イタリアの食の宝庫エミリア・ロマーニャ州モデナで生まれる高級酢

イタリアと言えば“食”。日本人にも人気の高いイタリア料理。そのイタリア料理によく使用されるバルサミコ酢。葡萄果汁から造られるこのお酢は国によって定められた厳しい基準を満たしていないとその名を名乗ることさえ許されません。

生産される地域もイタリア国内のエミリア・ロマーニャ州、モデナとレッジョ・エミーリアという町に限られています。

イタリアでも高級なバルサミコ酢を400年以上に渡り生産しているモデナの醸造所へ見学と試飲に行ってきました。今回はその時の様子をご紹介したいと思います。

バルサミコ酢とは…

バルサミコ酢の種類分け

“アチェート・バルサミコ・トラディツィオナーレ(aceto balsamico tradizionale。伝統的なバルサミコ酢。以下トラディツィオナーレ)は最低12年の熟成や、原料のブドウの種類、その他細かな製法が法律で定められているもの。エミリア・ロマーニャ州のモデナまたはレッジョ・エミリアで作られた(12年物・25年物の2種類のみの)トラディツィオナーレだけがDOPの指定を受けることができ、日本では特にモデナ産が有名である。”

出典 https://ja.wikipedia.org

“トラディツィオナーレとほぼ同じ材料や工程ながら、熟成期間だけが短い6年もの・8年ものなどもある。当然これらはトラディツィオナーレを名乗ったりDOP指定を受けたりすることはできず、ラベルの表記は「aceto balsamico」となる。”

出典 https://ja.wikipedia.org

DOPとは?

“デノミナツィオーネ・ディ・オリージネ・プロテッタ(伊: Denominazione di Origine Protetta)は、イタリアにおける原産地名称保護制度。 DOP、D.O.P.と略表記される(ディ・オ・ピーと読まれる)。 イタリアワイン、チーズなどの伝統的食材に対し、品質管理と産品保護のため地域を指定した上、基準をみたすものにのみ特定原産地の名称を付して販売することを許可する制度。”

出典 https://ja.wikipedia.org

長い歳月を経て、厳しい基準を満たした物だけがバルサミコ酢、バルサミコ酢DOPを名乗れるのですね。

高価なのも納得です。

バルサミコ酢を使った料理

高級酢のバルサミコ酢。しかし、私たち日本人にとってはあまり馴染みのないお酢ですよね。どうやって料理に使うのでしょうか?

熟成期間の長い高級なバルサミコ酢はほとんどの場合、火を通す料理を作る際に使われることはありません。料理の仕上げにかけていただく場合が多いです。

サラダにドレッシングとして

普通のサラダに塩、美味しいオリーブオイル、そして美味しいバルサミコ酢をかけるだけで、高級イタリアンサラダに!

お肉やお魚、チーズにも

シンプルなお肉やお魚のグリルとの相性も抜群です。パルミジャーノチーズにかけていただいても美味しいです。

ワインによく合う一品になりますよ。

料理だけでなくデザートにも

バルサミコ酢は酸味の中にも甘さがあるので、特に熟成期間の長い物はデザートにも合います。

デザートにジェラートにバルサミコ酢をかけたもの、春ならイチゴにバルサミコ酢をかけたものを食べるのもイタリア流!

1605年創業のバルサミコ酢醸造所Acetaia Giuseppe Giusti

モデナにはいくつかのバルサミコ酢醸造所がありますが、筆者が訪れたのは1605年創業のAcetaia Giuseppe Giustiという醸造所です。

上の写真、赤いロープに囲まれたバルサミコ酢の樽はエッフェル塔が建設されたパリ万博に出展し、賞をいただいた樽だとか。

この樽でも、すでに100年以上の歴史があるのですね。

醸造所にはいくつかの部屋があり、厳しい管理のもと、たくさんのバルサミコ酢の樽がありました。

上の写真の樽はバルサミコ酢DOPの物。

醸造所見学では、醸造所のスタッフが親切にバルサミコ酢が製造される工程、醸造所の歴史を説明してくれます。(イタリア語、または英語)

これまでイタリアで多くのワイナリー見学はしましたが、バルサミコ酢の醸造所というのも、歴史があり、奥が深く、大変興味深いものでした。

試飲では熟成100年以上の物も…

醸造所見学の後は試飲をさせていただきました。

熟成期間6年のものから、どんどん古いものへと…。

そして、上の写真にある熟成期間50年のもの(写真右)と熟成期間100年のもの(写真左)も試飲させていただきました!

熟成期間が長いため、お酢はさらさらした液体ではなく、ドロッとしています。

100年もののお味のほうはと言うと…

お酢特有のツンとした酸味はほとんどなく、大変甘く、まるでハチミツのようなお味でした。

イタリアに住んでいても、これほど熟成期間の長いバルサミコ酢を口にしたことのある人というのは多くありません。とても貴重な経験でした。

イタリア人もなかなかしたことのない経験。イタリア旅行のプランの一つに加えてみては?

筆者はトスカーナ州フィレンツェ在住です。エミリア・ロマーニャ州はお隣の州になります。

フィレンツェからも車で1時間半ほどのモデナ、イタリア人なら誰でも知っているバルサミコ酢。しかし、その醸造所を実際に訪れたことがあるイタリア人というのはあまりいないことに驚きます。こんなに興味深いのに!

今回、筆者が見学と試飲をさせていただいたAcetaia Giuseppe Giustiは、サイトまたは電話で予約をすれば誰でも見学・試飲ができます。(イタリア語・英語)
見学・試飲は無料。醸造所にあるショップで商品購入も可能です。100年もののバルサミコ酢など産地ならではのレアな商品も販売されています。

筆者もイタリア人の筆者の夫も今回初めてだったバルサミコ酢醸造所見学。大変楽しませていただきました。

イタリアの食に興味がある方、今までとはちょっと違ったイタリア旅行をお考えの方にはお勧めです。

Acetaia Giuseppe Giusti
住所:Str. delle Quattro Ville, 155, Modena MO
電話:059 840135
サイト:www.giusti.it/



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2004年よりイタリアはフィレンツェに住んでいます。
イタリア人の夫と黒猫1匹との生活。
日本語講師としてイタリア人に日本語を教えています。
魅力的なイタリア、不思議なイタリア、海外から見た魅力的な日本、不思議な日本を中心にお伝えしていきます。

普段のイタリア生活についてはアメブロに書いています。
http://ameblo.jp/firenzefungo/

トスカーナ、フィレンツェ観光に関してFirenze in Tascaというトスカーナ、フィレンツェ個人旅行サポート会社のサイトにて記事を執筆中。
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