戦後の1949年9月に、タイから『カチャー』という名の仔ゾウが平和の使者として日本にやってきた。

この仔ゾウは、上野動物園で戦争中に猛獣処分で亡くなった『花子』の名前を譲り受け、『はな子』と名づけられた。

東京都武蔵野市にある井の頭自然文化園で飼育されている象の『はな子』は69歳。
日本で飼育されている象としては最長寿の象だ。

この、はな子のことがタイ国内で報道されたのを契機に、「余生を楽しく幸せなものにしてほしい」と同国民から嘆願が寄せられ、話題となっている。


■はな子の間接飼育に疑問の声

「54年には井の頭に引っ越しましたが、象舎に侵入した酔っぱらいを死亡させたり、飼育員を圧殺したりするなどの事故が相次ぎ、前脚を鎖でつながれる事態になったことがありました。
しかしその後、一人の飼育員が鎖を外して運動場に出すなど、面倒を見続けた。それがテレビドラマにもなるなど人間との良好な関係が続いたのです」(動物園関係者)

しかし、再び飼育員や獣医を転倒させたり、投げ飛ばすなどの被害が発生した。
そのため、最近ではコンクリート造りの象舎と庭に1頭のみで、柵の外からの飼育という“間接飼育”に切り替えていたという。

「その状況が、タイ国民の“愛象心”を焚き付けたようです。そもそも、タイの国土が象の頭部の形に似ており、かつては戦争で王は象に乗って出陣した。さらに農耕、林業、観光とタイ人の生活にも密着した動物です。白い象は“仏陀の化身”と言われるほどです」(タイ在住の日本人)

「緑に囲まれた余生を送らせてほしい」「仲間の象と一緒に暮らさせてほしい」など、インターネット上に寄せられたはな子への嘆願とその署名は、実に20万人分だという。


一方、そんなタイ国民の声に井の頭自然文化園は「適切な環境で飼育している」と回答したという。
ゾウ舎のそばでは「はな子」ではなく、親しみをこめて「はな子さん」と声をかけているファンの声が聞こえてくる。


【画像】
※ponta2012 / PIXTA

この記事を書いたユーザー

まいじつ 編集部公式アカウント このユーザーの他の記事を見る

まいじつ(http://myjitsu.jp/)は毎日ちょっといい話を配信するWEBメディアです

得意ジャンル
  • 話題
  • 社会問題
  • テレビ
  • エンタメ
  • 感動
  • おもしろ
  • ニュース

権利侵害申告はこちら