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慢性閉塞性(まんせいへいそくせい)肺疾患という病気をご存知でしょうか? あまり耳にしない病名かもしれませんが、喫煙者には特に、この疾患をもっている人が多いのです!

今回は慢性閉塞性肺疾患について、医師に聞いてきた話をお伝えします。

慢性閉塞性肺疾患(COPD)とは?

慢性閉塞性肺疾患は、COPDともよばれています。その名前の通り、慢性的に呼吸する際の空気の通りが制限されている状態の呼吸器疾患です。

・肺気腫
・慢性気管支炎
の総称ともいえる肺の生活習慣病です。

1. 肺気腫
空気の通り道である気道の奥の部分が広がり、肺胞という肺の奥の細胞が破壊されている状態

2. 慢性気管支炎
1年のうち少なくとも3ヶ月連続して、痰を伴う咳が持続する状態が2年連続してある状態(かつ、この症状の原因となりうる他の肺疾患がない場合)

COPDの原因と症状

【原因】
ほとんどの場合は、喫煙が原因です。明らかな状態にまで進行するのは、喫煙者のうち少数です。しかし喫煙者が肺機能の異常をきたす割合は多いといえます。喫煙の他に、薪ストーブの使用や、職業的に吸入する粉塵・ガス・化学物質もCOPDの原因となります。

【症状】
COPDに最も多い症状は、呼吸困難、咳、痰、喘鳴(ぜいめい)です。また、階段の昇降など日常的な運動をするときの呼吸困難は、時間とともに進行します。症状が進行する事により、体重減少が見られることがあります。

COPDの検査と診断

喫煙歴があったり慢性的な咳や呼吸困難、痰が出るなどの症状が見られる場合、COPDの診断を考慮に入れて検査をします。

1. 肺機能検査
スパイロメトリーと呼ばれる呼吸機能を検査する機械で、呼気(吐く息)の流量を測定します。呼気の流量の低下が確認されるとCOPDと診断されます。

2. 動脈血ガスの測定
重度のCOPD患者は、年に1度は、低酸素血症(動脈血中の酸素が不足した状態)、高二酸化炭素血症(動脈血中の二酸化酸素濃度の極端な増加)の程度を把握する必要があります。

3. 胸部レントゲン検査
重症度が増すにつれ、胸郭過拡張が見られます。また、他の疾患を調べるためCT検査も行われる場合もあります。

慢性閉塞性肺疾患の治療

COPDは長期的な管理が必要とされています。その目的は、

・生活の質の改善
・急な悪化やと重症度を軽減させる
・COPDの進行を遅らせる
・生命予後を延長させる
などです。

COPDの程度によって、実施される治療が異なります。

1. 軽度の場合
禁煙、ワクチン接種(肺炎球菌、インフルエンザ)、必要に応じ、短時間作用型の気管支拡張薬

2. 中等度
軽度の場合の治療に加え、長時間作用型気管支拡張薬の投薬、肺リハビリテーションなど

3. 重度
中程度の治療に加え、急な悪化を繰り返す場合は、吸入コルチコステロイドをを使用。必要に応じて酸素吸入を行う場合もある

4. 非常に重度
重度までのすべての治療方法に加え、手術も考慮される

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【医師からのアドバイス】

とにかく、慢性閉塞性肺疾患の最も有効な予防法は禁煙です。COPD患者は、禁煙により肺機能の低下率が減少し、生存率もあがることが明らかになっています。カウンセリング、薬物療法、効果が出やすいグループ療法が推奨されています。

(監修:Doctors Me 医師)

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