発端は、1月22日のロイターによる発表

中国、数十億ドル規模のエジプト向け投資・援助で合意

[カイロ 21日 ロイター] - 中東歴訪中の中国の習近平国家主席は21日、2番目に訪れたエジプトでシシ大統領と会談し、同国の治安維持に向けた取り組みに支持を表明した。

中国は併せて、エジプトに数十億ドル規模の投資・援助を行うことで合意した。
中国外務省によると、習主席は「中国は、安定維持や経済発展、国民生活向上、国際的および地域の問題における役割拡大に向けたエジプトの取り組みを支持する」と述べた。

習主席のエジプト訪問に併せ、両国はカイロで開かれた式典で、中国のエジプト投資を拡大する21の件の文書に署名。この中には、昨年発表された新首都構想の第1期を含めた複数の開発・インフラ投資案件や、エジプト中銀への10億ドル融資、エジプト国立銀行への7億ドル融資が含まれている。

また、習主席はカイロのアラブ連盟で演説し、中東で数百億ドル規模の投資を計画していると明らかにした。内訳は産業の生産力向上に向けた特別融資として150億ドル、エネルギー関連共同プロジェクトの貿易借款として100億ドル、ソフトローンとしてこれとは別に100億ドル。

さらに、従来型エネルギーに投資するため、アラブ首長国連邦(UAE)およびカタールと合計200億ドル相当のファンドを創設するほか、中東からの石油輸入契約の延長や、警察官養成支援に3億ドルを拠出することも表明した。

出典 http://jp.reuters.com

エジプトに数十億ドル、つまり日本円で数千億円

さらには、中東に数百億ドル(=数兆円)規模の投資とのこと。

このニュースを見て、「中国がそれだけの資金の余裕があるなら、日本からのODA(政府開発援助)はいらないのでは?」と疑問に思った方も少なくないと思います。

そこで、早速いろいろ調べてみることにしました。

中国へのODAの現状

外務省ホームページによると、「対中ODAは1979年に開始され、2013年度までに有償資金協力(円借款)を約3兆3,164億円無償資金協力を1,572億円、技術協力を1,817億円」となっています。

出典 http://www.mofa.go.jp

「政府開発援助(ODA)国別データブック 2014」中国より

しかし、ホームページでは上記の通り直近の対中ODAの金額が分かりません。

そこで、外務省に直接取材してみました。お答えいただいたのは、

「外務省 国際協力局 国別開発協力第一課」の方(以下「担当」)です。

溜島「中国へのODAを現在行っていますか?その規模はどのくらいですか?」

担当「最新で発表されているのは2013年分で約20億円、技術協力がほとんどです」

溜島「発表されてないだけで、2014年、2015年にも行っているのですか?」

担当「行っていますが、正式なものは出ていません。13年よりは減っています」

溜島「中国がエジプトに対して資金援助とのニュースを見て複雑に思うのですが」

担当「そういった声は、他からも聞いております。
しかし、これらは主に“技術協力”で、それと“草の根無償資金協力”であり、ODAというツールを使っていますが、実際には、日本に直接被害があるもの、例えばPM2.5などの大気汚染問題、食糧輸入など、課題の解決のために使っています

溜島「草の根無償資金協力とは具体的にはどういったものですか?」

担当「現地のNGO法人や地方公共団体への協力です。
学校を建てたり、1件1000万円程度の小規模なものです。
経済開発への援助ではありません。円借款はここ10年はやっていません」

溜島「これら技術協力や草の根無償資金協力は返還の義務はありますか?」

担当「返還の義務はありません

溜島「とはいえ、世界第二位の経済大国に対して行うというのは矛盾を感じます」

担当「中国は人口が多いので、1人当たりにするとまだ低いためです。
ODAを行うかどうかは、OECD(経済協力開発機構:世界34カ国が加盟)が経済発展のレベルによって対象国を判断しています」

溜島「こうした内容を外務省のホームページで探したのですが見つけにくいです」

担当「『対中ODA概要』で検索して頂ければ。JICA(ジャイカ:国際協力機構)にも資料があると思います」


(お名前を掲載してよいかと尋ねると「控えさせて頂きたい」とのことでしたが、とても感じよく対応してくださいました)

出典©溜島匠子

なるほど、中国への資金提供の多くは、「日本を守るため」に使われているということは分かりました。

また、中国への資金援助は年々減っており、2014年、15年度の発表はいまだないものの、「さらに少なくはなっている」のは間違いないでしょう。

しかし、中国には自国のことは自前でやって頂き、日本政府にはまず日本のことを立て直して頂きたいと願わずにはいられないのは私だけでしょうか。

なお、ODAの総予算は以下の通りです。

   ・・・兆円!!!



こちらもおすすめ

この記事を書いたユーザー

溜島匠子 このユーザーの他の記事を見る

公式ライター。好奇心旺盛で、調べるのとインタビューが大好きです。取りあげてほしい面白い商品やサービスなどありましたら、気軽にお知らせ頂けたら嬉しいです。
宛先はtameshima55☆gmail.com(☆→@)です。

得意ジャンル
  • マネー
  • グルメ
  • 料理
  • 暮らし
  • 恋愛
  • カルチャー
  • 美容、健康
  • コラム

権利侵害申告はこちら

Spotlightのライターなら1記事最大3000円もらえる!日本最大級メディアでライターデビューのチャンス