杉原千畝の映画を見てきました。

リトアニアでナチスの迫害から逃れてきたユダヤ難民に、外交官として日本通過ビザを政府に背いて独断で発給し、約6000人の命を救った人の実話です。

出典映画パンフレット表紙

杉原千畝は、日本国のために外国での情報収集や謀報活動を行い、情報を精査し、未来を見通して国のあり方を模索するため、「インテリジェンス・オフィサー」としての任務を遂行する外交官でした。

赴任地として派遣された「リトアニア・カウナス」にて、ナチスドイツの迫害から逃げてきたユダヤ人達が助けを求めて日本領事館へあふれかえったとき、杉原千畝は「ユダヤ人を助けるかどうか?」という選択を迫られました。

「ユダヤ人」とは?

「古代イスラエル人」「ユダヤ人」は「ヘブライ人」とも称され、現在、イスラエル国内においてユダヤ教を信仰していない人のことについては「イスラエル人」とされているようです。

「ユダヤ人」としての定義は、「ユダヤ教徒であること」「母親がユダヤ人であること」とされ、どちらかを満たしている人のことを「ユダヤ人」とみなします。

ユダヤ人迫害・旧約聖書の歴史

ユダヤ人迫害の歴史は、紀元前13世紀の「出エジプト」の時代にさかのぼります。

旧約聖書のはじめの書「創世記」では、イスラエル人「ヨセフ」が兄弟達のねたみによってエジプトへ売られ、後にヨセフがエジプトの大臣となり、大飢饉からイスラエル人を救った話が出てきます。

ヨセフが兄たちへ語った言葉は次のようなものです。

「神はいのちを救うために、あなた方より先に、私を遣わしてくださったのです。
・・・だから、今、私をここに遣わしたのは、あなたがたではなく、実に、神なのです。」

出典旧約聖書「創世記」

エジプトで奴隷だった「ユダヤ人」を、モーセが率いてエジプトから脱出したことが旧約聖書「出エジプト記」にも書かれています。これは最古の「ユダヤ人迫害の記述」と言えるものです。

エジプトでの奴隷生活と迫害を経て、モーセがシナイ山で神から授けられた契約は、「ユダヤ教の起源」となりました。

旧約聖書中、「エステル記」にもユダヤ人を絶滅させようとする「ハマンの策略」についての記述があります。

エステルの養父「モルデカイ」への個人的な恨みから、「ハマン」はユダヤ人を皆殺しにする計画を立て、「アダルの月の13日」と日の決定までに至りました。

その時、モルデカイは、ペルシァの王妃となったユダヤ人の養女エステルに、「ユダヤ人絶滅の危機を救う使命があなたにはあるのかもしれない」と告げました。

「もし、あなたがこのような時に沈黙を守るなら、別の所から、助けと救いがユダヤ人のために起ころう。
しかしあなたも、あなたの父の家も滅びよう。あなたがこの王国に来たのは、もしかすると、この時のためであるかもしれない。」

出典エステル記4章14節

エステルは彼女自身も三日三晩、断食し、同胞のユダヤ人にも三日三晩の断食を持って神に祈るよう求めました。

王に自ら謁見する行為は、王の許しが得られない場合、即刻「死」を意味しました。それでもエステルは勇気を持って王の前へ進み出で、ユダヤ人を救うこととなったのです。

杉原千畝を演じた主演「唐沢寿明さん」のコメントより

出典映画パンフレットより

映画のパンフレットに、主演「唐沢寿明さん」のコメントが掲載されていました。
一部、抜粋します。

「・・・あまり夢物語みたいなことは言いたくないのですが、こういうことを行ったのは神様が彼をこの場のこの状況に導いたとしか思えないところがあります。
運命と言えるかもしれませんが、あの瞬間にヴィザを発給すると決断したのには、相当の勇気が必要だったでしょうね。」

出典映画パンフレットより抜粋

エジプトのヨセフが語った言葉とエステル記の中の言葉が思い起こされ、目が止まりました。

聖書が語るとおり、ユダヤ人は数々の危機を乗り越え、神の守りの中で生き残ってきた民族と言えます。

エジプトにヨセフが送られ、ペルシァにエステルが送られたように、唐沢寿明さんが感じた通り、私は「神様が杉原千畝をリトアニアへ送られた」と信じる者の一人です。

実際、杉原千畝が1939 年から 1940 年にカウナスへ赴任していなかったとしたら、赴任がそれより早くても遅くても、ユダヤ人難民を救うことは出来なかったことになります。

後に杉原千畝の妻・幸子さんは、「カウナスでのあの一ヶ月は、状況と場所と夫という人間が一点に重なった幸運な焦点でした。私たちはこういうことをするために神に遣わされたのではないかと思ったものです。」と語りました。


1940年の杉原千畝がユダヤ人難民へヴィザ発行した年から8年後、1948年5月14日、中東のパレスチナにおけるユダヤ人国家「イスラエル」の建国宣言がなされました。

ameblo;牧師の妻 こころのブログ

この記事を書いたユーザー

牧師の妻 このユーザーの他の記事を見る

東京基督教大学神学部神学科卒、webライター1級

得意ジャンル
  • 社会問題
  • 国内旅行
  • 育児
  • コラム
  • 感動
  • ニュース

権利侵害申告はこちら