お子さんの様子がおかしい。どうも学校へ行きたがらない。

お子さんから話を聞きだすのは難しいものです。

それなのに、いじめ自殺があると「気づかなかった親が悪い」と学校や世間が言うことがありますが、それはただの責任逃れ。決してそんなことはありません。

お子さんにとって、大好きな家族、ママやパパを好きであればあるほど、自分がいじめられるようなみじめな存在だとは言えないものです。
そうです。好きだからこそ、隠すのです。

第一、「いじめられるのは弱い」「いじめられる方にも原因がある」などは、加害者・傍観者が罪悪感を薄めるための言い逃れで、原因は100%加害者と傍観者にあります。

話したくないお子さんに話を聞き出す際の注意点をあげてみましょう。

⬛︎勝手に行動しないことを約束する
まずお子さんは、いじめられたことを話すと、親が学校へ話しに行き、逆に「チクッたな」といじめが悪化することを恐れます。
中には、お子さんの気持ちを無視して、怒りにまかせて暴走される親御さんもいらっしゃいます。
実際に学校で一日を過ごすのはお子さんです。
そのお子さんが立場がなくなるようなことをしては解決しませんし、お子さんとの信頼関係が壊れては意味がありません。

ですから、「たとえ、いじめだとしても、勝手に学校へ訴えたりしない。どう対処するか、あなたと相談して了解もらってから行動する」と、お子さんに約束してください。

お子さんとは、学校に対してどんな対処をしていくか、一緒に作戦会議していきます。
うちはモンスターティーチャーへの対処を娘と一緒に話し合い、周囲の先生に相談をして、モンスターの立場がマズクなるよう作戦を立てたりしました。

⬛︎言ってはいけないNGワード
「気にしすぎじゃないの」「あまり気にしないようにすれば」
「ガマンしていれば、そのうちおさまるよ」
「あなたにも何か原因があるのでは」
「やり返しなさい」「もっと強くなれば」
こういった言葉は、絶対に行ってはいけません。お子さんを傷つけてしまいます。

⬛︎かけてあげたい言葉
「つらかったでしょう。たいへんだったね」
「よくがんばったね。もうガマンしなくていいよ」
「なにがあっても、ゼッタイ味方だから」「あなたを守るためなら、何でもするよ」
「話してくれて、ありがとう」
「いじめられたのは、あなたのせいじゃない。どうすればいいか、一緒に考えましょう」
お子さんのことを第一に考えていること、何があっても味方で守りきると話して、安心させてあげてくださいね。

記録と証拠押さえをする

出典 http://www.photo-ac.com

まず第一にやっていただきたいのが、記録と証拠押さえです。

具体的に日時、場所、人名、なにが起きたかを、カ条書きにしていきます。
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9月17日(木)
3時間目のあと:体育が終わって教室に戻ると、教科書に"死ね"と落書き。
放課後:A・B・C・Dに玄関ポーチで待ち伏せされ、数人で囲まれて「逃げるのか」「おまえが学校来ると迷惑」「まだ死なないの?」など、1時間近くつるし上げをされる。
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といった具合に。
そして、落書きされた教科書は写真に撮ります。
LINEなどのネットいじめは、悪質な書き込みをフォトショして保存します。
また、事情を知っていそうな方に相談して、話を聞くのも有効です。

書くのはツライかもしれません。
けれども、たとえ学校で切々と被害を訴えても、
先生は「話しを聞いた=対処した」ということで終わりがちなのです。

こちらとしては、なんらかの対処をしてもらうために学校へ相談するのに、
話しを聞いて終わり、では意味がありませんよね。

むしろ「チクッたな」といじめが悪化する場合すらあります。

では、言わなければいいかというと、やはり放っておいてはどんどんとエスカレートします。

気をつけたいのは、学校へ話をしに行ったあとでは、証拠が隠されたり口止めされる恐れがあるため、「事前に」記録を作っておくことが必要なのです。

というのも、学校はいじめの有無が教育委員会などに報告され、その学校の評価のポイントとなってしまいます。学校のランクづけや、校長先生の退職後や給与にまで響くという話も。

そうなると、学校はいじめを隠す=もみ消す方向に走り、
=加害者と利害が一致。
加害者は何をしても学校がもみ消してくれるのですから、いじめやり放題になってしまうわけです。

ですから、学校に交渉に行く際は、必ず写真やコピーを使ってください。
決して、もとを渡してはいけません。

いよいよ交渉。文書にするメリットとは

まず学校に交渉へ行く際は、順番があります。
まず担任 → 担任がダメだったら、学年主任 → 学年主任も対処してくれなければ副校長 → 副校長もダメだったら、校長へ直談判。
→ それでも対処してくれない場合は、教育委員会、区や市の青少年課などへ。

というのも、学校はヒエラルキーの強い組織です。
うちがいじめにあった際、数人に囲まれてつるし上げされるのを近くにいた学年主任が見て放置していたというので、まずその先生に交渉に行きました。
すると「子供たちにも好き嫌いが出てくる。おたくの娘さんのことを嫌いだということじゃないですか」などという、とんでもない開き直りを言うのです。
じゃ、私もあなたのこと嫌いだから殴っていいですか?と言いたい気持ちをグッとこらえて、数日後、同じ文書を持って校長へ直談判に行きました。
すると校長は「死ね」「学校来るな」といった文言や、数人に囲まれてのつるし上げという状況を一読して「いじめ」と認定。加害者グループへの指導や謝罪を、担任に指示してくれました。
目の前で放置した学年主任は、立場が校長より下ですから、従うほかありません。

このように学校はヒエラルキーが強い組織。だったら最初から校長にと思われるかもしれませんが、最初から校長と話してしまうと、次のカードが外部にしかありません。
やはり学校内に協力者を作ることはすごく有効ですので、ていねいに担任やその場の関係者から話を持っていくようにしましょう。


さて。文書にするメリットの1つは、「学校内で共有」できることです。

もしあなたが1時間に渡って詳細に話したとしても、
その先生は、学年主任や校長に同じ時間をかけて、しかも間違いなく繰り返すことは不可能です。伝言ゲームで間違いが生まれるように。

すると、先生はなんとなくかいつまんで上に報告し、「様子を見ます」で終わり。
なんてことになりやすいのです。
文書を渡すことで、学校内で同じ内容を共有してもらうことができます。

メリットの2つめは、「たしかにこの内容を伝えた」という証拠になることです。

学校があとから「聞いてない」「気づかなかった」というごまかしができなくなることです。
文書には、必ず提出日時を入れることを忘れないでくださいね。

メリットの3つめは、学校としては、受けとった文書に対して責任が生まれます。

文書を渡したことは証拠として残るので、その後なにもしなければ「学校が対処しなかった」という問題になりますから、学校もなんらかのアクションを起こさざるを得なくなります。
教育委員会などへ、渡した日付も添えて、学校が対処してくれないと訴えることもできます。
そのためには、具体的に「いつまでに、どういう対処をしてほしい」という要望も入れておきましょう。
期限は必ず入れます。
そして、「アンケートをとってほしい」「加害者グループが口裏を合わせないよう、一人ずつ話をきいた上で、謝罪の場を設けてほしい」などです。

他にも「いじめの構造」など、こちらにまとめてありますのでどうぞ。
https://readyfor.jp/projects/ijime_taisaku


次の記事では、なんとなく意欲がわかない、
本人にとってもどうしてかわからない、目的喪失への対処のしかたをお話をしますね。

その前に、ぜひ下のリンクをご覧ください。

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PTSDサバイバー(快復者)。いじめ被害を受け、裁判勝訴。チック・悪夢・フラッシュバック・・強いPTSD症状で不登校気味だった娘を快復へ導き、現在はシドニーのファッション専門校で学ぶまでにサポート。PTSD経験をもとに2009年より毎月、心のケアのグループワークを行う。(社)メンタルサポート・ジャパン 代表理事。娘だけでなく、家庭教師を担当したすべての子たちが一気に成績アップ、有名大学へ。個性を活かす子育て、人育てが得意。

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