テープレコーダー

ある男が一人で登山に出かけたまま行方不明になった。3年後。湿地帯でその男の遺骨が発見され、遺留品も回収されたが、そのなかにはテープレコーダーがあった。テープには大声で助けを求める男の声が録音されていた。男はどうやら何か怪我をして、動けなくなったらしかった。テープのことはマスコミにも公表されたが、遺族も警察関係者も公表をひかえていた部分があった。そのテープには、助けを求めるメッセージとは違うものも録音されていた。何かに非常におびえた男の声だった。どうやら夜に何かが起こっているようだった。男は必死にテープにむかって口述している。一日目「夜になると人の声がする・・・呼ぶ声がする・・・こんな夜中に誰もいないところに・・・だれもいないのに・・・」二日目「たすけて・・・声がする。夜になるとあいつがやってくる・・・暗闇から呼んでいる・・・昨日より近くなっている・・・おそろしいよ・・・おねがい、たすけて・・・とてもこわい、とても・・・だれかたすけて・・・」三日目「近くまで来ている・・・たすけて・・・人が・・・ヒッ・・・・・こわい・・近くまで来ている・・・おねがい、たすけて・・・おねがい、おねがいよぶ・だれも・・・ひ・あいつ・・ちか・・・・こわいよ・・たすすぐそばまで・・たすけ・こえが・・・おねがい、・・た・・・・て」こうしてテープはそこで切れている。それ以後、男はテープに何も録音していない。警察はこのテープを詳しく分析した。テープはずっとその男の声だけで、他の怪しい物音は入っていなかった。しかし、三日目のテープが最後に切れるところで、これまでとは違う音が録音されていた。そのことに関して、分析家も理解不能だった。それは、遭難した男の声とは違う、別の人間の声だった。レコーダーのすぐそばで発せられている。耳元でささやかれたかのように、はっきりと。「オイ」

彼女からの電話

もう4年くらい経つのかな・・・当時、親友(以下A)には、大学で知り合った○恵ちゃんという彼女がいました。私達と2人はよくつるんでいて、どこに行くにもほとんど4人で1セットという関係でした。話は4年前の、こんな寒い季節の夜でした・・・その日、Aは深夜までのレンタルビデオ(某ウ○アハウス)のバイトを終え、自宅に戻ったのは夜中の2時頃だったといいます。週末のせいかいつも以上に忙しかったので、帰宅するとそのまま寝入ってしまったそうです。暫くしてから、不意に着メロが流れたそうです。携帯を取ると○恵ちゃんから・・・「なんだよ こんな時間に」と、時間も時間だけに不機嫌そうにAが言うと、いつもは明るく答えるはずの○恵ちゃんが、その時は明らかに何かが違う様子だったそうです。『まだ、起きてたんだ。ごめんね』彼女の最初の返事はこれだったのですが、何か電波状態の悪いところにいるみたいで、時折『ジー』とか、『シャー』とかいう音が、語尾に混ざっていたそうです。「どこにいるんだ?」と親友が尋ねると、『前に言ってあったけど、今日は田舎から友達が出てきてるから、みんなで深夜のドライブ中』と、彼女は答えたそうです。親友は、「そういえば、そんな事いっていたなぁ」と、その事を思い出したので、「あんまり、夜遊びしないで帰ってこいよ。電波悪いなぁ、高速からか?」と、眠気もあったので、早めに電話を切ろうとしたそうです。だけど、なぜかその日は、彼女がなかなか電話を切ろうとせずに、しまいには「就職するならここがいい」とか、「○○くんは胃が弱いんだから食べ過ぎるな」とか、どうでもいいことを、ひたすらしゃべっていたそうです。親友が「どうした?なんかあったのか?」と聞くと、最初は○美ちゃん黙っていたのですが、なぜか涙声で、「ごめんね。ごめんね。なんでもないの。ごめんね」と、繰り返したそうです。Aも気になったそうですが、眠気には勝てず、明日会う約束だけをして電話を切ったそうです。次の早朝でした。Aが、○恵ちゃんのお母さんからの電話で起されたのは・・・首○高速湾岸線から四○木方面に向かう分離帯で、○恵ちゃんの乗った車がハンドル操作を誤って、分離帯に激突するという事故を起したのでした。高速隊の人の話では、乗っていた4人は全員車外に放り出され、ほぼ即死状態だったそうです。○恵ちゃんも近くの病院に搬送されたそうですが、途中で亡くなったそうです。Aがお昼過ぎに○恵ちゃんの自宅に行くと、憔悴しきった顔のお母さんがいきなりAに泣き付いて、「ごめんね○○くん。もう○恵とは会えないの。ごめんね」と、繰り返したそうです。その時、なぜか昨日の○恵ちゃんの、「ごめんね」を繰り返していた電話を思い出したそうです。そして、落ち着いた頃に、あるものを手渡されたそうです。それは、○恵ちゃんの持っていた壊れた携帯でした。おかあさんの話では、搬送先の病院で、右手にしっかりとストラップが絡まっていたそうです。ただ、搬送された時間をお母さんに聞いて、Aはふと疑問を感じたそうです。搬送先の病院についた時間が、“午前2時35分”だったそうです。しかし、その時間は、確かにAが電話で話をしていた時間だったので、理由をお母さんに説明し、○恵ちゃんの履歴を調べようということになりました。・・・確かに履歴は、2時35分を過ぎてからも通話中だったそうです。Aは今でも、この話を思い出すと、「あの時、電話を切らなければ・・・」と、電話を切ったことを悔やむそうです。

閉じ込められる

彼はエレベーターの管理、修理をしている。ある日、病院のエレベーターが故障して止まってしまった、と連絡を受けた。すぐに車を飛ばしたが、到着した時には2時間がたっていた。現場へむかうと、人だかりができている。中には看護婦が閉じ込められているらしい。「大丈夫ですか!」彼が呼びかけると、怯えた女性の声が返ってきた。「出してください。はやくここから出して!」がんがん扉を叩く音がする。「待ってください。今すぐに助けます」道具を並べ、作業に取り掛かった。「扉から離れていてください!」と叫ぶ。「はやくはやくはやく!」がんがんがんがんがん!!「扉から離れて!」彼はもう一度叫んだ。がんがんがんがんがんがんがんがんがんがんがんがん!!!扉は狂ったように内側から叩かれている。ちょっと尋常ではない。パニックになっているのだろうか・・・。周りの人も不安げに顔を見合わせている。見かねて院長が、扉に近寄って怒鳴った。「扉から離れなさい!危険だから!」「離れてます!!」女の悲鳴のような声が聞こえた。「暗くてわからないけど・・・ここ、なにかいるみたいなんです!」彼はぞっととした。じゃあ、今目の前で扉を殴打しているのはなんだ?つとめて考えないようにして、大急ぎで作業にかかった。扉を開けたとき、看護婦は壁の隅に縮こまり、しゃがみ込んで泣いていた。彼女曰く、電気が消えた後、何者かが寄り添って立っている気配がしたという。気配は徐々に増え、彼が来る頃には、エレベーターの中はそいつらで一杯だったそうだ。

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