時間を忘れ、日常を忘れひたすらのんびりするためにどこかに出掛けようと思い立った時に一番に思いついたのはザ・リッツカールトン大阪でした。

以前から気になっていた鍵がないと足を踏み込めないフロア・・・プイベートな時間を大切に過ごしたかったのでクラブフロアを選びました。今回は旅が目的ではなく、急に亡くなった家族を偲びつつ残された家族を元気づけるための旅。心の準備ができないまま辛さを味わった虚無感を癒やすことはできなくても日常から少し離れることで安らぎや気持ちの切り替えができればと藁にもすがる思いで出かけました。亡くなった当初はばたばたとしなければいけないことが多く寂しさよりも慌ただしさに追われていましたが落ち着いた頃に寂しさが募るというのは本当で、元気がなくなる家族を前に何かできないものかと考えましたが良いアイデアが浮かばず時間だけが過ぎていました。

宿泊前に家族を元気づけるために伺いますと主旨を伝えました。出歩く元気もなく、食事にすら出かけることをしなくなった家族を連れどこまで元気になるか解らないけれど何もできない日常から脱出できればと願いつつ。

駅に着きホテルに向かい、ドアをくぐると重厚な内装に彩られたフロントでスタッフが忙しく動き回っていました。グラブフロアの宿泊を伝えると34階の専用ラウンジに案内されます。ラウンジに入り席に着くと飲み物とアフタヌーンティーを準備して下さいました。受付のデスクがあるわけではなく各テーブルでアフタヌーンティーをいただきながら宿泊手続きが始まります。亡き家族の記念日に合わせてサプライズプレートをお願いしてあったのですが何も知らされていなかった家族はびっくり。その後さらに私も驚く素敵なサプライズが準備されていることをこの時は知るよしもなく。

サプライズプレートをとりわけ、アフタヌーンティーをいただきながら思い出話をしていると別のスタッフから時間差で素敵なサプライズ。折り鶴をつくって下さり家族の人数分を繋げ、故人の鶴にはリッツのリボンでデコレーションしたものが飾られました。亡き家族の席も用意して下さり故人が好きだった飲み物を準備し取り皿も一緒に並べていただきました。故人も人数にいれ「○名様で承ります」と。すでに言葉はありません。周りには他のお客様もたくさんいらっしゃったので涙が溢れそうになるのを堪えるのに必死でした。そのスタッフの気持ちがうれしく、折り鶴を見た瞬間なんとも言えない温かい気持ちでいっぱいに。他のスタッフからも温かいお言葉をかけていただき、スタッフ一丸となり悲しみと日々戦っている家族を元気づけようとして下さる姿に悲しみよりも感謝の気持ちで寂しさが一瞬にして吹き飛んでしまった瞬間でした。折り鶴やサプライズしていただいたケーキと一緒に写真を撮り記念に残しました。何年か過ぎて少しずつ悲しみが癒えてきた時に、この写真を懐かしく思える日が一日でも早く来ることを願って。

そういうことはどのホテルでも頼めばしてくれるよと仰る方もいるでしょう。私が記事にしたのはただ親切にされたという話ではなく、直接のお悔やみの言葉や元気づける言葉ではなく、自然に心に寄り添う心の距離感の絶妙さに驚かされたことです。楽しことと違い悲しみと向き合っている人との距離のとり方は難しく昨日今日で身につくものではないと思うのです。仲がよい友人知人であればどのような状況なのかも理解できるし適切な言葉を選べるのかもしれませんが、初めて会う人に対し同化でもなく、共感とも違い押しつけがましくなく、わざとらしくなく、フロアスタッフの一人一人が近づきすぎず、離れすぎず心地よい距離感を保ちながら快適な空間を作って下さったからこそ心に響いた気がしました。もちろん有名ホテルの選ばれたスタッフですからマニュアルもあるでしょう。たとえマニュアライズされたものであっても個人の資質や人間性が端々にでることで個性が引き立ち、それが良い意味でうまくまとまっているのです。いつも近くにいてくれる人も大切だけれど全く知らない人と接し、話し、過ごすことで日常から少し離れたいと思った時に心地よい空間が見つかり、そこに身を置くことで気分転換したり悩みから抜け出す方法を思いついたりすることもあると思います。常連と思われる方達との会話もフレンドリーでありながらも決して馴れ合った話し方ではなく好感が持てました。外国人のお客様も多くスタッフ全員の英語力が凄すぎて後ろ向きで聞いていると、どちらがスタッフなのか全く解りません。あんなにスムーズにコミュニケーションできるってすごい!と英語が話せない私は羨望の眼差しで見てしまいました。流暢すぎて内容の把握できなかったことは秘密です。

その後、鶴を折って下さったスタッフと少しお話する時間を持つことができたのですが話題も知識も豊富で飽きることなく楽しくお話しさせていただき、どんどん彼女の魅力に引き込まれていきましたました。内側から輝く女性とはこういう人のことをいうのでしょうね。写真を撮る時にこのスタッフの方がご自身のスマホでも撮影して下さっていたので、あれ?と思いながらもクラブフロアの滞在客の把握にでも使うのかしらとこの時は何も解らず過ぎましたが、これもサプライズでした。宿泊最終日は休日でお見送りできないのでと宿泊の中日にリッツの包装紙に包まれリボンをかけられた包みを渡されました。中を開けると初日に撮った写真をリッツの額に入れプレゼントして下さいました。なんて素敵なサプライズ!一生の記念になります。

またナイトキャップの時間には別の女性スタッフに、お任せでカクテルをつくっていただいたのですが美味しくてアルコールは1杯と決めていたのに2杯も飲んでしまいました。専門の勉強されているのか伺ってみたのですが、ご自身で組み合わせを考え試作しているとのこと。自己研鑽の成果を堪能させていただきました。次回伺うことがあれば、また新しいカクテルを作ってもらおう。席を一人で占領するのも迷惑なのでラウンジを出ようとしたところ声をかけていただき、ナイトキャップは連日一人参加でしたので部屋で過ごしている家族のためにとカモミールティーやラズベリーバニラティーを勧めていただき、お部屋で家族一緒に楽しむことができました。こういう心遣いもうれしいものです。

リッツが完璧かと言われると全ての有名ホテルを全て知っているわけではないので言い切ることはできません。実際にドアマンがいるはずのドアに誰もいなくて、両手が塞がっていたため背中からドアを開け入ったこともありました。それをあり得ないと憤る方もいらっしゃるでしょう。その後気付いた担当スタッフが飛んできただけでなく、別のスタッフも慌てて飛んできてフォローが入りました。人間に絶対はありません。その後のフォローの仕方で評価などいくらでも変わります。もちろん開けていただければ有り難く、気持ちよく通れますが相手に恥をかかせるというレベルのものでなければ自分でできるならすれば良いだけのこと。リッツを利用して感じたことは、その状況をそのままにはしないということです。クラブフロアに入っていっても対応する人がいなかったとの意見があるのもネットで拝見しました。私も同じ状況を体験しましたが席を探していれば、また席に着けば他のスタッフが気付き次第駆けつけてくれます。必ずお待たせして申し訳ありませんなどの言葉を添えてくれるはずです。それが嫌であれば最初から伝えておけばいいだけ。部屋を出る前に今から向かいますと電話を入れておけば気持ちよく迎えてくださるはずです。個人的にはそれでいいのではないかと思いました。

さていよいよ宿泊の様子を写真を交えてご紹介します。食事で利用したことはあっても宿泊は初めて。勝手がわからないので大手宿泊予約サイトを利用して質問事項の確認などをクリアしての予約です。
部屋は朝に夕に美しい光景を見ることができます。デスク、テレビ、クローゼット、冷蔵庫、浴室は浴槽、シャワールーム、トイレが独立型になっていて広く快適でした。洗面は2つ並んでついているのでこれも快適です。クラブラウンジはほぼ1日利用できます。朝食に始まり、昼の軽食、アフタヌーンティー、夕食前のオードブル、ナイトキャップまで5回も利用できます。服装はスマートカジュアルな装いにご協力下さいと書かれています。宿泊でないお客様をクラブラウンジに招待される場合は各プレゼンテーション毎に¥5000(税・サービス料別)で最大3名まで可能とのことです。

他のローブやパジャマはクローゼットの中に掛かっていましたし、タオルはもう1セット浴槽の上の棚に置いてありました。

シャンプー、コンディショナーやボディローションなどアメニティはAsprey。

質問事項やブランケットを借りるためクラブフロアのデスクに連絡するのですが、クラブフロアに電話が繋がらずオペレーター宛にかけ直した場合用件を話した後でも電話がかかった記録からフロアデスクよりかけ直して下さいます。そういうところも行き届いたサービスを徹底していました。どんくさーい私は手を切ってしまい慌ててしまって絆創膏を何度も届けていただきました。ターンダウンではお部屋や浴室や備品などリフレッシュをしていただけるので、夜も気持ちよくお部屋を使えます。これも素敵なサービスだと思いました。

お水も枕元にグラスと一緒にセットされナイトスイーツ(チョコレート)も置いてあり至れり尽くせりです。

お部屋にも備え付けのコーヒーや緑茶、紅茶があり好きな時に飲むことができます。

アルコールやスナックもあります(有料)冷蔵庫にはビールやジュースも。
ただクラブフロアに行けば、飲み物やつまめるお菓子などがあるので使用しませんでした。コーヒーを飲もうとマシンの使い方などを伺ったところラウンジにもあるので是非お越し下さいと言っていただき、夜中の2時にラウンジが閉まってから1度飲んだだけでした。

朝食は焼きたての卵料理が用意されます。オムレツ、スクランブルエッグ、目玉焼きから選べ、他にも卵焼きやゆで卵は自分で持ってくることができます。

アフタヌーンティーの内容も少しずつ変わります。初日はハチミツで次の日はコンフィチュールだったり、スコーンやマカロンの種類が替わり楽しみがいっぱいです。一度も完食することはできず残念でした。ランチの写真が一枚もないので想像でお願いします。

パンも食べたかったのに朝はご飯ばかり食べていました。フルーツも豊富に提供されるので楽しみでした。手前に見えるフルーツが乗ったデニッシュは一口サイズで食べやすいのとサクサクと美味しくお腹に余裕があればいくつでも食べたいくらい。

ヨーグルトはプレーンやシリアルが入ったもの、コンフィチュール入りと種類がありました。このマーマレードはシェフの手作りらしいのですが美味しすぎて買って帰ろうと思いましたが手に入りませんでした。ぜひ増産をお願いします。コンフィチュールは苦手な部類だったのですがここのは好きすぎました。置いてあるフルーツを上にトッピングして写真を撮ったものです。

お部屋にもボトルの水が準備されていて助かりました。サプリや薬など飲みたい人にはありがたいですね。ちゃんとリッツのマーク入り。

フロアの入り口に置かれた瓶から好きなだけ取って来ることができるクッキーやマーブルチョコなど。懐かしのジェリービーンズも!

ナイトキャップはたくさんのスイーツが。ナッツや柿山も準備されていますがスイーツがメインで提供されています。

こちらの写真が2日目だったかな?クッキーやマカロン、小さなグラススイーツもあります。数時間前に軽くオードブルをいただいているので、軽くつまめるものがうれしい。

照明を落とし、ろうそくの明かりで落ち着いた雰囲気に早変わりしたラウンジ。大人の時間が始まります。ナイトキャップは20:00~22:00。軽く飲むには最適です。

チェックアウトの後もラウンジでお過ごしになりお帰り下さいとの言葉に甘え軽く食事をしましたが巨大マカロンに気をとられカロリー制限のためにこのケーキと豚の角煮にしました。このマカロンの黄色い部分はパイナップルのスライスでクリームではないので食べやすくフルーティな仕上がり。

滞在中美味しかったものは、うどん(出汁が美味しい)、マーマレード、そして角煮、オムレツ、デニッシュ、ポピーシード入りマフィンなど他にもたくさんありますが、今あげた数品は見かけたら食べる価値ありです。あと巻き寿司の横に置いてあったガリも美味しかったです。今まで食べていたガリとも少し違いパンチが効いた味でした。

もっと安く泊まれるホテルは全国にたくさんあると思います。今回宿泊してみてザ・リッツカールトン大阪はお値段以上に快適な時間を過ごせました。金額で快適さを比較はできませんがスタッフの対応、食事も同じフロアでいただけるので(ホテル内には他のレストランもありますし)出歩くよりものんびりと時間を過ごしたい時にはおすすめです。

クラブフロアはスタッフの方ともお話しする機会も多いので、初めて宿泊する私にとっては質問しやすく利用に関して不便もなくよかったのかな。少し金額を上乗せしてでもクラブフロアはおすすめです。

お土産にバスソルトもいただきました。うれしい!

本当にいろいろなところに行き届いたサービスを提供してもらえ充実した時間を過ごすことができたのはひとえにサポートして下さったスタッフの皆さまのお陰です。あんなに出歩くことを嫌がっていた家族も次はもっと長く滞在したいと楽しみにしているようです。少しでも楽しみができたことはうれしい限り。遠くない未来に再訪させていただきたいと思います、新たな素敵な思い出を作りに。

この記事を書いたユーザー

流星 このユーザーの他の記事を見る

Fashion,スイーツ大好き。
ある時期から丁寧に暮らしたい・・・そう思いはじめ季節に寄り添い、暦の行事を大切にした優しい暮らしが理想です。現実はそうもいかないので少しずつ少しずつ理想に近づけるようにと思っています。

得意ジャンル
  • グルメ
  • 美容、健康
  • ファッション

権利侵害申告はこちら

Spotlightのライターなら1記事最大3000円もらえる!日本最大級メディアでライターデビューのチャンス