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10年程前から増加傾向にある「梅毒」。実は近年、20〜24歳女性の感染率が急増しているようです。ではこの梅毒について、みなさんはご存知でしょうか?

感染したらどのような症状がでるか? 治療法にはどのようなものがあるか? パートナーがいる場合、相手への配慮はどうしたらいいのか…?

しっかり知識をつけておきたい「梅毒」について、詳しい話を医師に聞いてみました。

Q1. 梅毒とはどのような感染症なの?

梅毒はトレポネーマという病原菌が体の中に侵入することで感染します。感染すると、3週間、3ヶ月、3年と症状が変わって行くことが特徴です。

最初は、感染した場所に痛みのないしこりのような症状が現れ、3ヶ月後には全身に湿疹のようなピンクのあざが見られます。そのまま治療をしないで3年程経過すると神経や脳にも症状が出ると言われています。ただし、これは典型的な経過で、症状が出ないこともあるので注意が必要です。

Q2. 梅毒感染者が急増している背景には何が考えられる?

2014年の梅毒患者の数は1,671件で10年前の2004年と比べると、その数は実に10倍まで増えています。「過去の病気」というイメージが定着しHIVやクラミジア感染のように積極的に性感染症予防のための対策が取られてこなかったこと、アナルセックスのような梅毒感染リスクの高いセックスが、これまでは男性間だけで主流だったものが、男女間のセックスでも比較的に行われているようになっていることなどが理由として言われています。

Q3. 梅毒の治療法は?

ペニシリンと呼ばれる抗生物質を内服します。内服の期間は梅毒の症状によって2週間〜12週間と様々ですので、医療機関の指示に従うようにしましょう。また、十分な治療をしても、効果の確認に時間がかかることが多いので、定期的な診察や検査で完全に治ったことを確認するために、抗生剤を飲み終わった後も定期的に医療機関を受診することが必要な場合もあります。

なお、梅毒の検査・治療は 皮膚科、泌尿器科、産婦人科を受診すると良いでしょう。

Q4. 梅毒は一度感染すると治らない?

治療方法が無かった昔は不治の病として恐れられていましたが、今は早期発見すれば治すことが可能です。早期であれば特に後遺症なども残りません。なお、梅毒に感染した人は体の中に一定の免疫(抗体)が出来ますが、再感染を予防できるわけではありません。このため、治った後でもコンドームの使用やパートナーの治療など適切な予防をするように心がけましょう。

Q5. 梅毒に感染した場合のパートナーへの配慮とは?

梅毒の感染経路として一般的なのは性交渉です。あらゆる性行為で感染する可能性があります。また、陰部のみならず口に梅毒の病変がある場合はキスでも感染することもあります。もし、梅毒かな?と思ったら、パートナーも一緒に検査を受けることが良いでしょう。予防にはコンドームが一番ですが、性器以外に梅毒の病変がある場合には、性器以外の病変部位との接触で感染することがあるため、コンドームだけでは不十分です。梅毒が疑わしい場合には医療検査でまず検査を受け、確定診断が出るまでは性行為は控えた方が良いでしょう。

【医師からのアドバイス】

以前は不治の病として恐れられていた梅毒も現在は早期に発見し適切な治療をすることで完治するようになりました。検査で陽性が出るのは感染してから4週間程経過してからになるので、疑わしい場合には4週間あけて検査すると良いでしょう(ただし、その間もパートナーに感染させるリスクはあるので性交渉は控えましょう)。また、梅毒に感染しているとHIVに感染しやすくなります。梅毒の検査を受ける時には、HIVもあわせて受けるのが良いでしょう。

性感染症は性行為によってのみ感染すると思っていませんか?
その油断に性感染症が忍び寄っているかもしれません。

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