どちらかというと、統括する立場になる人だった

とある会社で働いていた時の経験のひとコマです。ある日、役員クラスの上司がひとりの男性を連れてきました。将来的に統括する立場になってもらいたいので、それなりの人だと紹介されたのは、私より少し年上の男性でした。

私はまったくその部署とは関係がなかったものの、机の配置の関係で空いている場所に座っていたため、その方と顔を合わせることになったのです。その彼をAさんとしますが、中途採用で訪れたAさんは大変スゴイ歴史を残したのでした。

「カレンダーってどうやってめくるんですか?」

Aさんは将来的に統括する立場を望まれて、最終面接で合格されていたのでそれなりに立派な大学を卒業なさっていたそうです。私は知識が乏しくその大学を知らなかったのですが、非常に自慢だったようなので「そんなにすごいんだ!」と思っておりましたが、31日の日に「翌月にカレンダーをめくってほしい」とお願いしました。私では届かない位置にあったからです。

ところがAさんは「え?どうやって?めくる?」と聞いてきました。

どう…って?と訳が分からなかったのですが、話を聞いてみると本当に壁に掛けてあるカレンダーを引っ張って破ると次の月が出てくることを知らなかったのです。こんなこと、あるの?というのが、当時の私の感想です。

驚きその1:カレンダーのめくり方を知らない!

会社に入電後、「そのウマを伝えます」ウマ?

ある程度電話になれた頃、なぜかAさんは会話の中で「ウマ・ウマ」と繰り返していました。話の流れを聞いていても「ウマ」が分かりません。そこで、何をいっているのだろうと思ったので、確認しようと席に向かい後ろから机を覗いたところ…
「その旨を確認します」
という上司の文字で書かれたカンペが電話機に張られていました。

驚きその2:「旨い」だもんね…。

「宅急便ってどうやって受け取るんですか?」

ほぼ毎日必ずといっていいほど宅急便で送る品物があったため、必ず宅急便屋さんに集荷に来てもらっていました。そのため、こちらに届ける荷物もその時にまとめて持ってきていただくのですが、偶然手が空いてない状態だったため急きょお願いしたのですが、ものすごく慌てたAさんが戻ってきました。
チラッと見ると宅急便のお兄さんは困惑していましたので、何だろう?と思って結局手を止めて私が対応したのですが、これといって問題がありません。
「何かあったのですか?」と宅急便のお兄さんに聞いたところ「無言で逃げていかれまして…」「は?!」

「Aさん、どうしたの?」
「宅急便ってどうやって受け取るんですか?!」

驚きその3:宅急便って受け取ったことないことがあるんだ…

電話に出ても無言「話して!」といったら…

電話対応をしてもらうことが、一番最初にAさんに与えられた任務でした。特にAさんだけというわけではなくその部署が積極的に電話応対をし、関係部署に回すという交換手のような役割を担っていたからです。

電話が鳴ったら出る様にと上司からお達しがあったのですが、出たはいいものの受話器を持ったまま無言でした。「慌てて何か話して!」と叫んだところ、「Aです」と名乗ってしまいました。電話応対教育はしっかり済んでおり、焦るからセリフをメモリかけといっても書かず「大丈夫だ!」と豪語した数分後の出来事でした。

驚きその4:教えたことは一切覚えなかった。

もっと同僚と交流を持て!と注意されると、私のプライベートを探るようになった(怖すぎる!)

Aさんは初日から異色な存在でしたので、社内全員が困惑していたのは事実です。ランチに誘っても頑なに拒否をし、ちょっとした世間話さえまともに会話のキャッチボールができません。そんな中、Aさんに上司が注意をしたのです。「もう少し社員と交流を持つように」と。異例の注意といっても過言ではありません。Aさんは当時30代前半ですから、コミュニケーションのやり方までを上司に教わるといった年齢でもありませんでした。

その注意をどのように解釈したのか、その日の夕方より私へのプライベート(何時に寝るのか?いつ風呂に入るのか?など)を探る日々が始まったのです。私だけに集中した理由は定かではありませんが、あまりのことに逃げまわり耐えかねて上司に相談した結果、そういった背景を聞かされほとほと困り果てました。

驚きその5:コミュニケーションを取る=人の私生活を探ることに変換された!

結果として3ヶ月持たずにクビになったのだが…

結局3ヶ月と持たずクビになってしまったきっかけは、堪忍袋の緒が切れた上司がしかり飛ばしたことで「拗ねて会社に来なくなった」からでした。私には衝撃的な事件でしたが、その3ヶ月間は自分の仕事もままならず、メモの取り方・挨拶の仕方・挨拶の言葉・時間を守ること・カレンダーの扱い方・お茶の出し方(急須におちゃっぱを入れるところから)等々に振り回され本当に疲れ果てました。

しかし、こういった事例というのは意外と少ないわけではないそうです。

大きな特徴は高すぎるプライドと子供じみた反抗心?

仕事ができないからクビにされた!という話を聞いたことがありましたが、仕事ができないという程度が分かっていませんでした。クビニされた側の主張だけを聞くと、ずいぶんひどい会社だなぁという印象があります。当人はものすごく頑張っている様子をいうわけで、理不尽な話といった引用が否めません。

ところが、実際に仕事を一緒にしてみると「仕事をできないというレベルがここまでなの?」という部分になるのです。教えればできるということはありませんでした。プライドが高いため、教えてもらうことすらも非常に不機嫌で態度や顔に表し、人を馬鹿にすることが大好きでした。

メモを取るように言っても「覚えられるからいい」といって一度も取ったことがなく、ノートもペンも持ってこなかったのです。全てにおいて、大学を出た自分というのが主体にあり、何でもできる!と豪語していたのですが、カレンダーもめくれません。

仕事ができないという言葉が、ここまでを表すのか!という衝撃的な経験でした。当時会話した内容で、さすがに「靴下を自分で履いたことがない」という言葉は、Aさんなりの冗談だと思っております。

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