介護する側の喜び


私は高齢者福祉の仕事をしています。
小規模デイサービスなので特別養護老人ホーム(特養)のように過酷な仕事ではありません。
特養のように夜勤もなく働いている人にとっては「楽だから言える」と一蹴されてしまうのかもしれませんが、私はこの仕事が好きで誇りを持っています。

私の施設の責任者は姉御肌で、他のデイサービスでは受け入れてもらえないような利用者も「任せろ!」と受け入れます。
私はそんな責任者のことが大好きで、私にもいい経験になるということもありますが、その心意気に惚れています。
介護職に就いてまだ浅い私ですが、責任者は私を育ててくれているのはわかりますし、私もそれに応えられるように精進していく所存です。

先日、とても嬉しいことがありましたので報告させていただきます。

デイサービスとショートステイを繰り返しで利用している方がいらっしゃいます。
自力で立つことができず、自宅でもショートでもベッドで寝たきりの生活をしている。
デイに来たときは車いすに座っていただいています。

利用前の情報で
・立位不可
・喋ることはない
・反応もない
と言われていて、どうコミュニケーションを取ろうかと考えていたのですが。

初めて来たときは、確かに少し頷くだけで喋らない、反応も薄く、これからどうしようかと悩みました。
しかし、諦めずに話しかけ続けた結果。

来所時私が「おはようございます!」と挨拶をしたら「おはようございます」と返してくれました。
さらに「雨も上がっていいお天気になったので、あとで散歩に行きましょう」と言ったらはっきりとした口調、笑顔で大きく頷かれ「楽しみだね」と言ってくださった。

とにかく嬉しかったです。

介護の仕事は確かに大変というイメージが強いと思います。
しかし、反応がないと言われていた方が笑顔で喋ってくれたなど、胸が締め付けられるほど嬉しいこともあるのです。
だから、介護職は辞められないのです。

人はどんな状態になっても生きていることに変わりはなく、できないことが増えたとしてもできることはあります。
「できないことはカバーしあえばいい」というのが責任者のよく言う言葉です。
それはスタッフだけではなく、利用者にも言えることだと思います。

「できない」ことが「できた」ときの喜びは誰にでも大きいものです。
私たちは、お世話をするのではなく、サポートするだけなのだと改めて思いました。

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