自立するという事は自分の生活費を自分で稼ぐこと。

世間一般的な自立の定義は<自分の生活費を自分で稼ぐ>事が出来るようになったら自立したという事になるのだろう。

これは全くその通りで、このこと自体に僕自身も一切疑問の余地はない。

ただし、果たして本当にそれだけが自立なのだろうか?
自分で稼げない人は自立していないのか?
お金が無いと自立できないのか?

昔、江戸っ子は宵越しの金を持たない事を粋ととらえていたそう。
つまり今日のお金は今日使い切り、明日を生きる為のお金は明日稼ぐ、という事。

現代でこの生活を実践している人はまずいない。

当然だろう。
これだけ情報が多様化し、変化の激しいこの時代に、宵越しの金を持たないリスクは計り知れない。

ただしここで一つ、今の時代を生きる僕らが思い出さなければならない事がある。

お醤油貸してくださいな。の文化。

江戸時代まで遡らなくても、つい20年くらい前まではお隣さんから足りない調味料や食材を借りる文化は至る所で繰り返されていた。

そう。

物がなければ借りれば良かったのだ。
知恵が無ければ知恵を借りれば良かったのだ。
助けが必要だったら助けて貰えば良かったのだ。

今の時代、この考え方は恐らく受け入れられないだろう。

もっと自立しなさい。

その通りかもしれない。

でも、それはあくまで僕らの頭が時代の常識に囚われているだけだという事に気付かなければならない。

宵越しの金を持たないのが粋だった江戸時代。
醤油を借りる事は特別じゃなかった20年前。
自分で稼げないと自立と言えない現代。

つまり、現代は一人で生きろの時代になってしまったのだろう。

親にも甘えられないこの時代に、誰が安心して豊かな生活を送れるだろうか。

2011年の東日本大震災を機に、<絆>という言葉が世間で広く言われた。

今一度、僕らは自立を高らかに叫ぶ前に、家族、友人、地域社会、これらとの絆を見つめ直す必要があるのではないだろうか。

この記事を書いたユーザー

Mr.fly このユーザーの他の記事を見る

2015年に結婚。
これからの家族との生活。仕事との向き合い方。
そんな誰もが感じる日々の生活の中で喜びや不安や迷いを拾いながら、本当の意味での豊かな生活というものを模索していきたいと感じている。
現在28歳。趣味は音楽を聴くこと、スポーツを観戦すること、あと、なかなか行けないけど釣り。

得意ジャンル
  • 音楽
  • 社会問題
  • スポーツ
  • 育児
  • カルチャー
  • コラム

権利侵害申告はこちら