1980年代のニューヨークは世界一危険な街だった

1980年代のニューヨークは、まだ多くのマフィアたちが活動していた時代である。現在のマンハッタンからはとても想像できないくらい危険で汚く、異臭の漂う街であった。 街中いたるところに落書きがあり、 地下鉄は当然のように落書きだらけでごみだらけ、 地下鉄駅の階段の踊り場や構内には、ホームレスの人々が所狭しと寝ていたし、時に遺体が転がっていることもめずらしくなく、あちこちであらゆる犯罪・事件が起きていた。

今はファッション・ストリートとして買い物客で溢れるお洒落な34丁目辺りは、ひったくりの名所であり、昼間でもとても足を踏み入れることをためらう場所であった。

タイムズ・スクエアーはスリの名所であり、彼らの目が観光客に常に狙いを定めていた。

5番街、パーク、マディソンのミッドタウンでは夜ともなれば、冬はブーツにミニスカート、そして毛皮のショート・コートがトレードマークの売春婦たちがいたる所に立っていた。

ワシントン・スクエアー・パークでは、マリファナや薬の売買が公然と行われ、ビレッジのアベニューAより東側は無法地帯であった。

スリ、ひったくり、ホールドアップ、泥棒、レイプ、発砲事件、 殺人が毎日のようにいつもどこかで発生しているようなとても危険な街であった。当時のニューヨークは世界一危険な街と呼ばれていたのだ。

人通りが途絶えた通りに足を踏み入れることは、自殺行為

ちなみにこの私も当時、何度も被害者となり、タイムズスクエアーでスリ(未遂)、28丁目でひったくりに遭い、泥棒にアパートの鍵が壊され、2度もストーカーに遭い、ミッドタウンで発砲事件に巻き込まれ、ビレッジの地下鉄ホームで遺体と遭遇、夜のマンハッタンでバッドを持った暴漢たちに取り囲まれるなど、身も凍るような体験を繰り返していた。 今、生きているのが不思議なくらい。。

当時、人通りが途絶えた通りに足を踏み入れることは、自殺行為であった。夜の街を一人で歩くことも、当然危険を伴う。たとえ男であろうとも、数人に取り囲まれ ボコボコにされて追いはぎに遭うこともけしてめずらしくなかった。

街行く女性たちはバッグの紐を肩から上半身にクロス掛けでそのうえから片手でバッグを抑えて、常に後ろを振り返り周囲を警戒し、機敏に行動できるよう運動靴を履き早足で歩く姿が当たり前の世界で、ポケットに入れたもう一方の手には ケミカル・メースを握り締めていたりした。当時、私もその一人だった。

そんな時代にタイムスリップ!!。。することはちょっとできないが、ニューヨークでは、”モブツアー”なるものが観光ツアーとして存在するのだ。モブ(mob)とは、ギャング、マフィアのこと。ツアーではそのモブ(マフィア)時代の暗殺現場やかつての彼らの社交の場などを巡るというもの。この発想がさすがニューヨークだなと思う。なんでも楽しんじゃうところがね。

ニューヨークのマフィアの歴史はもっと古い。このツアーでは1980年代というよりも、もっともっと古い1900年代初め頃まで振り返っていく。

マンハッタンのスパークス・ステーキ・ハウスの入り口付近でガンビーノ一家のボスが暗殺された

ニューヨーク・マフィアに絡む事件が遭った場所として、マンハッタンのスパークス・ステーキ・ハウスは有名で、1985年、同レストランの入り口付近でニューヨーク・マフィアの5大ファミリーの1つであったガンビーノ一家の当時のボス、ポール・カステラーノをジョン・ゴッティが暗殺した。

当時の一家の副ボスであった実力者の アニエロ・デラクローチュではなく、カステラーノがガンビーノ一家の後継者と指名されたことで、このファミリーに翳りがさし始めた。カステラーノはファミリーの合法ビジネスの進出に力を注いでいたのだが、一方では、ご法度である麻薬取引を黙認していた。

その後、デラクローチェを頂点とする武闘派グループと対立するようになり、1985年12月2日にデラクローチェが肺がんで死去2週間後に、デラクローチェの部下であったゴッティがカステラーノを暗殺し、ゴッティがボスの座についた。ゴッティは1990年に逮捕され、2002年に獄死している。

55丁目のスタバは、マフィアの処刑委員会委員長が銃殺された床屋の跡地にある

7番街の55丁目のスタバは、1957年10月25日、イタリアン・マフィアの処刑委員会委員長として知られていたアルバート・アナスタシアが当時あった パーク・シェラトン・ホテル(現在のパーク・セントラル・ホテル)の床屋で散髪中のところ、覆面をした2人組の男によって銃殺された場所にある。

映画「バラキ」に床屋でのアナスタシアの暗殺シーンが出てくる。その暗殺場所で、今はみんながコーヒーを飲んでリラックスしているというわけだ。

”ゴーストツアー”もある!なんでも商売にするニューヨーカーたち

なんでも、商売にしちゃうその根性が最も怖いと私は思うんだけど、これまた、需要があるんだろうね、もう何年も続いているツアーばかりだから。

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