相談しにくいパワハラ事例

片山女子社員が八つ当たり気味に不平・不満を垂れ流すのには理由がありました。
彼女の夫の父親が借金を作り会社の先代社長に借金をしていたのです。
父親は商売が当たったら直ぐに借金は返済出来ると思っていましたが、素人の商売は上手くいきませんでした。
多額の借金は父親の代だけでは返済出来ずに息子夫婦が残った借金を返済することになりました。
息子夫婦には商売の才はなく先代社長の会社で働き天引きで借金を返済する約束を先代社長と交わしました。
先代社長がなくなり二代目の社長になっても借金の返済に猶予は与えてくれませんでした。
毎日毎日夫婦揃って遅くまで働いても給料の大部分は借金の返済に消えていったのです。
息子は自分の父親が残した借金だから仕方がないと諦めていましたが、人並みの生活をしたいと思い結婚した嫁の片山女子社員はいつもやるせない思いに駆られていました。
そんなやるせない思いはいつの間にか弱い立場の者を扱き使うことで発散するようになりました。
安田君も片山女子社員の鬱憤晴らしの被害を受けるようになったのです。
少し重たい荷物があれば「安田君」と大声で呼ぶようになったのです。
安田君が誰が見ても忙しそうにしていてもお構いなしに安田君を扱き使うようになりました。
自分で出来ることでも安田君を扱き使うことで一時的に鬱憤を晴らしていきました。
そんな片山女子社員を見て薄ら笑いする社員や面白がって見る社員もいました。
人は希望や夢がない会社では精神が腐敗してくることがあります。
安田君が働いている会社はまさにそうでした。
不公平な人事や理不尽なことが多々ありました。

将来は会社を密かに買収することを目論んでいて、安田君が働いている会社では得意先の息子を雇うことが多かったのです。
得意先の社長からしてみたら息子に外で修行をさせる気持ちだったのでしょうが、安田君が働いている会社の社長は打算的でした。
しかし得意先の息子はそんな事情を薄々と感じていたのか真面目に働こうとしませんでした。
週に数回休んでも得意先の息子にはお咎めがありませんでした。
すべては会社の上層部が決めたことなんで、批判的な言葉を口にすることはタブーでした。
他には定時に終わって近くの書店で時間を潰してからタイムカードを押して残業をつけていた得意先の息子もいました。
社員はそんな様子を上層部が決めたことだから仕方がないと自ら言い聞かせるようにつぶやきました。
安田君が働いていた会社は世間の常識から大きく外れていました。
そんな会社で働く安田君に災厄がくるのは遠くない日のことでした。

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ここでは富夢というハンドルネームで記事を書かせてもらっていますが「マサ」や「ありがとう工房」の著者名で絵本もキンドルストアやインターネットの創作サイトで公開させてもらっています。
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