◆ 「大丈夫」の意味が「大丈夫」じゃないらしい

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若者が使う日本語の意味が乱れている…というのは今に始まった事ではありませんが、最近のネットニュースで話題となっていたのは「大丈夫」という言葉。
「大丈夫」を「NO」という意味で使う若者が増えているそうです。

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若い部下に誘いをかけたところ、返事は「大丈夫です」との事。つまり、「行きます」という意味で受け取ったのに、実は「行けません」という断りの返事だった事にかなり困惑したそうです。

◆ そもそも、「大丈夫」の語源とは?

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「大丈夫」の語源を調べてみると、意外な事に立派な男という意味から派生して現在に至る事がわかりました。確かに、大きいとか夫という文字が入っていますね。
そこから転じて、しっかりしていて安心できる様を表す言葉となったそうです。「彼に任せておけば大丈夫だ」とか、転んだ人に「大丈夫ですか?」と声をかけるといった感じですね。

だい‐じょうふ〔‐ヂヤウフ〕【大丈夫】
《「だいじょうぶ」とも》りっぱな男子。ますらお。偉丈夫。「豪放な大丈夫」

出典 https://kotobank.jp

日本において「丈夫」という言葉が用いられている最古の例は、奈良時代に成立した『藤氏家伝』上巻に見える『雄壮丈夫二人』という文言であり、この時点では原義同様「一人前の男」という意味で用いられていた。しかし中世末より転じて「非常にしっかりとしていて気強い様」を表現する用法が多用されるようになり、「大丈夫」もほぼ同じ意味合いで用いられるようになった。

ところが、近世に入ると丈夫と大丈夫の間にも意味の相違が起こり、明治に入ると、丈夫が「堅固な様子」、大丈夫は「危なげのない様子」を表すという現在の用法が確定した。

出典 https://ja.wikipedia.org

◆ 若者が断る時に使う「大丈夫」の意味って?

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そんな本来とは違う意味で若者に使われている、「大丈夫」。では、一体どんな風に使われているんでしょうか?ニュースでは学生さんを中心にインタビューを行い、その中のひとり、Aさんは、友だちの誘いを断るときに「大丈夫」をこんな風に使うそうです。

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同大のBさんはコンビニなどで店員さんに「レシート、要りますか?」と聞かれたときに「大丈夫です」と言って断っているんだそう。ちなみに、筆者は家計簿をつける為にわざわざ貰っているくらいなので、むしろ「ください!」といつも言ってます(笑)。

◆ 「大丈夫」の新しい使い方

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そんな使い方をされている「大丈夫」ですが、最近の辞書にはどのように書かれているんでしょうか?いわゆる、若者言葉に強い明鏡国語辞典によると、2010年に発刊した第二版でいち早く「大丈夫」の新用法に触れていました。

若者言葉(わかものことば)は、主として20歳前後(10代後半から20代前半)の青少年が日常的に用いる俗語・スラングなどで、それ以外の世代ではあまり用いない言葉のことである。若者言葉には最近になって使われ始めたものと、古くからあって代々若者に受け継がれるもの(例:体育会系に多い「っす」など)があるので、共時的だけでなく通時的に見る必要がある。

出典 https://ja.wikipedia.org

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相手の勧誘などを遠回しに拒否する俗語。そんな気遣いはなくても問題はないの意から、主に若者が使う、と説明されています。例文としては、「お一ついかが?」「いえ、大丈夫です」など。
つまり、誘われた時に使う「大丈夫」は「行けるから大丈夫」という意味ではなく、「誘って貰わなくても大丈夫です」という意味を持っているんですね。

◆ こんな調査結果も出ています

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実践女子大学教授の山下早代子さん(応用言語学)は2013年に、「大丈夫」の新用法について若者、中年、シニア層の計108人の使用状況と意識を調査しました。
その調査内容とは…。タクシーから降りる時に運転手から「領収書はいりますか?」と聞かれて断る際、「大丈夫です」を使うか、というもの。

その結果、20代の約7割は「使う」と答えたのに対し、60代以上のシニア層は約9割が「使わない」と回答したそうで、いかに若者が「大丈夫」を断りに使っているのかが調査結果から浮彫になりました。また、シニア層の7割弱は「ほかの人が使うのを聞いて気になる」とも答えたそうです。

◆ 英語の使い方に似ている、新しい「大丈夫」

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ところで、新用法の「大丈夫」は実は英語の使い方(文法)にとても似ています。
「大丈夫」を、英語の「OK」に置き換えると意味が通じるのです。

「コーヒーで大丈夫(OK)ですか?」
「(砂糖はなくて)大丈夫(OK)です」

また、若者の「大丈夫」という断り方が、英語の「ノーサンキュー」に当たるという見方もあります。感謝しつつ断ることで、柔らかく穏便に断る事が出来ているようにも思えますが…「大丈夫」と言われても、それだけでは答えがイエスなのか、ノーなのかはわからないという意見も。

◆ 相手を傷つけない便利な表現のつもりが…

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例えばスーパーでレジ袋をいるかどうか聞かれた時、街中でティッシュを渡されそうになった時、電車で席を譲られそうになった時…「大丈夫です」の一言で済ませている方は意外にも多いんじゃないでしょうか?
相手を傷つけないようにと配慮した結果、実は意味がきちんと通じておらず、かえって相手を困惑させてしまっているケースもあるはずです。

あなたの「大丈夫」は、大丈夫ですか?

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