みんなと違って生まれてくる事は悪い事なの?

オーストラリアのクィーンズランドに住む7歳の少女カデンスちゃんは自閉症を持って生まれてきました。ある日、テレビのニュースで、同じ自閉症の16歳の少年が、両親によって鎖に繋がれていたという衝撃の事実を知り、小さな心を痛めます。言葉が上手く出てこないカデンスちゃんは、自分が一番安心できる、学校の先生の机の下に潜り込んで、母に手紙を書きました。

出典Facebook

青い字はお母さんです。

「自閉症の私は悪い子なの?大人たちは、自閉症の子供を持つ両親は大変だって言うわ。それに、テレビで、自閉症の子は人を傷つけるって言ってた。自閉症の子は、他の人の安全のために縛り上げるか、刑務所に入れられるべきだって。」

「あなたは、私がこんなことを信じたり、あるいは、言ったりすると思う?あなたが信じる事はなに?」という母の返答に、カデンスちゃんは綴ります。

「まさか、私は人を傷つけるなんて嫌よ。怖い事も嫌。刑務所に入れられたら、きっと怖いわ。私は自閉症を持って生まれたけど、それは、私が悪い人として生まれたという事ではないわ。」

「ママ、泣いてるの?」

「泣いてるわ。あなたが本当の事を知っていて嬉しい涙、それから、本当の事を知らない人がたくさんいて悲しい涙。」

出典Facebook

自閉症を持って生まれたカデンスちゃんは、スピーチと言語の遅れ、強い不安、そして、場面緘黙症などの症状を診断されています。同時に、彼女の知能は、同年代の子供たちの平均を軽く上回っていることがわかっています。観察力にすぐれ、見聞きした事、感じたこと、匂いなど、あらゆるものにとても敏感です。

場面緘黙症(ばめんかんもくしょう)、選択性緘黙症(Selective Mutism)とは、家庭などでは話すことができるのに、社会不安(社会的状況における不安)のために、学校や幼稚園といったある特定の場面、状況では全く話すことができなくなる現象を言う。

出典 https://ja.m.wikipedia.org

カデンスちゃんは、一年生(6歳)の時に自分の事をエッセイにこう綴っています。

「私が他の人と違うのは、私が自閉症だという事です。自閉症だから私は喋らないし、他の人を怖いと感じます。何かが起こる前に、何が起こるか知っていたいという事や、尖った鉛筆が好きなのも自閉症だからです。ママに抱きしめてもらうのが好きなのも、パーティの時に悲しくなるのもそうです。戸棚に隠れるのが好きなのも、飛び上がって一回転するのが好きなのも、ママが私とは違った話し方をするのも、何をするにも時間がかかるのも、自閉症だから。それに、多分、私が頭がいいのもそのせい。でも、もしかしたら、私がただ自閉症の子として生まれてきたみたいに、私の脳もただ賢く生まれてきただけかもしれない。私の髪は生まれた時から金色でした。私はカデンス。私は私です。」

まとめ

自閉症がある事で、他の子達以上に繊細で、そして見るもの聞く事すべてを敏感に感じ取るカデンスちゃん。7歳の子が書いたとは思えないほどの、文章力、そして、彼女の理解力、洞察力に驚くと同時に、小さな心を痛めて書かれた母への手紙に、胸が締め付けられる思いです。でも、お母さんの返答がとても素敵です。カデンスちゃんへの理解と愛情で溢れていますね。筆者も、このお母さんの様に、いつも子供を信じ、そしてきちんと向き合える母でありたいと願います。

この記事を書いたユーザー

Maria このユーザーの他の記事を見る

オーストラリア在住。息子が生まれて一年半後、夫はアスベストが原因の悪性中皮腫という、これといって有効な治療法もない、強烈な癌を発症。そして、二年の闘病を経て他界しました。今は、5歳になった息子と二人、夫の眠る地で、毎日を大切に生きています。中皮腫の闘病記・アスベストの事・死別後の息子との二人三脚の毎日をブログに綴っています。http://ameblo.jp/maria1428

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