがうまくいっていないことが挙げられます。

母体が高血糖の状態にあるため、胎盤を通じてブドウ糖が多量に胎児に送り込まれます。
胎児の身体の中では、ブドウ糖を体内で処理するために膵臓から多量のインスリンが分泌されることになります。このようにインスリンが分泌されることで赤ちゃんの体重が増え巨大児になる、と考えられています。

非対称性巨大児の予防のためには、血糖値のコントロールをすることです。
糖尿病を持っていらっしゃる妊婦さんは、食事などの制限をしっかり守って血糖を適正範囲内にコントロールする必要があります。

なお、糖尿病を持っている妊婦さんがみなさん巨大児を出産されるわけではありません。
巨大児のうち、お母さんが糖尿病である赤ちゃんは20%に満たないといわれています。

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子どもへのリスク

糖尿病のお母さんから生まれた非対称性の巨大児は、心臓や肺、肝臓などの重要な臓器が腫れて大きくなっていることが多いといわれます。

以下のような心配なことも起こり得ます。
・生まれた後に呼吸障害が出る。
低血糖を起こす。
・心不全の兆候がある。
・低カルシウム血症を引き起こす

こういった症状がある巨大児が生まれた場合は治療が必要です。
呼吸障害に対しては酸素を使うこと、低血糖がある場合にはブドウ糖を補給するなどの治療を行います。

症状が重度であれば、集中的な管理を要する可能性も、もちろんあります。

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母体へのリスク

特に糖尿病をお持ちの妊婦さんは、普段以上に血糖の変化に気を付けておく必要があります。

遺伝的な要因により体重4000gを超えて生まれた赤ちゃんは、特に出生の後の成長に問題を認めることは通常ありません。

なお、出産時にお母さんの骨盤を通過するときに肩回りなどが引っかかってしまい出産時に難産になりやすいことや出産が帝王切開となる可能性はあります。

最後に医師からアドバイス

妊婦さんの中には、出産予定日を過ぎるとお腹の中で赤ちゃんが大きくなりすぎて、巨大児になるのではないかと心配される方もいらっしゃるようです。

通常出産の時期が予定日より数日遅れてもそこまで大きくなることはありません。
大人と同じように、赤ちゃんにも様々な個性があるものです。ゆったり構えて赤ちゃんがやってくる日を待って大丈夫ですよ。

まずは血糖値のコントロールをするなど、できることを気をつけるようにするといいですね。


(監修:Doctors Me 医師)

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