先般の選挙で不正がないという前提で考えてみる。過去の東京新聞には
自民に入れた25歳の建築関係の会社員が次のように述べている。

「自民は公共事業を積極的に行うからね。ほかの政策は分からない」。
29歳の同じく自民に投票した会社員。
「戦争に巻き込まれるなら嫌だけど、リアルに考えられない」。
棄権した22歳の女性会社員。「成人になった二年前に投票に行ってみたが、
何かが変わったとは思えなかった。政治が自分の問題には感じられない」。

以前、選挙結果を受けて、基本的人権より地元政治家からワインを貰って
その政治家に投票する有権者の存在はあたまが痛いとFBにアップした。
で、今日そのことを考えてみた。
以前、人は基本的に半径3メートルの範囲にいる人間やモノにしか反応
出来ないのではないかと書いたことがある。
半径3メートルの外にあるのが、原発事故、集団的自衛権や秘密保護法、
憲法改憲などである。彼らにとってそれらの遠い話や抽象的な事象は存在
しないのではないか。というか、認知不能なのだろう。
既述の25歳や29歳の自民党に投票した男性たちは一番ぴったりな徴兵制
対象年齢である。しかし、彼らは認知出来ない。
なぜなら彼らは半径3メートルの範囲しか把握できないからだ。
この想像力の欠如はどこから来るか。
教育(学校・メディア)、物質的充足と個室文化、貧困問題 等々。
これらを個々にみていく。
戦後、日本の教育は効率を第一に画一的教育と思考させない暗記教育を主体
に進められた。親の世代も同様だから、家庭で再生産される。
修正が効かない。常識を疑う態度が身につかない。抽象的概念について考え
るのが苦手だ。同調圧力に弱い。
戦後、民放テレビはわざと無料放送を行いながら3Sの愚民政策を主導した。
新聞を含めたマスコミは、以前は、まだ社会の木鐸という社会的使命を自覚
して活動した時期もあるが今やマスコミ各社幹部が与党幹部と飲食したり、
ジャーナリストとしてのプライドのカケラもなくしている。
政権に都合の悪い情報の意識的隠蔽、政府のでっち上げ情報の垂れ流し。
半径3メートルの住人は、真実は知らないままで、でっち上げの鵜呑み。
彼らは個室世代で部屋にはモノで溢れかえっている。今度はハイレゾのステ
レオ買おうかな。壁に囲まれた快適空間にいれば、気持ちいい。
そのうち、イスラエルのミサイルが飛んでくるぞ。その白い壁に。
最後に、貧困問題。半径3メートルに貧しくて部屋に何もない場合。明日の
食べる物、アパート代を工面するのに汲々と生活している人間も半径3メート
ルの外の問題はなかなか中には取り入れられないのだと思う。
貧困問題はそれが最大の問題で、自民党政権が、バブルがはじけてから空白
の20年間と指摘されながら貧困問題を放置してきた最大の目的は生活維持
以外の問題を考えさせないことなのだと思う。
以上、半径3メートルの住人に関してみてみたが彼らをいかに半径5メートル
50メートル、無限大に居住範囲を拡大するかがポイントなのだと思う。
いかに旧来の価値観から脱皮してもらえるか?それが長年の教育の結果という
なら、僕らは地道にSNSで常識の枠を外して考える事の楽しさを伝えて
意識変革を促すしかない。
既存メディアがだめなら、自分たちがメディアになればいいし、IWJのような
市民メディアをバックアップするのもいい。地方新聞はまともなのでその記事
を意識的にシェアするのもいい。
物質的充足は、どうなんだろう。今どきの若者はスマホ1台あれば、ほかは要ら
ないという領域に入っているかもしれない。ここで言いたいのは、モノではなく
ヒトと共感する能力のことを言っている。リアルな友達や家族だけでなく、見知
らぬ遠くの友人に想いを馳せる能力が必要だ。
貧困問題は、本人のチカラでどうすることも出来ない。社会全体で考える問題だ。
20世紀の経済学の教科書には、「市場が失敗」した時は、政府が白馬の騎士の
ように現れて、分配是正するとあったが、21世紀の教科書には「政府が失敗を
さらに拡大する」ようだ。新自由主義経済という名の収奪。私が今年の都知事選
で宇都宮けんじさんを応援したのは、彼は、脱原発以上に社会悪の根源に貧困
問題があると喝破したからだ。

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