残念ながら番組は観れなかったが、昼のバラエティ番組で『 職場への監視カメラの導入について、賛成か反対か 』という内容のアンケートを街行く人達に質問し、それぞれの意見を紹介してタレント同士がそれについて討論するというものが放送されていたようだ。

長い間『 平和で安全な日本 』と言われていたが、現代の日本社会はいつ何時どんなことが起きるかわからないし、またどんな危険な状況が起きるかも、常に事件や事故の不安を感じずには過ごせなくなってきている。

もちろん、そんな事故や事件を出来るだけ未然に防ぎ、また起きてしまった後の状況把握や証拠の映像、今後同じような事故や事件が起きないように検証するためにも生かすことができる重要な要素でもあることは事実だ。

しかも今さらテレビのバラエティ番組で討論するまでも無く、とっくの昔からコンビニやスーパー、金融機関や食品工場など、ちょっと思いつくだけでも多くの職場に既に監視カメラは導入が進んでいるし、現に一歩外に出ればバスやタクシーの車内、電車内も駅構内も商店街もデパートやスーパーも、それこそどこもかしこも監視カメラの無い場所なんてありえないような状況である。

そもそも、なぜそんなものが必要な世の中になってしまったのか。またどこに行っても何をしていても個人の行動が監視されなければならないのか。
イギリスのロンドンなどは既に432万台もの監視カメラの普及が進んでおり、まさに監視社会と呼ぶにふさわしい状況であるし、日本の現状も当然それに追従して監視社会への道をまっしぐらに突き進んでいる。

もちろん誰だって事故に遭いたくもなければ事件に巻き込まれない方がいいに決まっているし、防犯カメラのあるおかげで、そんな状況に遭わずに済んでいるということも事実だろう。
ただしそれは悪意を持った人間の悪事を阻止するという意味では極めて有効だが、我々『 善良な市民 』の行動も常に監視されて記録されてしまっているという、とても耐えられない屈辱にも匹敵する状況を強制的に受けなければならないのも明白な事実だ。

例えて言えば、大嫌いなブサイクで性格の悪い異性に常につきまとわれ、待ち伏せされてどこに行っても物陰から覗かれ、ストーキングされていることと全く同じである。
誰だってそんなことをされたら非常に不快で気持ちの悪い思いを味わうに違いない。

ここで間違わないでほしいのは、あくまでも監視されているということ自体が不快で嫌なのであり、何も悪だくみなんてしてもいないし、撮られて疾しいことも何もない。
だからと言って、常に自分の行動を監視されて気持ちのいい人間はいないだろうし「 何も悪いことしてなければいいじゃないか。」という言葉で済まされるものでもない。
それは、社会全体が監視カメラで常に個人を監視しているという事=全ての個人が最初から『 疑われている 』という不快感が大きく影響するのである。

おそらくほんの一握りの少数であろう悪意を持った人物の悪しき行為を阻止する為に、監視するという行為を通して大多数の良心的な人間のことをも、最初から良心を全否定されているということが極めて不愉快で我慢ならない。
監視される側も監視する側も、どちらもお互いに疑心暗鬼になり、監視カメラに常に監視されて生活しなければならないこと自体が、現代の日本を暗黒の雲で覆い尽くし、我々に多大なストレスをもたらす非常に大きな要因になっていることは間違いない。

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