小学校1年生、友達と遊ぶ休み時間は待ち遠しい時間

叔父さんに買ってもらった赤いランドセルをカタカタ揺らして通う小学校。

今までとは違う新しい環境で新しい友達と遊べる休み時間は、沙羅(仮名)にとって勉強よりも楽しい時間でした。

「お母さんが…」の言葉の威力

その日も沙羅は、チャイムの音と共にクラスの女の子達と元気に運動場に駆けだそうとしていた。

と、昨日「あの子が欲しい~♬」の花いちもんめで、誰からも欲しいと言われずに最後まで残っていたA子が「昨日、お母さんが、沙羅ちゃんとは遊んじゃいけないって言ったから。沙羅ちゃんとは遊ばない」と大きな声で言い出した。

昨日、沙羅は「どの子が欲しい~♬」の一番に欲しいと言われていた。

だからかクラスの女の子達は、A子の言葉にどうしていいか分からずにその場に立ち尽くしている。

するとA子は「みんな、行こう!」と言って走りだした。

が、誰もついて行かない。立ち止まり、A子と行こうか、沙羅と残ろうかとまだ悩んでいた。

そこで、A子は大きな声でもう一度「沙羅ちゃんとは、遊んだらあかんって、お母さんが言ったもん」と叫んだ。

まだ小学校一年生「お母さんが言った」はダイレクトに子どもの心に届く。自分で良い悪いの判断をするよりも先に、絶対的言葉として子ども達を動かした。

まるで、自分の母親に言われたように…。

そして、クラスの女の子達はA子の後を追って走り出した。

それでも何人かはどうしようかと悩んでいたが、再び「お母さんが言ったもん!沙羅ちゃんと遊んだらあかんって」のA子の言葉で、悲しそうな顔をして走り去っていった。




その子のこと、好きか?

この日、沙羅は誰とも遊べなかった。

家に帰り、沙羅は父親にA子との出来事を話した。

父親は、沙羅の話を黙って最後まで聞いていた。

そして、沙羅が全ての出来事を話し終わるのを待って父親は「その子のこと好きか?」と沙羅に聞いた。

沙羅は父親の言葉に一生懸命に考えた。A子のこと好き?と…。

その間も、父親は黙って沙羅の返事を待っていた。

そして…、

「好きでも嫌いでもない。けど、こんなことされたら嫌いになると思う」と沙羅は父親にこたえた。

「そうか、嫌いになるか。ええか、人間好きな人に嫌われた悲しいし苦しい。けどな、嫌いな人間に嫌われても痛くも痒くもない。そう言うたれ」

「いいの?言って」

「ええ、嫌いな人間に嫌われても何が悲しい?ちっとも悲しない。平気や」

「うん、嫌い。もう、遊びたくない」

「なら、言うたらええ」と父親は沙羅に言った。

子どもは親の姿を映す鏡

翌日、またA子が「お母さんが…」と言いかけた。

すると…。

「私、イジワルするA子ちゃん嫌い。だから、遊ばん。嫌いな人間に嫌われても平気やもん。だから、もう私に話しかけんどいて」と沙羅はA子に言った。

A子は口をポカンと開けて沙羅を見ている。

沙羅は一人で遊ぼうと運動場へと走り出した。が、その後をクラスの女の子全員がついて走っていた。


勿論、他人を思いやるのは大事なことです…が、

自分を守る為に…たとえ一人になっても…時には戦うことを教えるのも親の役目。父親の役目ではないでしょうか。

多分、沙羅ちゃんは父親の「言うたらええ」を、なにかあったら父親が守ってくれる…と信じたから。
そして、父親の言うことは間違っていないと納得したから、イジワルを真っ正面からやっけることが出来たのではないでしょか。

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知らないことが知りたくて、メンタル、カルマ、礼法に漢方スクール…etc.とお勉強。で、ですね、人を動かしているのは無意識、でも、この無意識を味方につけるとスゴいんだ~と気づいたら…、なぜか、「えっ?!そうくるかぁ~」と、色んな場面に遭遇しれしまう…という面白いことが起こりだすのでした。

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