作家であり、歌手、作詞家など様々な分野で活躍された野坂昭如さんが9日午後10時37分ごろ、心不全のため東京都内で死去されました。享年85歳。
直木賞受賞「火垂るの墓」の原作者であり、実話を元にして描かれた作品はアニメ映画となり、日本のみに留まらず世界も涙を流した。

サングラスがトレードマークな野坂氏。時に破天荒な表現に野坂氏独特のオリジナリティーさがあふれ、存在感を放っていた。
しかし、彼の生涯は決して平坦なものではなかったのです。

14歳で戦争を体験。妹の死を背負い続けた生き様

1930年、神奈川県鎌倉市生まれ。母を亡くし、神戸市内の親族の養子となる。1945年、神戸大空襲で家が全焼、養父は死亡する。福井県へ疎開し、義妹までも栄養失調で失ってしまう…。そして上京。少年院にいるところを実の父に引き取られる_。
14歳の野坂少年には、産まれて間もない幼い義妹がいた。「空襲で家を焼かれ一家離散。生き延びた妹は、やがて僕の腕の中で死んだ。もっと食料さえあれば生き延びれた。食糧が無かったからね…」と自身で語っている。食糧難の時代背景が幼い兄弟にのしかかっていた。それは二人にはあまりにも重い。野坂少年は、亡くなった妹の灰をドロップ缶に詰めたという。

1963年「おもちゃのチャチャチャ」で作詞賞を受賞

その後、旧制新潟高校を経て早稲田大学部仏文科に入学し、7年間在籍をする。在学中にさまざまなアルバイトをして、テレビの台本やCMソング、コントなどを執筆するようになる。
1963年には、歌「おもちゃのチャチャチャ」でレコード大賞作詞賞を受賞して一躍有名に。
1967年に「火垂るの墓」「アメリカひじき」で直木賞受賞する。「戦後直ぐから福井での義妹が亡くなるまで明け暮れた日々を30枚ほどの小説にした。自分では読み返すことが出来ない。」と言葉少なめに自身で語った。
1974年に参院選に出馬する。戦後の食糧難で妹を失った傷は、「二度と飢えた子供を見たくない。」というスローガンを掲げ当選を果たすが、その後は参院議院を辞して、故郷の新潟3区から立候補。"田中元首相を落とすため"だったが、6位に終わる。野坂氏著書の「四畳半襖の下張」では、わいせつ文書販売罪となり起訴、歌手活動、テレビ朝日の「朝まで生テレビ」、「たけしのTVタックル」などで辛口政治批判をする。
そして90年、酔っ払って殴ったのは大島渚監督。(大島夫妻の結婚30周年パーティーにて)大島監督も直ぐに野坂氏をマイクで殴る殴り合いが話題となりました。

脳梗塞で倒れた後も執筆し続ける想い

2003年に突然、脳梗塞で倒れる。それでも、リハビリを続けながらも執筆は止めない。この間に、2002年~2009年に渡って書いた「戦争童話集」は8作品にも昇った。"忘れないため、遠い過去の話しにしてしまわないように童話にした"と話している。そして、安倍政権に対する食糧輸入や、「憲法改正は日本を破滅に追いやる。」と厳しい批判も止めない。毎日新聞のコラム「七転び八起き」では今年の3月まで、実に200回も連載するなど執筆活動を続けていた。その生き様には、戦争を伝えなければ忘れ去られてしまう。父と妹のような戦争の犠牲者を出したくない!まだ思春期の少年の頃に、心の奥深くに突き刺さった傷は、家族を戦争で亡くす辛さというのは計り知れないのだということを痛感させられる…。


最後に*日本の行く末をを最後まで心配していた野坂氏

死のわすが4ヶ月前、安倍政権を批判し、「安倍首相の矛盾は追及されぬまま。住民基本台帳、国民総背番号制、いずれも微兵制の基盤づくり。これに特定秘密保護法も加わり、戦争への下準備はほぼ整った。これほど露骨にやられても、若者は怒らない。若者よ、目を覚ませ!戦争で殺し合うのは君達なのだ。」と訴え続けている。
彼を動かしているものは、"この日本がまた戦争のできる国なってしまった"という危機迫るものなのかも知れない。
戦争を知らない国民が大多数となった現在。戦争とは映画のような出来事で、今の安倍政権の動きにただ見ているだけでは平和の象徴、まさに「平和ボケな国民」となってしまう。
野坂昭如氏が命懸けで訴えた危機感を理解して、国民全員が政治に目を光らせる世の中にならなければならないと深く考えさせられた。

最後に

野坂昭如氏の"戦争体験者"の言葉を忘れないよう、「生きていく責任のバトン」を私達に託されたのです。戦争体験者や戦争被害者が安心して安らかに眠れるような日本に、そして若者の未来のために平和でなければなりません。
そして最後に、野坂昭如氏の御冥福をお祈り致します。

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