12月に入って、だんだんとクリスマスが近づいてきますね。

大人も子供もウキウキ心待ちにしているのではないでしょうか。

100年前のニューヨークで生まれた、心温まるクリスマス・ストーリー

クリスマスといえばサンタクロース。

今も昔も、サンタクロースがいるのか?いないのか?これは子供たちにとって永遠のテーマなのではなのかもしれません。

時代は遡り、100年程前の1897年9月、アメリカ合衆国の新聞ニューヨーク・サン誌宛に、8歳の女の子から一通の投書が届きました。

「サンタクロースはいるのですか?」

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※写真はイメージです。

そこには、こんな質問が書かれていました…。

こんにちは、しんぶんのおじさん。わたしは八さいのおんなのこです。

じつは、ともだちがサンタクロースはいないというのです。パパは、わからないことがあったら、サンしんぶん、というので、ほんとうのことをおしえてください。

サンタクロースはいるのですか?

ヴァージニア・オハンロン

出典 http://www.aozora.gr.jp

出典 https://ja.wikipedia.org

※実際に送られた投書です。

これに対して、ニューヨーク・サンの論説委員だったフランシス・チャーチが社説欄に返事を書くように頼まれ、その手紙についての社説を書き上げました。

そこには、投書してくれたことに対する御礼と、ヴァージニア・オハンロンからの手紙の内容を載せた後に、「VIRGINIA, your little friends are wrong.(ヴァージニア、それは友だちの方がまちがっているよ)」の書き出しで始まる素敵な文章でした…

"Yes, Virginia, there is a Santa Claus"(そうです、ヴァージニア、サンタクロースはいるのです)

ヴァージニア、それは友だちの方がまちがっているよ。

きっと、何でもうたがいたがる年ごろで、見たことがないと、信じられないんだね。自分のわかることだけが、ぜんぶだと思ってるんだろう。でもね、ヴァージニア、大人でも子どもでも、何もかもわかるわけじゃない。この広いうちゅうでは、にんげんって小さな小さなものなんだ。ぼくたちには、この世界のほんの少しのことしかわからないし、ほんとのことをぜんぶわかろうとするには、まだまだなんだ。

じつはね、ヴァージニア、サンタクロースはいるんだ。

愛とか思いやりとかいたわりとかがちゃんとあるように、サンタクロースもちゃんといるし、そういうものがあふれているおかげで、ひとのまいにちは、いやされたりうるおったりする。もしサンタクロースがいなかったら、ものすごくさみしい世の中になってしまう。ヴァージニアみたいな子がこの世にいなくなるくらい、ものすごくさみしいことなんだ。サンタクロースがいないってことは、子どものすなおな心も、つくりごとをたのしむ心も、ひとを好きって思う心も、みんなないってことになる。見たり聞いたりさわったりすることでしかたのしめなくなるし、世界をいつもあたたかくしてくれる子どもたちのかがやきも、きえてなくなってしまうだろう。

サンタクロースがいないだなんていうのなら、ようせいもいないっていうんだろうね。だったら、パパにたのんで、クリスマスイブの日、えんとつというえんとつぜんぶを見はらせて、サンタクロースをまちぶせしてごらん。サンタクロースが入ってくるのが見られずにおわっても、なんにもかわらない。そもそもサンタクロースはひとの目に見えないものだし、それでサンタクロースがいないってことにもならない。

ほんとのほんとうっていうのは、子どもにも大人にも、だれの目にも見えないものなんだよ。ようせいが原っぱであそんでいるところ、だれか見たひとっているかな? うん、いないよね、でもそれで、ないってきまるわけじゃない。世界でだれも見たことがない、見ることができないふしぎなことって、だれにもはっきりとはつかめないんだ。

あのガラガラっておもちゃ、中をあければ、玉が音をならしてるってことがわかるよね。でも、目に見えない世界には、どんなに力があっても、どれだけたばになってかかっても、こじあけることのできないカーテンみたいなものがかかってるんだ。すなおな心とか、あれこれたくましくすること・したもの、それから、よりそう気もちや、だれかを好きになる心だけが、そのカーテンをあけることができて、そのむこうのすごくきれいですてきなものを、見たりえがいたりすることができる。

うそじゃないかって? ヴァージニア、いつでもどこでも、これだけはほんとうのことなんだよ。

サンタクロースはいない? いいや、今このときも、これからもずっといる。ヴァージニア、何ぜん年、いやあと十万年たっても、サンタクロースはいつまでも、子どもたちの心を、わくわくさせてくれると思うよ。

出典 http://www.aozora.gr.jp

優しく丁寧に一つの答えを示したこの社説は、その後アメリカ中の感動を呼びました。

日本でも「サンタクロースっているんでしょうか?」という絵本になるくらい世界中で広まっています。

ヴァージニアはその後、23歳のときにニューヨークで学校の先生になって、47年間子どもたちを教え続けたんだそうです。素敵なお話ですね。

ほんとのほんとうっていうのは、子どもにも大人にも、だれの目にも見えないものなんだよ。

きっと、大切なものは目に見えないんでしょうね。

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