薬師寺とは

まずは、薬師寺ってどんなお寺なのでしょう?

薬師寺(やくしじ)は、奈良県奈良市西ノ京町に所在する寺院であり、興福寺とともに法相宗の大本山である。南都七大寺のひとつに数えられる。本尊は薬師如来、開基(創立者)は天武天皇、道昭、義淵である。1998年(平成10年)に古都奈良の文化財の一部として、ユネスコより世界遺産に登録されている。現・管主は山田法胤である(2009年8月着任)。

出典 https://ja.m.wikipedia.org

薬師寺の伽藍配置

境内には、いくつかの建造物と回廊が配されています。

本薬師寺伽藍配置は「薬師寺式伽藍配置」と称されるもので、中央に金堂、その手前に中門、背後に講堂を配し、金堂の手前東西に塔を置く。そして、中門左右から出た回廊が講堂の左右に達し、金堂、東西両塔は回廊で囲まれている。

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東塔と西塔

上の配置図のDの位置にある二つの塔。写真で見ると、何だか高さが違うと思いませんか?

西塔-東塔と対称的な位置に建つ。旧塔は享禄元年(1528年)に戦災で焼失し、現在ある塔は1981年に伝統様式・技法で再建されたものである。デザインは東塔と似ているが、東塔が裳階部分を白壁とするのに対し、西塔は同じ箇所に連子窓を設けるなどの違いもある。東塔も元々は連子窓であったが修復で白壁にされた。一見すると東塔に比べ若干高く見えるが、これは1300年の年月の内に、東塔に材木の撓みと基礎の沈下が起きたためであり、再建された西塔はそのような年月の経過を経験していないため、若干高く見えるとのことである。西塔の再建に当たった文化財保存技術者西岡常一によれば、500年後には西塔も東塔と同じ高さに落ち着く計算とのことである[14]。

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そうなんです!
目の錯覚などではなく、二つの塔は高さが違うんですね。

ここで!

前述の解説で、「文化財保護技術者」として登場の西岡常一さん。この方こそが、今回の主役なのです!どんな方なのか見ていきましょう。

奈良県斑鳩町法隆寺西里出身。祖父西岡常吉、父西岡楢光はともに法隆寺の宮大工棟梁であった。

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略歴
法隆寺解体修理。
法輪寺三重塔を再建。
薬師寺金堂、西塔などを再建。
道明寺天満宮の復元修羅を制作。
1977年(昭和52年)1月 - 時事文化章受章 7月文化財技術保存者に指定
1981年(昭和56年)5月25日 - 勲四等瑞宝章受章5月29日 - 日本建築学会賞受賞 5月30日 - 共著「法隆寺」でサンケイ児童文学賞受賞

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西岡家は、代々、法隆寺付きの大工さんだったそうで、‘腕がけがれるから宮大工は町家の仕事をしてはならない’という宮大工の伝統を守って普通の大工仕事をせず、半失業状態だったことも。
そんな時に、薬師寺金堂や西塔再建の話が舞い込んだのだそうです。

名言の数々

薬師寺金堂の再建に関わって以後、西岡さんはいくつもの名言を残されていますので、ご紹介したいと思います。
(なぜか、それ以前はあまり言葉を残されていないそうです。)

「建物は良い木ばかりでは建たない。北側で育ったアテという、どうしようもない木がある。しかし、日当たりの悪い場所に使うと、何百年も我慢するよい木になる」

「木の癖組は人組みなり。人組は人の癖組みなり」

「歳月の重みで屋根の反りは落ちていく。千年後に、設計通りになる」(屋根を支える隅木を設計よりも5センチ高く組んだ理由を聞かれて)

「わしが全部責任とったる。思い切って、せい」(一千年の檜を切り抜く“墨打ち”を前に、職人が萎縮していた時)

「あんた、甘えたらあかん。考えなはれ。人に聞いとるとじき忘れるで。木と対話して仕事しなはれ」(宮大工の経験のない若者に、仕事を教えてくださいとすがり付かれて)

出典今井彰「プロジェクトX リーダーたちの言葉」

経験に裏打ちされた深い言葉の数々。働く人の心に、ぐっと刺さるのではないでしょうか。職人の世界も、会社で働く人も、根っこは同じなのかもしれません。

しかし、1000年後を語る職人さんがかっこよすぎる!自分の目に、腕に自信がないと言えない言葉ですよね。

まとめ

西塔が東塔と同じ高さになるのは500年後。屋根が設計どおりになるのは、なんと1000年後ー。

筆者がこの話を初めて聞いたのは、NHK「プロジェクトX 挑戦者たち」で取り上げられた時でした。ぞわっと鳥肌が立ったのを今でもはっきりと覚えています。
当時は、500年、1000年という途方もない数字に反応したのだと思っていました。
でも今なら、職人の技に対する畏怖の念が私を総毛立たせたのだとわかります。

500年後、東塔と西塔はきっと同じ高さで並んでいるのでしょうね。

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