老人ホームの入居者の多くが、毎日誰かが来るのを待っています。せめて声だけでも…家族からの電話を首を長くして待っています。しかし悲しいことに、その願いは叶わぬまま亡くなっていくのです。
マック・フィリザーさんもそのうちの1人でした…

孤独な余生…

出典 http://www.pixabay.com

介護職員たちからは、文句が多くてウルサイおじいさんだと思われていたフィリザーさん。どんな気持ちで余生を過ごしてきたのか。
フィリザーさんが亡くなった後、詩の書かれた紙が見つかったそうです。それを読んだ職員たちは皆、心深くが熱くなり涙を流したといいます。

“哀れな老人だと思っていますか?わたしにも輝く時代はありました”

出典 http://www.pixabay.com

“介護士さん、あなた方は何を見てる?何がわかる?
わたしを見ている時、何を思う?
遠くを見るような目をして、怒りっぽくて、賢くはないし、何するかわからない老人?

ご飯は食べこぼすし、返事はしない。
『自分でやればいいのに!』あなたが大きな声で言っても、聞こえないふりをする。
靴下や靴をすぐに失くしてしまう。
お風呂や食事…長い1日をいつも抵抗してあなたの思うようにさせない。
そんな風に思ってる?そう見えてるんでしょ?

目を見開いて、よく見てよ。あなた方は全然わたしを見ていない。
ここでじっとしているわたしが、あなた方の命令に従わされているわたしが、指示通り食べさせられているわたしが、どんな人物なのかを教えよう。

わたしが10歳の時。父と母がいて、兄弟姉妹みんな、たっぷりの愛情の中育った。
そして16歳の時。これから出逢う愛の形に胸を膨らませ、夢を抱いていた。

20歳で花婿となり、心は躍り、誓いの言葉を覚えた。
25歳の時、子供が生まれた。幸せな家庭を守った。
30歳になり、子供はすくすくと成長し、夫婦の絆はより強くなった。
40歳の時、息子たちは大きく育ち巣立ってしまったけれど、妻がいるから寂しくなかった。
50歳の時、孫たちがわたしの足にまとわりつく。

そして暗い日々がわたしを襲う。妻が死んだ。
将来を考えると、不安で怯えた。
そして過ぎた年月と触れてきた愛を想う…

私は今、年老いた爺さんになってしまった。自然とは残酷で、老人を愚かに見せる。
体は崩れ、気品や気力は失い、かつて心があった場所は今は石がある。

でも、この老体の中にはまだ若い男が宿っている。そしてまた、ボロボロの心が高まる。
喜び、痛み、そして愛することや生きること、人生をもう一度思い出す。
人生を振り返ると、それは短過ぎ、早過ぎる。そして永遠というものは無いという残酷な現実を受け入れることとなる。

だから目を見開いてよく見なさい。
わたしはただ気難しい年寄りじゃない。もっとそばに来てこのわたしをよく見て!”

高齢化社会で、日本でも孤独と向き合う高齢者の方は沢山いらっしゃいます。年老いて、哀れで愚かに見えるかもしれません。でもおじいさん、おばあさんにも輝かしく素敵な時があったんです。今の姿だけを見て悲観しないでください、と。
そして今は若い私達も明日は我が身です。気が付けば老いて、パートナーはいなくなり、子供達からさえも相手にされなくなる…そんな日が来てしまうかもしれません。

あなたのおじいさん、おばあさんも、待っているかもしれませんね。子供達からの電話を。孫たちの訪問を。週に1度、月に1度でもいいんですよね、元気かな?風邪ひいてないかな?電話1本、近くに住んでいるなら様子を見に覗くだけでもしてみませんか。

弱った身体も心も、その気遣いひとつでまた温まって元気になれるんだと思います。

この記事を書いたユーザー

A.Jism このユーザーの他の記事を見る

海外かぶれ✈︎のコテコテ大阪人ライターです。まだ日本では伝えられていないような海外ニュースを中心に、育児ネタ、雑学ネタを記事にしたいと思います。多くの人に感動を、そして様々な問題を考えるキッカケを与えていきたいと考えています。やんちゃな2児の育児に奮闘する傍ら、執筆活動を頑張っています★よろしくお願いします!

得意ジャンル
  • 話題
  • 動物
  • 社会問題
  • ライフハック
  • 育児
  • 感動
  • おもしろ

権利侵害申告はこちら