母親の不注意で、タバコの残りが引火し自宅が火事に。

火元はなんと、間もなく2歳になろうとする幼い娘が居た部屋。
消防士に発見された幼女は、まるで、’焼け焦げた人形のよう’でした・・・。

全身大火傷を負い生死を彷徨った幼女は、時を経て明るく逞しいレディに成長しました。

1998年11月21日、生後23か月の女の子が火事に巻き込まれる

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こんな可愛い女の子が火事に遭い大火傷を負うといういたたまれない事故がありました。

両親の愛情に包まれ、すくすくと育ったテリー。間もなく2歳の誕生日を迎えようとしていたある日のことでした。

母親のジュリーが、タバコの火を消し忘れたまま外出したことが原因で火災が発生。
火元はひとり残されたテリーがいた部屋でした。

消防士が駆けつけ、赤ちゃんのテリーを発見した時、彼らは焼け焦げたプラスティックの人形だと思ったそうです。

全身に大やけどを負ったテリーは、眉・鼻・耳・唇・両手・右足の指・左足などを失い、やけどの損傷は頭蓋にまで達していました。

体表の90%も火傷を負い、それでも生き延びられたのは世界でも希少なケースだそうです。

テリーを救ったのは、当時開発されたばかりの人工皮膚でした。火傷で損傷した皮膚すべてがとりのぞかれ、コラーゲンとシリコンを成分とする人工皮膚がテリーの小さな全身の皮膚を覆いました。

この事故がきっかけとなり、母親のジュリーとテリーの母娘関係に大きく影響を与えました。「娘に大やけどを負わせ、こんな姿にしたのは自分のせい・・・」と、酷く自分を責めたジュリーは、娘の姿を見るに耐えられず、自ら家族と疎遠になっていきました。

激しい自責の念にかられたジュリーは、友人や両親と連絡を取らず孤独な日々を送りました。

そんなある日。届いた1通のメール。

「あたしを憎んで、もう二度とあたしに会いたくないって言われればそれまでだった。この前の夜、あの子からこんなメールが来てね、『(事故は)別にママのせいでもないし、ママはずっと私のママだ』って。

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忌まわしい事故の記憶を語るジュリー

火事が起こった日は忘れもしない1998年11月21日の夕方でした。
ジュリーは、工場勤務のポール(当時38歳)と火事の2ヶ月前から別居。ジュリーとポールとは友人として、テリーの両親として交際を続け、娘の面倒を見ていました。

仕事中のポールの留守に、娘の顔を見に自宅へ戻った時、事故は起こりました。

「いつもなら寝付きのいいテリーが、あの晩にかぎってなかなか眠らなかったの。なんでかはわからない。そして普段なら絶対に部屋の中でタバコは吸わなかったのに、あの日に限ってなぜかタバコを口にした。

どうしてそんなバカなことをしたかもわからない。あの子の部屋であの子と話して、そしてたばこを置いたまま部屋を出てしまった」

「それで、あの子が大声で泣き始めたのね。あたしはそのままにしておけば、そのうち疲れて泣き止むだろうって軽く考えてたわ。タバコのことは気づかなかった。

で、あの子の泣き声が激しくなったので心配になって部屋を覗いてみたの。すでに部屋中、煙でいっぱいだった」

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慌てて消防署に通報。消防士が駆けつけ、火は消し止められました。「黒く焼け焦げた人形のようだった」テリーは、呼吸停止を繰り返しながらも奇跡的に回復。

意識を取り戻したテリーが最初に語った言葉は「ママ」でした。

ジュリーは、半年間必死でテリーを看病しました。それから8年もの間、テリーとの接触を絶ちました。この間、何度も自殺をも考えたそうです。

テリーの介護のため、ポールはそれまでの工場労働者を辞め、介護サービスの援助を借り、男手ひとつで育ててきたのです

4歳の時。初めてかつらをつけた

出典 http://www.dailymail.co.uk

少女から思春期を迎えたテリーは、瘢痕皮膚を伸ばし、50回以上もの手術を繰り返しました。

ブロンドのかつらをつけたティーンエイジャーのテリーは、今後も手術や皮膚移植が必要です。

ポールが再婚。継母ニッキーとテリーとの関係も良好

ジュリーが家族の元を去った後、テリーを24時間介護するポールは、孤独に苛まれ、インターネットを通じて保険アドバイザーのニッキーと知り合い再婚。

地元のコミュニティ消防ボランティアとポール、継母のニッキーと一緒に住んでいます。

Pride of Britain賞受賞

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2001年。当時5歳のテリーは、セント・ジェームズ宮殿に招かれました。英国の誇りに相応しい人に与えられる「Pride of  Britain賞をチャールズ皇太子から受賞。

テリーはいつも明るかった

持ち前の明るく前向きな性格で、テリーはこれまで虐めに遭うこともなく成長してきました。

小学校時代は、地元の顔なじみと一緒だったので、学校の先生はテリーの事故の経緯を生徒たちに話し、みな受け入れてくれたそうです。

中学時代は、他の学校の生徒たちと一緒になるため、ポールとニッキーははじめ心配したそうですが、この時も無事に乗り越えてきました。

事故当時、両腕を失いましたが、手術で再生された親指で、歯を磨いたり髪をブラッシングしたり、すべて自分でできるようになりました。

肝心なのはルックスじゃない、中身よ。

まだ物心つかないうちに事故に逢ったテリーは、当時の記憶がないと言います。
自分のハンデに一度も泣き言を漏らしたことなどありません。

テリーは語ります。
「友達はみな自分のルックスを心配するけど、そんなに心配しなくていいのにな。大切なのは中身よ。その人の人格よ。」

「じろじろ見られても、それは私の問題じゃなくて、見てくる側の問題よ。直接私に、何があったかを聞いてくれる人の方が好感がもてるわ。」

2013年。プロムに参加。

2013年。この年16歳の誕生日を迎えたテリーは、年の初めに仲の良い友人たちと学校のプロムに参加。
運転手つきのロールスロイスに乗り、ドレスアップしたテリーは素敵なレディです。

出典 http://www.dailymail.co.uk

「私の大好きな友人、先生と一緒。本当に素晴らしい夜でした」とテリーは感極まりました。

出典 http://www.dailymail.co.uk

テリーの父・ポール、現在の母・ニッキー、祖父母のミックとマーガレットも参加。とても幸せなそうですね。

ポールは語ります。
「他のティーンエイジャーのような生活を楽しむ娘を誇りに思います」

テリーは、現在、英国サフォーク州イブスイッチの戸建てに父ポールと継母ニッキーと一緒に暮らしています。

熱傷被害に遭った子供たちをサポートする組織「Burned Children's Club」に携わっています。

実の母親ジュリーについて胸の内を明かす

メディアに報道されるテリーの姿を見た実の母親ジュリーが久しぶりに会いたいと連絡をしてきたそうです。

テリーは語ります。
「母親のことを怒ってなんかいないわ。人は誰だって過ちを犯すものだもの。
ただ、母の不注意で起きた火事で酷い火傷を負わされたことよりも、母が私から遠ざかってしまったことの方が許すのが難しい・・・。

私はあの晩起きたことを、母の口から聞きたい。何が起きてどうして私を助けられなかったのか。でも、母は話せないのか、話そうとしないの」

これまでジュリーさんは事故当時のいきさつについて、報道インタビューには答えてはいますが、テリーを目前にして話すことが出来ない彼女の心の傷はまだ癒えないようです。

さいごに

全身の90%にも及ぶ皮膚を負傷した彼女は、持ち前の明るさと家族や友人たちの支えによって成長しました。

あの日に限ってタバコを吸った実母ジュリーの気持ちを想うと胸が締め付けられる思いです。

彼女が8年間も娘や家族、友人たちと自ら連絡を途絶え、自殺をも考えた心情は想像を絶する思いでしょう。

でも、テリーは実の母親を恨んではいません。それよりも、なぜ離れて行ったのか・・・母親の口から直接知りたいと述べます。

いつか、実の母親の口から真実が聞ける日が来ることを望みます。
これからも常に明るく前向きな人生を歩み続けて欲しいですね。

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キャリアカウンセラーの道を目指し、資格取得後オンラインカウンセラーとしてデヴュー。WEBライターとして活動をはじめ7年になります。人に「読まれる・読ませる」ライターを目指しています☆

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