はじめに

長男が LD(学習障害)の中の1つである ディスグラフィア(書字障害)と診断された事は 私にとって 学校に頑張って通いながらも文字が上手く書けない為に 困難を抱えて辛い思いをしているお子さん達がいる事を知るきっかけとなりました。全国には義務教育の段階で読み書きに困難を抱えているお子さん達が 約26万5千人もいらっしゃると言われています。


ディスグラフィア(書字障害)のお子さん達は 読む事は出来るのですが 書く事が努力してもなかなか上手く行かず 周囲から障害ではなく 本人の努力不足と勘違いされてしまう事もあります。ぜひ、この障害について1人でも多くの方に 知って頂けたらと言う願いを込めてこの記事を書きます。この記事はシリーズになっていて 今回が4つ目です。

子どもから「障害があるのではないか?」と聞かれたら あなたはどうしますか?

ディスグラフィア(書字障害)があると分かったので 配慮をお願いしたい・・・そう思って 小学校に診断書を提出したものの 「皆と同じ方法で 出来るだけ頑張る。」日々の中 息子は 日常生活を穏やかに送るのが困難なほど 様々な身体の不調が現れ始めました。

勉強なら 出来ない訳じゃない。答えも良く分かっている。本だってスラスラ読めるし 皆が知らない様な事もいっぱい知っているぞ。ただ、書こうとすると皆の様に スラスラと書けない・・・。でもクラスの中には 自分より勉強が苦手な子でも文字は書ける。一生懸命 毎日練習してその時は書けた様に見えても 次の日には覚えた漢字を忘れてしまう。これはどうしてなのか?

7歳だった息子は パズルのピースを1つずつ集めて 絵を完成させて行く様に 自分の困難について考えて行った結果 「障害?」と言う言葉が 頭に浮かんだそうです。

息子の学校の場合 道徳等の授業の中で 既に「障害について。」学ぶ機会があったため この言葉の意味を 幼くても知っていたのも自分に気がつくきっかけを 早めたかもしれません。

子どもからの真っ直ぐなこの質問に対して 「障害をオープンに話す。」か「障害なんて ないわよ。そのうち書けるって。頑張ろうね」などと はぐらかすか 私は 分かれ道に立った瞬間 ある本を読んだ時の事を思い出しました。

両親が学習障害について お子さんには 伝えたけれど 周囲に隠して普通の障害がない人として生きて行く様に 強く願い そのお子さんが 成人後 上手く就労出来ず 精神的バランスを崩してしまったと言う話でした。

「今 はぐらかしたとしても この子は いずれ 情報を自分で調べたり 見聞きして 自分の障害にきっと 気がつくだろう。その時、勇気を出して真剣に聞いた質問を お母さんにはぐらかされ 嘘をつかれたと将来思うかもしれない。まだ年齢の幼さは気になるけれど 私は 隠さず 一緒に方向性を探す オープンに話す道を選ぼう!」

何故 困難があるのかオープンに話したうえで 本人と相談し 道を探す方向に舵を切って行く・・・ この日は 私たち親子にとって 新たなスタートラインとなりました。




新しい道を探すために・・・「合理的配慮」って知っていますか?

子どもと小さい頃から 二人三脚で療育に励んで来ましたが とうとう 様々な工夫を凝らしても 超えられない 書字の問題に突き当たりました。
この悩みについては まずは公的な相談機関に 相談したものの 「書く授業の時だけ 特別支援学級に行く。」「特別支援学級に移る。」「精神安定剤を飲む。」など 今の子どもの状況や悩みに寄り添った現実的な解決策ではありませんでした。
学習の理解そのものはあるけれど 書く事が出来ない。書く事さえ出来れば 十分 普通学級でこのままやって行く事が出来るのだから何か方法はないのかな?これが 「合理的配慮」について知るきっかけとなりました。

合理的配慮とは 障害者の権利に関する条約「第二十四条 教育」において この様に位置づけがなされています。

教育についての 障害者の権利を認め この権利を差別なしに かつ 機械の均等を基礎として実現するため 障害者を包容する教育制度(inclusive education system)等を確保することとし その権利実現に当たり確保するものの1つとして「個人に必要とされる合理的配慮が提供されること。」
※注1 文部科学省 資料3:合理的配慮についてより 引用

また 同じく 文部科学省の 資料には LD(学習障害) ADHD 自閉症等の発達障害の子ども達への合理的配慮の例として 個別指導の為のコンピュータ デジタル教材 小部屋の確保 クールダウンするための小部屋の確保 口頭による指導だけではなく 板書メモ書きに関する情報掲示などが あげられています。
※注2 文部科学省 合理的配慮 別紙2より 引用

これらを読みながら 「普通学級において 認めて貰えそうな 合理的配慮は何か それを 実現するために 家庭で 何をすればいいか。」と 私は考えました。

そして たどりついた1つの結論が 手書きしか選択肢のない息子に ITなどのテクノロジーで文字を打つ事を 家庭で教え 学校に合理的配慮としてお願いして行く…と言う選択だったのです。
学習障害「読めるのに 100回書いても文字が覚えられない!」ディスグラフィア(書字障害)で苦しむ子ども達のこと。⑤へ続く・・・

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杉本美花 このユーザーの他の記事を見る

小学生の息子と幼稚園生の2児の母です。長男が2歳の時、発達障害を診断されたのをきっかけに 家庭でABA(応用行動分析)を 中心とした療育を始め6年半が過ぎました。息子が療育手帳を 卒業したのを機に 2012年に家庭療育の手記をまとめ 学研教育出版より「ママと呼んでくれてありがとう。」自閉症の息子と歩んだABA早期療育の軌跡が出版されました。2014年には 韓国にて同手記が「엄마라고 불러줘서 고마워」というタイトルで翻訳出版され多くの方に読んで頂き 幸せに思っております。その後 長男は 社会性、認知面など大きく成長し 付添なしで普通学級に就学しました。 友達も出来 楽しい小学校生活を過ごしていたのですが、1年生の後半に視覚認知不良と 先天性の書字障害(ディスグラフィア)と第二の診断が下されました。 息子と家族ともに 新たな困難と向き合い 将来への 自立の 方向性を探しながら 家庭療育を続けています。日々の事は HAPPY DAYS-ABA早期療育を家庭でやってきたママのつぶやき♪南の島編http://ameblo.jp/emy-taro-happydays/というブログに 時々 書いております。

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