〇〇レンジャーの正体 見破ったり!

長男が4歳の頃のお話です。

面倒くさがりな上に人ごみが苦手な私が意を決して幼い息子を連れて外出しました。
目的地はショッピングモールの特撮ヒーローショー。
スピーカーからは大音量で聞きなじみのある番組オープニングソングが流れ、自ずと集まった子ども達のテンションが上がる中、さらにそれを煽るようにMCのお姉さんの声が特撮ヒーローの名を叫ぶ。
そして、ヒーロー登場。さらに盛り上がる子ども達。
二度、三度と嘘くさいピンチを迎え、子ども達が懸命にヒーローに声援を送る。もちろんうちの息子も同じようにヒーローの名を叫んでいる。
ヒーローは子ども達の声援に後押しされ、なんとかピンチを切り抜け、無事ヒーローは勝利をおさめ、子ども達の歓声が上がる。

子ども達の感性と盛大な拍手を背に、ヒーローはカッコよくステージを去り、ショーは終わった。

ショーが終わったところで、私は息子にショーを見た感想を聞いてみました。
「今の、カッコよかった?悪者が出てきた時怖くなかった?」
すると、息子は淡々とこう答えたんです。
「怖くないに決まってるやん。だってあれ、偽者やで」
いや、その割には大きな声で応援してたじゃない。もしかして強がってるのかな?
そう思った私はさらに息子に質問。
「じゃあ〇〇レンジャーはどうやった?カッコよかった?」
この質問にも息子はクールにこんな返事を。
「ああ、あれ?あれも偽物。今の、全部偽者やで。爆発の音も黒い箱から聞こえてきたし」
そう言って息子はスピーカーを指さしました。
「まさかお母さん、本物と思ってたん?」

そうか。そうだったのか。
すべて嘘だと知りつつも大人の演技に声援を送っていたのか。
子ども騙しのショーに一切騙されることなく、大人の演技を冷静に受け止め、とりあえずこの雰囲気を楽しむために声援を送っていた。そういうことなのか。

子どもの方が大人より一枚上手だったのかな、と複雑な気持ちになりました。

子どもを侮ってはいけない

特撮ヒーローショーでの真実から、息子が3歳の頃のことも思い出しました。
3歳の冬、風邪をひいてしまった息子になんとか薬を飲ませようと工夫した時のことです。

まずはどこのママでも試すであろう、ジュースに薬を混ぜる方法でトライ。一度は飲んでくれたけど、やはり美味しくないので二度目は飲んでくれず。

次にアイスクリームに薬を混ぜてみました。これならイケるかと思いましたが、やはり飲んでくれるのは最初だけ。二度目はいつもとなんか違うアイスの味に気付き、飲んでくれませんでした。

だったら、もっと甘味の強いものなら大丈夫なんじゃないかと、ジャムに薬を混ぜてみました。が、これも口に入れてくれるのは初めだけ。二度目は口を開けようともしない。

やはり後味に薬の苦みが出るのが原因かと思い、次に試したのはチョコレート。ただ、固形のままのチョコレートと薬を混ぜるのは、当然不可能。
そこで、一旦チョコレートを湯煎っで溶かし、そこに薬を練りこみ、さらにセロファンで包み直すという手の込みよう。
ところが、これも三度目で「これ、食べたくない」と言い出し…。

最後の手段として、うちの息子の大好物プリンに薬を混入させてみました。ここまですると、なんだか暗殺者にでもなった気分ですが。
で、薬入りプリン作戦ですが、
「お母さん、プリン作ってくれたん?やったぁ!」
と大喜び。これでやっと薬を口にしてもらえる。と、ほっと胸をなでおろした時、息子がぽつりと呟いたんです。

「ああ、おいしい。お母さんが作ったプリンはおいしいなあ、苦くて」

…バレてるよ。


子どもを侮ってはいけません。純粋な目で大人を見透かしているかもしれません。

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