記事提供:TOCANA

人間の体は多くの細胞からできている。23対46本の染色体もその中の1つだが、その染色体に異常が起こると、私たちの体に深刻な影響を及ぼす。

1月15日付の英紙「Daily Mail」が、染色体異常によって特殊な体質を持った少女について報じている。

■寝ない、食べない、痛くない!?不思議な体を持つ少女

イギリスのウェスト・ヨークシャーにあるハダースフィールド在住のオリビア・ファーンズウォースちゃん(7歳)は、私たちのように食べ物を口にせず、わずかな時間しか眠らない。そして驚くことに、その小さな体は痛みを感じないのだ。

出典 https://www.youtube.com

どこにでもいる7歳児に見えるオリビアちゃん。

オリビアちゃんは、3日間睡眠を取らずに過ごすことも珍しくない。その原因は、死産が多く、生まれても発育や学習能力などに影響を及ぼすといわれる6番染色体の異常だ。

彼女は睡眠や食事を欲せず、痛みを感じないという3つの特異な症状を併せ持つ“世界でただ1人”の人物だと言われている。

オリビアちゃんの母親、ニッキー・トレパックさん(32歳)はオリビアちゃんが過去に、車に轢かれた時の様子をこう振り返る。

「娘は車にはねられて、車10台分ほどの距離をそのまま引きずられたにもかかわらず、涙を見せず痛いともいいませんでした。それは本当に恐ろしい光景で、一生かかっても忘れられないでしょう」

出典 http://www.dailymail.co.uk

医師が診断のために触っても痛がらなかったという。

オリビアちゃんは家族が叫ぶ中、「一体何があったの?」とでもいうかのように起き上がり歩いてきたが、その胸には車のタイヤの跡がくっきりついていた。

彼女が実際に負った傷は爪先とお尻の皮膚が剥けていただけだったが、重傷を負ってもおかしくない状況でケロリとしているその様子は、医師たちを困惑させただけでなく「サイボーグ少女だ」とまでいわせたのである。

また、オリビアちゃんが転んで下唇を酷く負傷した際、整形手術で唇の形を整えなければならなかったケースでも彼女は痛みを感じていなかったようだ。

■何かが違う?母親が気づいた異変とは

ニッキーさんがオリビアちゃんの異変に気づいたのは生後数カ月のころだったという。彼女はほかの乳児のように泣かず、生後9カ月の頃には昼寝もしなくなっていた。

さらに食事にとてもこだわりを見せるようになり、一時期はミルクシェークのみ、またバターを塗っただけのサンドイッチを1年間食べ続けることもあったようだ。現在はチキンヌードルだけを食べているのだという。

オリビアちゃんは自身が痛みを感じないせいか、公園などの公共の場で母親のニッキーさんに向かって頭突きや殴る蹴るなどの行動を起こし、ニッキーさんを困惑させた。

現在も、時に感情が高ぶって乱暴になることもあるが、処方された薬によって夜は眠れるようになり、日中も状態は安定しているようだ。

出典 http://www.dailymail.co.uk

母ニッキーさんとオリビアちゃん、兄妹たちと。 

現在、ニッキーさんはオリビアちゃんを含む5人の子どもたちと暮らしており、染色体異常を持つ人々を支援する団体「ユニーク」からの援助を受けながら、一般的に認知度の低い6番染色体異常について学んでいる。

同団体の代表であり、生物学者でもあるビバリー・サール博士は

「1万5千の染色体異常症例の中でもオリビアちゃんのような症状は前例がなく、症状を軽くすることはできても治療はできない」

としているが、団体を通してオリビアちゃんと家族を支援し続けていくと述べている。

染色体異常の中でもダウン症はよく知られているが、オリビアちゃんの持つ6番染色体異常は知名度も低く、理解されにくい。

家族や支援団体だけではなく、私たちも人間の体を造る細胞について理解を深め、オリビアちゃんが健やかに暮らし、その類稀なる能力を最大限に発揮できる環境が与えられるよう応援したいものである。

出典:Daily Mail
出典:Yorkshire Post

権利侵害申告はこちら

Spotlightのライターなら1記事最大3000円もらえる!日本最大級メディアでライターデビューのチャンス