「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている」

アニメが好きな方なら
一度は聞いたことがあるタイトルだと思います。

本作品は
渡航氏によって手掛れたライトノベル小説であり、
小説のみに留まらず
アニメやゲーム化、そして別作家によるコミカライズもされた
大ヒット作品です。

また、
「このライトノベルがすごい」大賞にて
3年(2014~16年)連続で第1位になっていることから、
読者だけでなく
その業界関係者からも
高い評価を得ていることが伺えます。


では、
なぜこの作品が
ここまでの評価を得ることが出来ているのでしょうか。


まず
この作品のあらすじをおさらいしてみます。


主人公は友達が1人もおらず
作ろうとも思わないひねくれた高校生、比企谷八幡。

物語の本筋は
それを見かねた教師によって
主人公が「奉仕部」という部活に入れられてからの
高校生活であり、
タイトルにもあるラブコメとは
その奉仕部の部長である雪ノ下雪乃と、
もう一人の部員である由比ヶ浜結衣と
主人公の比企谷八幡による3人を取り巻く環境を
さしています。

ここで書いたあらすじの内容から察することが出来る、
高校生活における恋愛関係に対しての
登場人物の向き合い方だけでも
充分にライトノベルとしての体裁を保つことはでき、
一人の読者として魅力を感じる物語だと思います。



しかし、
それだけではここまでの注目を集めている
理由にはならないでしょう。


まず特筆すべきは、
「作家渡航氏の文章能力の卓越さ」です。


物語の大部分を
主人公・比企谷の目線による一人称形式で
描かれているにも関わらず、
他の登場人物の細かな心情の変化を
漏らすことなく表現されています。

例えば
主人公がクリスマスプレゼントとして
雪ノ下と由比ヶ浜に
それぞれ色が異なるシュシュを渡すシーン。
(参照:第6.5巻 ぼーなすとらっく
    「そのクリスマスキャンドルの灯が揺れる時……」)

本来なら
クールビューティーである雪ノ下にはブルー、
活発で元気のある由比ヶ浜にはピンクの
シュシュをあげると予想できるところを、
あえて逆(雪ノ下にピンク、由比ヶ浜に青)の選択を
主人公は行っています。


私の推測ではあるのですが、
これは
心の芯の部分では
思春期のの女の子と同じように
真っ直ぐでありながらも気持ちの変化が激しい
雪ノ下と、
一見明るく振舞っていながら
冷静に周りの目を気にすることが出来る
由比ヶ浜を
上手く表現したシーンだったのではないのでしょうか。

現にこのプレゼントを見た二人は、
一瞬戸惑いながらも
素直にそれを受け取っています。

ここは僅か2、3ページほどで描かれた
一幕に過ぎないのですが、
それでも
見た目だけでは分からない
人の性質が巧みに表現されていると感じることができ、
物語の中で
こういうシーンが随所に描かれていることも
この作品の魅力だと思います。


この作品の大きな魅力をもう一つ。

それは
「我々読者に語りかけてくるメッセージ性」
です。

奉仕部の顧問である平塚静が放った、
次の言葉があります。

『大切なものだから傷つけたくない。
 でもね比企谷、傷つけないなんてことはできないんだ。』

(中略)

『この時間が全てじゃない。
 でも今しかできないこと、ここにしかないものもある。』

『今だよ比企谷。今なんだ。』

私が書籍にてこのセリフを読んだとき、
そしてアニメにて再び聞いたとき、
グッと胸に感じるものがありました…。


自分の行動が正しいものか分からない。
それでも
今出来ることを
招来後悔しないためにも
しっかり見定める必要がある。

もし
それが間違っていたなら、
再び答えを探す。


本編でも
奉仕部の3人がバラバラになりそうになっていた
重要なシーンであり、
私達読者一人一人に投げかけてくる
問題提起だったのではないかと
私はそう解釈しています。



やわらかい表現や、
クスッと笑える独特の言い回しから
フィクションとして楽しめることはもちろん、
物語が私達に語りかけてくるメッセージ性。


これらが
この作品がもつ魅力であり、
これからも愛され続けていく理由なのだろうと、
1人のファンとして
お伝えさせて頂きました。


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はじめまして、
哲太と申します(^^)/

アニメや漫画が好きなので、
それに関するブログを綴っていたいと
思っているのですが、
自身でもWeb上でご観覧頂ける小説を書いています。
(もちろん、アマですが笑)

よろしければそちらのほうも
ご観覧頂ければと幸いです

どうぞ
よろしくお願い致します。


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