遠方に暮らす家族が一同に集まり、お互いの安否を確認し合い、愛と思いやりに溢れた時間を過ごすのが、本来のクリスマスです。ある孤独な老人がFacebookに投稿した記事に、世界中から同情のコメントが集まっています。

イギリスはマンチェスターに位置するプレストウイッチ(Prestwich)。ここに暮らすレイモンド(Reymond)というユーザーネームの老人が、Facebookにある投稿を行いました。そのあまりに孤独で悲壮な内容に、多くのユーザーから同情の声が集まっています。

妻を亡くした孤独な老人

レイモンドさんに関しては、イギリスのプレストウイッチに住んでいることしか分かっていません。実際にRaymondで検索してみても、当該の人物はヒットしませんでした。他にも調べ方はありますが、私自身がFacebookのユーザーではないことから、それ以上の調査はしていません。この老人が実在するかどうかは定かではなくとも、彼の投稿が多くの人の心に響いていることは確かなようです。

出典 http://www.dailymail.co.uk

イギリスのデイリー・メールが掲載したレイモンドさんの投稿記事です。かなりの数の「いいね!」が寄せられ、2000以上もシェアーされています。プレストウイック地区の人達だけに語りかけた記述であり、書き込みの中には、レイモンドさんをクリスマスの日に自宅に招待する内容のコメントまであります。

この投稿によると、長年連れ添った奥さんを今年早くに亡くし、これまでは2人で過ごしてきたクリスマスを、今回はたった1人で過ごすことになり戸惑いを隠せずにいるそうです。息子さんがいるのですが、彼は遠く離れたオーストラリアで家庭を持ち、中々実家までは帰れそうにありません。レイモンドさんにとっても、長時間飛行機に乗って旅をすることもままならず、結局は1人で過ごすことになりました。

ご近所の集まりがあれば心強い

さらにレイモンドさんの投稿は続きます。「お荷物にはなりたくないけれど、たった1人でクリスマスの食事をしなくてもいいように、誰かと会ってクリスマスの日を過ごせるような場所はないものかな?」と言っています。そして、彼の問いかけに対しては多くのコメントが残され、同じコミュニティーに暮らす人からはクリスマスディナーへ招待されています。

出典 http://www.dailymail.co.uk

デイリー・メール電子版の上では、レイモンドさんを知る人への呼びかけが行われています。

しかしながら、余りにレイモンドさんの情報が少なく、彼がどこに住みどんな生活を送っているのかは明確ではありません。そこで、彼の近況を知るべく、デイリー・メールでは彼についての情報収集を始めました。

日本でも同じ状況に置かれる高齢者

イギリスでは、このクリスマスを一人で過ごす65歳以上の高齢者の数は、実に100万人にも及ぶと言われています。

しかし、これは他人事では済みません。日本でも、クリスマスはおろかお正月をもたった1人で迎える高齢者の数が年々増えています。60歳以上で1人暮らしをしている男性の場合、近所付き合いが殆ど無い人は全体の17%にも上ります。今年のクリスマスも、おそらくは1人で過ごすでしょう。この事実を知れば、満更Facebookの投稿が対岸の火事と決め込むことは出来ません。レイモンドさんが、心休まるクリスマスを過ごされることを願います。

出典 http://www.stat.go.jp

人口に対して65歳以上の高齢者の割合です。

高齢者の総人口に占める割合をみると、昭和25年には4.9%でしたが、平成25年に25.0%、26年に25.9%となり約4人に1人が高齢者となっています。さらに75歳以上人口に注目してみると、昭和25年には1.3%でしたが、平成3年に5%、20年に10%を超え、26年には12.5%と初めて8人に1人が75歳以上となりました。国立社会保障・人口問題研究所の推計によると、この割合は今後も上昇を続け、平成47年には65歳以上人口の割合が33.4%、75歳以上人口の割合が20.0%となり、3人に1人が65歳以上、5人に1人が75歳以上になると見込まれています。

出典 http://www.stat.go.jp

総務省による調査の結果です。高齢者の数は、今や4人に1人となりました。

このクリスマスに、あなたは何をしましたか?

So this is Xmas, and what have you done?

これは、私が訊いているのではなく、ある有名なアーティストの歌の一節なんですね。もっとも、彼がこの曲を作った時は反戦を目的としていました。しかし、今やこの社会情勢においては、同じ質問がされても不思議ではないように感じます。例え戦争はなくても、悲しみにおいては変わりはないと思います。

ジョン・レノン:ハッピー・クリスマス
John Lennon:Happy Xmas(War Is Over)

So this is Xmas
And what have you done?
Another year over
And a new one just begun
And so this is Xmas
I hope you have fun
The near and the dear one
The old and the young

A very Merry Xmas
And a happy New Year
Let's hope it's a good one
Without any fear

今はクリスマス
今年は何をした?
一つの年が終わり
新しい年がまさに始まった
今はクリスマス
あなたが楽しんでいることを願う
そばにいる人も大切な人も
お年寄りも若者も

メリークリスマス
新年おめでとう
いい年になるように願おう
何も恐れずに

出典 http://www.azlyrics.com

歌詞の一部だけを抜粋したものですが、この歌が意味するのは反戦だけではありません。(変に違約せずに直訳しています。ニュアンスを感じていただければ幸いです。なぜなら、これはジョンの願いと怒りと皮肉を込めた歌であるからです)

暗い部分ばかりにスポットを当てても仕方がありませんが、レイモンドさんがFacebookに投稿した記事が現実です。今や、全世界が高齢者問題に直面しています。人間は、誰もがいずれは年を取り、フェードアウトして行く運命にあります。クリスマスだからと良い人を演じる必要はなくとも、ほんの少しでも高齢者のことを気にかけてあげられるといいですね。家に呼ぶ代わりに、何か差し入れをしてあげるのもいいかもしれません。それがただの一言でも、声をかけられるのは嬉しいことです。日本はキリスト教国のように、見知らぬ人に対して「メリークリスマス」とは言いません。だからといって「新年おめでとうございます」とも言わないでしょう。しかし、今年からは少し変わってもいいのではないでしょうか。このクリスマス、あなたは何をしますか?Merry Christmas.

この記事を書いたユーザー

ワードプロバイダー このユーザーの他の記事を見る

今季おススメのアニメは「うしおととら」。海外ドラマでは「ブラックリスト」。これまでに見た映画の中では、個人的トップ10の常連である、「フィッシャー・キング」です。

得意ジャンル
  • 話題
  • 社会問題
  • 動物
  • スポーツ
  • ライフハック
  • グルメ
  • 料理
  • 暮らし
  • カルチャー
  • 美容、健康
  • エンタメ
  • 感動
  • コラム
  • おもしろ
  • ニュース

権利侵害申告はこちら

Spotlightのライターなら1記事最大3000円もらえる!日本最大級メディアでライターデビューのチャンス