究極の自分探し旅②映画『わたしに会うまでの1600マイル WILD』
監督:ジョン=マルク・ヴァレ
主演:リース・ウィザースプーン
   ローラ・ダーン
   トーマス・サドスキー

 何度もやめようと思った。
 でも、歩き続けた。
 人生とおなじだ。

究極の自分探し旅映画の2作目は
『私に会うまでの1600マイル』
原題はWILD。

こちらも実話。
映画の基になったのは
シェリル・ストレイドが書いたベストセラー。
山歩きの経験なし。トレーニングなし。道具の使い方も知らない。
そんな女性がひとりで1600キロもの
過酷な山と砂漠の道のりを3ヶ月かけて踏破した。
主人公シェリルは、たった一人で歩きながら、過去の自分を振り返る。
セックス中毒、薬物中毒、父の暴力、離婚、そして母の死。

いつかというと、
映画の中で、グレイトフル・デッドのジェリー・ガルシアが
亡くなったニュースが登場するので、1995年の夏。

シェリルが歩いた1600キロというのは
距離にすると、だいたいあ東京から沖縄まで歩く感じ。
映画の中で、ハイキングと言っているけど
かなり過酷。スーパー・ハイキングである。

パシフィック・クレスト・トレイルというのは
メキシコの国境あたりの夏は40度前後の砂漠から
カナダの国境付近の雪山あたりまでの道のり。
毎年300人くらいが挑戦して、約6割が踏破。
だいたい4ヶ月から6ヶ月かかる。
シェリルはヒッチハイクもしているけど、3ヶ月で踏破している。

砂漠地帯は、以前車で旅をしましたが、車でも不安になるほど、何もない道が続く。

ちなみに映画に描かれるガラガラヘビは
夜行性で気が弱いのであまり人は襲わないと言われている。

途中で何度もやめようと思ったという
シェリルの準備不足な無謀な旅は
映画にも描かれる。
重たすぎるリュック
燃料を間違えて役に立たないストーブ
サイズの合わないブーツで爪が割れる。

原作を読んだリース・ウィザースプーン自らが映画化を
望んだという。
最近、リースは実在の人物を演じることが増えている。
印象的なのは、
「デビルズ・ノット」の息子を殺害された母親役。
ドキュメンタリーの映像と見比べても
見分けがつかないくらい酷似し、
迫真の演技を見せている。
今作でも、かなり真に迫った心理描写。
しゃべらずとも目が語るリアルな演技で
アカデミー賞にノミネートされた。

母親役のローラ・ダーンも素晴らしいです。

①で紹介した映画『奇跡の2000マイル TRACKS』と
主人公が歩いて過酷な自然を旅をする。
過去のトラウマを旅をしながら回想していく点など
ひじょうに似た作りの映画。
去年アメリカで同じくらいの時期に公開された。

監督のジャン=マルク・ヴァレは
前作「ダラス・バイヤーズクラブ」でも
孤独に人生と闘う男を見事に演出。
人間の心を、言葉でなく描く優れた監督。

前作と続くタッグ
撮影監督イヴ・ベランジャの
光の使い方、描き方も素晴らしい。


音楽も印象的で効果的。
何度も何度も使われるのが
サイモン&ガーファンクルの
♪早く家に帰りたいと♪コンドルは飛んで行く
とくに♪コンドルは飛んで行く
これがクライマックスで生かされる。
心の爆発とは対照的な牧歌的なメロディなはずが
激しい感情をも表現していて素晴らしい。

ほかにも、ブルース・スプリングスティーンや
ウィングス、レナード・コーエン、ポーティスヘッドなど、
あえてスコアを使わず、主人公が耳にしてきた
音楽が効果的に使われている。

『奇跡の2000マイル TRACKS』もこちらも
秀作!素晴らしい映画に間違いない。

どちらもモデルになった実在の女性は
その後、作家として成功している。
まさに自分のトラウマと決別し
新たな自分を探したと言える。
自分探しの旅なんて簡単じゃない・・・。

出典 YouTube

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