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医師が解説する医療・健康サイト「Doctors Me」編集部です。
笑ったあとに涙がたくさん出たり、目やにが溜まりやすいと感じている人、いませんか? もしかしたらそれは、「鼻涙管閉塞症(びるいかんへいそくしょう)」という病気かもしれません!

今回はこの聞きなれない病気の原因や症状について、医師に解説してもらいましょう。

「鼻涙管閉塞症」ってどんな病気?

私たちの涙は、実は泣いた時だけではなく、常に少量(1時間に約0.1ml程度)分泌されています。これは眼を潤し、さまざまな細菌や乾燥のダメージから眼を保護してくれる役割があります。涙は涙点(目頭付近にある、まぶたの縁の小さな穴)という場所から排出されて、細い管を通過し、涙のう(眼の内側に存在している袋)に達し、鼻涙管を通って鼻へと流れ出ていきます。

この鼻涙管が狭くなってしまい、流れが悪くなってしまう病態が「鼻涙管閉塞症」です。流れが悪いために涙がしっかりと体内で処理しきれず、外に流れ出てしまうのです。

原因は一体…?

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生まれもって鼻涙管の形成異常がある場合、常に涙がとまらなかったり、目やにがなかなかなくならないという症状が起こります。また鼻炎や蓄膿症、鼻たけといった鼻の病気が原因で鼻涙管閉塞を起こす場合や、涙点が存在する眼の病気(結膜炎やものもらいなどの炎症)が波及することで発症する場合もあります。

どんな症状が起こるの?

涙の流れが悪いと、涙のうに涙がたまってしまいます。また、菌による感染が生じると膿が形成されて、「涙のう炎」といわれる炎症が生じます。この涙のう炎には急性と慢性とがあり、慢性の場合はなんとなく感じる違和感と目やにが主な症状ですが、急性の場合には強い頭痛と発熱をきたすことがあります。小さな子どもがかかると場合によっては「髄膜炎」にまで移行することがあるため、注意してあげてください。

これらの症状は、涙と目やにが同時に生じることもあれば、片方だけに生じることもあります。それは涙の産生量にも関係するため、水分量の少ない高齢者には、目やにの症状が強く現れることが多いといわれています。

どんなふうに治療が行われるの?

治療法としては、狭くなっている鼻涙管を広げることを目標にします。原因となるような蓄膿や鼻ポリープがある場合には、その治療が先決となります。それでも閉塞が残る場合には物理的に拡張する方法をとります。細い針金のような器具で鼻涙管を拡張させ(ブジー)、さらにシリコン製のチューブを1カ月ほど留置しておくことで閉塞を改善する手術を行います。

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【医師からのアドバイス】

いかがでしたか? 症状に思い当たる人は、涙のうがある目頭から鼻のわきに沿って指で圧迫するという簡単なマッサージをしてみましょう。1日4回程度行うことをお勧めします。また、細菌感染を予防する目薬も併用するといいかもしれませんね。

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