9月に「聖書が教える結婚」について、シリーズでお話しすることになっており、いろいろ考えている中で思い出したストーリー(実話)があります。

今は手に入らなくなっているのですが、過去にキリスト教書店でVHSとして販売されていたものです。

「愛はいつまでも Love Never Fails」

出典VHS「愛はいつまでも」いのちのことば社

1993年8月、シンガポール出身の映画俳優「セン・チャン」(ラルフ)と、香港女性「ユーエン・サ・リュイ」(アリス)が結婚した。

センは、ブルース・リー、ジャッキー・チェンなどを大物にした香港映画界の巨匠「ロー・フェイ監督」に認められ、数多くのテレビ番組、映画に出演していた。

二人ともクリスチャンで、「神の栄光を表す結婚にして下さい」と祈り、誰もが二人の幸せを確信した。

ところが結婚して1ヶ月も経たないうちに、夫のセンが癌になった。左目の裏に医者も診たことのないような腫瘍が出来、脳全体に広がり、俳優だったセンの顔は見るに耐えないほど変形してしまう。

医師は余命3ヶ月だと宣告した。妻は夫が神から離れてしまうのではないかと心配する。神を愛していても苦しいことばかり続いていたからである。

出典VHS「愛はいつまでも」

出典VHS「愛はいつまでも」いのちのことば社

しかし、センは痛みの中でも神を信じ続け、恐れることなく、心配している様子もない。

「僕はいつでも神様を信じる。僕は100%イエス・キリストを信じる。限りない愛を私に下さった神様は、偉大で力のあるお方。どんなに辛くても僕は神様のみ言葉をたたえる。」と誓った。

センは苦しみの中で祈った。「神様、あなたが救い主だと言われるのなら、私を神の子供として下さい。私を助けられるのはあなただけです。みことばを通して私に教えて下さい。」と。

そして落ち着いたところ、聖書を開くと、ヨシュア記1章9節が与えられた。

「強く雄々しくあれと命じたではないか。うろたえてはならない。おののいてはならない。あなたがどこに行っても、あなたの神、主は共にいる。」

センは外見の変化にもかかわらず、人前に立つことを恐れないで神の愛と真実さを語った。

出典VHS「愛はいつまでも」いのちのことば社

出典VHSより 講演の様子

ある日、センは妻に言った。「腫瘍がなぜ僕の頭の中に出来たのか分かる?他の場所にあったら洋服で隠されてしまうからだよ。二人の結婚生活に神様の栄光があるということを僕の顔の醜さを通して見ることが出来るんだ。」

センは聖書を読んだり聞いたりするとき、生き生きとしていた。「神の言葉は真実で信頼できるんだ。それは天国へと繋がる確実なみことばだからね。」と彼は言う。

妻ユーエンは、まるで集中治療室の看護師のように24時間、夫の看病をした。

「人はセンの顔を見るだけで胸が痛むと言います。でも私は夫の顔を見るとキスしたくなるのです。夫の変形した顔の中に、イエスの愛に満ちた顔が見えるからです。だから、これは神に与えられた私たちの結婚生活、センは私の宝です。彼の妻になれてとても幸せです。」とユーエンは語った。

この夫婦の姿を見た家族一同は、そろってキリスト教の信仰を持つようになった。シンガポールや香港の教会、伝道集会では何百万もの人々に影響を与えた。

出典VHS「愛はいつまでも」いのちのことば社

夫セン・33歳で天国へ

あるとき、ユーエンがセンの顔をのぞき込んでみると、青白くなっていた。苦しんだ様子もなく、33歳で天に召されていたのだ。

妻は夫の手を取って4時間半もの間、ずっと聖書を読み続けた。ユーエンはこう証しする。

「センは死んだのではありません。天の御国へ帰ったのです。わたしはいつか彼と再会します。それは素晴らしい再会となることでしょう。涙や苦しみは過ぎ去り、あるのは神の愛と栄光だけです。」

センは死に直面したとき、祈り、人々の前でキリストの福音を語ることにエネルギーを注いだ。センの家族も「キリスト今日の話は100回以上聞いたが、信じようという気にならなかった。しかし、センの姿に教えられ、信仰を持つ大切さを知った。」と語った。

この夫婦に永遠の愛があることを知った親族は、同じ信仰を持つようになり、ユーエンに冷たく当たっていた姑も、同じ信仰を持ち、互いに理解するように変えられていった。

出典VHS「愛はいつまでもーラルフとアリスの送った真実の日々」いのちのことば社

「健やかな時も、病める時も愛することを誓う」

このVHSには、彼らが結婚した当初の実際のホームビデオから始まり、友人達に祝福され、幸せそうな美男美女の様子が写っている。妻ユーエンや親族の話、センの実際の葬儀映像に至るまで、ドキュメンタリー形式の作品となっている。

彼らは、ただ単に「キリスト教の信仰を持っていた」だけでなく、熱心な強い信仰を互いに持っていたようだ。

夫センは、自分の病や痛みよりも、他の人にキリストを伝える事に残りの生涯を費やした。
妻のユーエンは、「看護師3人分の看病をした」「家族でもここまではできない」と言われるほど、献身的に支え続けた。

私もキリスト教式の結婚式を教会で挙げたが、キリスト教式の結婚式では必ず読まれる「誓約文」、「健やかな時も、病める時も愛することを誓う」ことの重さをこれほど感じさせられた話はなかった。

多くは「幸せになるため」と考えられる「結婚」。
「結婚相手は外見で選ぶ」とか、「外見が全て」と言い切る人もいる。

実際に結婚後、パートナーが不慮の病気や事故に遭い、当初と条件が違ってきた場合、離婚するケースもある。

結婚後、思わぬ出来事が起こることはあるだろうが、「夫が病気になったら?」「夫の顔が今と変わったとしても、自分は愛し続けることが出来るだろうか?」など、自分に当てはめ、いろいろなことを考えさせられるビデオだった。


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東京基督教大学神学部神学科卒、webライター1級

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