韓国に行くたび、現地で感じること。それは韓国社会での生きづらさ。過酷な受験戦争を勝ち抜いても、大学卒業後に就職できるとは限らない。重要なのは学歴よりコネだったりする。今月公開の韓国映画はそんな厳しい現実を目の当たりにする作品ばかり。隣の芝生は何色に見えるだろうか。

■同情するなら職をくれ!

『明日へ』

出典 http://www.ashitae-movie.com

ⓒ2014 MYUNG FILMS All Rights Reserved.

2015年11月6日(金)より、TOHOシネマズ新宿ほか全国で順次公開!

(原題:『カート』2014年/韓国/104分)

大型スーパー「ザ・マート」に入社して5年目のソニ(ヨム・ジョンア)はレジ係として真面目に働き、正社員に昇格する予定だった。
ところが、ある日「ザ・マート」の非正規雇用者の大量解雇が突如決まる。
ソニら女性従業員たちは労働組合を結成し、ストライキに突入。会社が解雇を撤回するまで店を占拠することにしたが、会社と警察が強制鎮圧に乗り出し…。

出典 http://www.ashitae-movie.com

2007年、財閥イーランドグループの女性従業員500名が雇用契約を打ち切られ、大型スーパー「ホームエバー」を占拠。本作はこの実話に基づき、韓国の労働者の過酷な現実が描いたもの。韓国の大学進学率は日本より高いが、卒業後も非正規雇用のまま不安定な生活を送る労働者が少なくない。
一方、大企業には「労働貴族」と呼ばれる強い労組も存在する。労働貴族は高給取りなのに次から次へと無茶な要求を会社に突きつけ、国内でも批判されているのだ。「泣く子は餅を一つ余計にもらえる」とはよくいったもの。労働者だけに同情できないところがいかにも韓国らしい。

本作は、EXOのD.O.(ディオ)の姿が唯一の癒し(笑)。


■いつの時代も、出るくい杭は打たれる

『尚衣院-サンイウォン-』

出典 http://saniwon-movie.com

©2014 WAW PICTURES All Rights Reserved.

2015年11月7日(土)より、シネマート新宿、シネマート心斎橋ほか全国ロードショー!
(2014年/韓国/127分)

王室の衣装を作る尚衣院。部署を取り仕切るドルソク(ハン・ソッキュ)は、半年後には貴族階級の両班になることが約束されていた。
ある日、王妃(パク・シネ)が誤って王(ユ・ヨンソク)の衣装を燃やしてしまう。王妃は天才仕立師と呼ばれるゴンジン(コ・ス)に王宮入りを命令。彼はその才能を発揮し、注目を集める。ドルソクもまたゴンジンの画期的なデザインに魅了されるが、やがて危機感を抱く。王も嫉妬を駆り立てられ…。

出典 http://saniwon-movie.com

ドルソクとゴンジンの対立は、まさに映画『アマデウス』のサリエリとモーツァルト。
内容はともかく、とてもお金のかかっている映画で制作費は100億W(約11億円)。衣装代だけでも10億Wというから驚きだ。100着以上の衣装を作るのに50人以上が投入され、製作期間は半年以上もかかっている。
王妃パク・シネのカツラも通常5kg程度のところ、本作では20kgのものを着用。後半に出てくる純白の韓服は15枚の衣を重ね、3,000個以上のパールやビーズで装飾し、総重量は40kgにもなった。

さて、ゴンジンのように出る杭は打たれる。でも出ない杭は錆びるという。皆さんはどちらを選びますか?


■韓国を離れてアメリカに行ったものの…

『太陽を撃て』

出典 http://www.finefilms.co.jp

2015copyright © JoyNcontents All rights Reseved.

2015年11月7日(土)より、シネマート新宿ほか全国公開!
(2015年/韓国/87分 R-15+)

窮地に立たされてロスまで来たジョン(カン・ジファン)と不法滞在者のチェン(パク・ジョンミン)は、砂漠に埋められていた組織のボス(アン・ソクファン)を助ける。
ボスの下で働くようになった二人は、アジトのジャズバーで歌うサラ(ユン・ジンソ)と知り合う。ジョンは一瞬で彼女に恋をするが、決して手を出してはいけない相手だった。やがて壮絶な逃亡劇が始まり…。

出典 http://www.finefilms.co.jp

学歴もコネも才能もなく、いつまでたっても暮らしは楽にならない。そんな韓国に見切りをつけて外国に移住する韓国人もいる。けれど、アメリカンドリームを追い求めても、すべての韓国人が安定した暮らしを得られるわけではない。
本作も救いようがなく、これなら韓国で暮らしているほうがいいのでは?とさえ思えてくる。

ロサンゼルスとラスベガスで撮影されたため、韓国映画らしさは微塵もない。
見どころといえばサラの歌ぐらい。
カン・ジファンのファン以外にはオススメできません。

この記事を書いたユーザー

らぶこ このユーザーの他の記事を見る
得意ジャンル
  • 海外旅行
  • グルメ
  • 美容、健康
  • エンタメ
  • コラム

権利侵害申告はこちら

Spotlightのライターなら1記事最大3000円もらえる!日本最大級メディアでライターデビューのチャンス