イギリス在住時代、合唱団に所属していた筆者。

合唱団と言っても人数も30人弱。近所のご婦人方がお茶会をかねて集まっているようなものだったのだが、その合唱団では定期的にサロンコンサートを行っていた。

サロンコンサートと名ばかりは大層だが、要は教会のホールでお茶と茶菓子片手にやる大層気楽なやつである。

さてこのコンサート、筆者にはいつもいつもそれはもう大層気になって仕方がないことがあった。

団員の集合時間である。

筆者は日本でもいくつか合唱団に所属していたが、どんな団でもコンサートの日は開演のかなり前に集合するのが当たり前だった。それが年に1,2回しかない大きなコンサートともなれば6時間前入りなんてざら。

サロンコンサートのような小規模なものであったとしても、なんだかんだ準備するために最低1時間前には到着しておくべきだろう。

さて毎回夜19時半開演であるこのコンサート、当然お客さんは開演前後にのんびりやって来られる訳だが、

さすが時間感覚のゆるさに定評のある英国と言うべきか、団員集合の時間も毎回(ある意味)余裕の19時半。


いくらなんでもそんなぎりぎりに行動したくはない為、筆者は毎回18時50分頃に会場入りしていた。なんだかんだで、みんな自主的に早く来るだろうと期待してみるのだが、これが大抵の場合設営担当者しかいない。良識的な人でせいぜい19時20分前後の到着である。


主催者と観客が同じ時間に来るってどういうことやねん・・・・。

さて、出演者の開場入り時間=開演時間という無茶なタイムテーブルを組むと、当然開演に遅刻してくる団員が続出する。

そんな彼らを待つために開演時間は毎回20分程度遅れるのだが、不思議と誰からもクレームを付けられたことはない。遅刻者なんぞ無視して始めてしまうべきなのでは?とも思うが、遅刻してくる人間が毎回5人程度(つまり団員の6分の1)いる為そうもいかないのである。

筆者の時間感覚も日本人のわりには大概緩い自覚があるが、いくらなんでも自分の遅刻が原因で演奏会の開演が20分もずれこんだらネス湖に身投げする。

しかし英国人の皆様は大して気にした風もなくいっそ朗らかに遅れてくるのだから、もうどうしようもない国民性なのだと思われる。



ちなみにある日のコンサートでは「指揮者が開演2分前に会場に到着する」というこれが日本なら帰り道に背中に気を付けた方が良いレベルの大惨事が起きたが、特に誰も疑問には思っていないようだった。

イギリス人、恐るべしである。

この記事を書いたユーザー

もん このユーザーの他の記事を見る

スコットランドとドイツの間を行ったり来たりしている旅人。フリーライター兼翻訳家。趣味は写真、料理、お絵描きと睡眠。好きな食べ物はラーメンと広島風お好み焼き。
ブログ: http://ameblo.jp/emblema/

得意ジャンル
  • 海外旅行
  • 料理
  • コラム
  • おもしろ

権利侵害申告はこちら