筆者、商売を12年以上やっています。

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最近商売をして思うことなのです。

勿論一般的に感じの悪い接客ですとか、何かの手を抜いたですとか、そういう悪意のあるものは良くないのかもしれませんが、一人一人のご意見全てを伺ってそれを反映することは到底できないのに、何故大企業のお客様相談室のようなところは「貴重なご意見有難う御座います」等と、変えもしないのに当たり障りのない言葉で、それこそ「処理」をするのでしょうか?

我々零細・個人店舗経営ですと、極論は「うちのやり方が気に入らなければ来なくていい!」と言わなくてはならないシーンが出てきます。筆者は以前は無理をして全てを取り込もうとしていましたが、自分しか店番をしない店舗で、自分の気持ちを偽り、自分や信頼できる大切なお客様に負担をかけるのは良くないと思い、正直に知らないものは知らない、出来ないものは出来ないと言うことにしました。

そんな中、幾つか考えたことがあります

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いつの間にか我々はサービス業と呼ばれて、「お客様は神様です」ですとか、「千客万来」ですとか、自ら不都合なはずのフレーズを使って社会的な地位を商売人は下げてきたように思います。

売ることは買うことより下なのでしょうか?

買うことは売ることより上なのでしょうか?

筆者はお金を通した物物交換だと考えています。対等な価値の交換である以上、上下関係ではないと思います。商売はそんなに下に入らなくていい筈です。気持ち良く買って頂くことを気にしていればいい筈です。

それでは話を少し具体的にしていきましょう…

千客万来?…まずそれが嘘ですよね?

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筆者は、自分の商売でそれは言えません。

本当に誰が来ても歓迎できるのですか?

自分の商売を理解しない人が来てもいいのですか?

ひっきりなしに入れ替わり立ち代りお客様がご来店されることは素晴らしい事かも知れませんが、誰が来てもいいかのような言い方は、店を守る立場として言えません。時には毅然とした態度で入店者をお断りしないとならないシーンがありますから。

全員を喜ばせる方法は、あまり無いですよね?

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実は商売をやっていると悩ましいのが、どうやってそこにいる全員を喜ばせるかなのでしょうが、ある一人のお客様の個人的な要求を満たすと、今度は好みの違う別のお客様が個人的な要求を言いだします。そしてそれを満たすと次々に多方向から個人的な要求が殺到します。

十人十色の個人的な要求を全部聞いていると、当然いつも一人以外は不満の時間になってしまいます。ここは、ある決断が当然必要になります。

厳しいようですが、一人だけと思われる意見は聞かないということです。そこにいる全員の合意があるのか?他の人の不満にならないか?等、店舗管理者はジャッジメント能力が問われます。

大企業の広告などで「どなたさまも満足できます」のようなことを簡単に書いているものを見掛けますが、その広告を企画した人も、代理店も全て、実際に現場の店番をしない人々ですから何とでも言えます。

クレーム対応は、出来る・出来ないをハッキリ

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個人事業主等で、経営者自らが店舗管理や店番をし、常にお客様対応が経営判断にてダイレクトに行われていれば、基本的にクレームは殆ど発生しません

何故ならば、お客様から見た場合、この人に言って駄目なら上の誰かというわけにもいきませんし、最高経営責任者の発言ですので、駄目なら諦めるしかありません。ゴネ得的な粘りも通用しません。

経営者自らが、「出来る・出来ない」「知ってる・知らない」等を嘘偽りなく、凛とした対応で業務を遂行していれば、お客様はどこまで注文を付けていいか判断してくれます。

そういうわけで、大企業相手のようなクレーマー行為など、個人・零細経営の店などでは殆ど起きません

本当は大企業の売り場担当者なども、そのようなハッキリとした物の言い方でお客様に「出来る・出来ない」等を伝えるようになれば、陰険なクレーマーなどに手間をかけずに済むはずですし、中小未満規模の事業者にも大変助かります。そして、サービス業と呼ばれる業界の地位向上を可能になるのでしょうが…

お客様を選んではいけないのですか?

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以前筆者が会社勤めだったころ、来店されたお客様に「おたくは客を選ぶのか!」と怒鳴られたことがあります

今ならば、凛とした対応でこちらが選ぶ理由を並べて論破できますが、当時は雇われの身で裁量も無く、口下手なこともあったので言えませんでした…

何故お客様を選ぶのかというと、その時の場合、御来店された方には未収金があり、新規の契約をするに相応しくない状況でした。その他月極の清算等も遅れがちで再請求を出したり、場合によっては内容証明での催告もありました。そのような方との話しなので会社に負担もかけられませんのでお断りになります。つまり「選ぶ」わけです。

そのような当然の事が沢山ありますが、一般に商売をする人が「客を選ぶ」というと、サービス業に似つかわしくない横柄な営業姿勢で天狗なのではないか?のような視線を感じなくてはならないのは、非常におかしくありませんか?

いかがでしたか?

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筆者は自らも商売人ですので、商売人の味方です。

しかも零細・自営の経営者の味方です。その立場からの記述をさせて頂きました。

近年大企業が増え、個人事業主や零細経営の店舗などが相対的に減っていると聞きます。

我々生業として業を営む者は、日々店舗が戦場であり、舞台であり、全身全霊で臨んでいます。

大企業のクレーマー等に見られる理不尽な文句など聞いていられませんし、そもそも発生しません。価値に見合うサービスを粛々と進めていくのみです。

お客様全員の満足が、確かに理想です。しかし、机上の空論、絵に描いた餅の世界なのが現状です。「出来る・出来ない」をしっかりお客様と合意形成し、筆者の店舗では出来ることからコツコツとやっていきたいと思います。

最後までお読み頂き有り難う御座います。

この記事を書いたユーザー

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東京都大田区大森生まれ。立正大学附属立正高等学校、尚美学園短期大学音楽ビジネス学科、放送大学教養学部生活福祉専攻卒業。STAY UP LATEオーナー。 ライター業と、セミナー講師、司会業も実質少々。江戸川区在住、一児の父。愛猫家。

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