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昔から伝わる、体にまつわる迷信。その中でも、多くの人が一度は聞いたことのある「お酢を飲むと体が柔らかくなる」。これは本当に迷信なのでしょうか。今回は、医学的な見地から“お酢と柔軟性”のヒミツに切り込みます。

■ 医学的には、やはり迷信か!?

結論から言うと、これはズバリ嘘。お酢を飲んで体が柔らかくなるという科学的なデータはありません。じつはこの迷信、お酢の主成分である酢酸の機能に由来しているようなのです。

酢酸には、卵の殻のカルシウム分を溶かし、殻を柔らかくしたり、タンパク質を分解して肉を柔らかくするといった働きがあります。実際に、酢をベースにしたドレッシングに肉を漬けておくマリネなどは、この酢の特性を活用した料理。このことから「酢=肉を柔らかくする=人体も柔らかくなる」という発想が生まれたのかも知れません。

しかし、あくまでも調理上での話なので、私達人間が酢を飲んでも消化の段階で分解され、筋肉が酢で柔らかくなる、ということはありません。

■ 酢は全く効果がないの?

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とはいえ、可能性としてですが、酢酸の分解産物であるクエン酸には血管の拡張、血行の改善効果があり、疲労物質である筋肉中の乳酸を分解して筋肉のこりをほぐす働きがあります。
疲労が溜まって筋肉が硬くなれば、その分だけ柔軟性は落ちるでしょうから、「もともと持っている柔軟性を回復させる」という意味では、間接的にお酢が体を柔らかくする効果も考えられます。

■ 柔軟性を高めるエクササイズの効果を高める!

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つまり、「関節の稼働域が広くなる」といった一般的な柔軟性のアップは期待できませんが、「疲労によって凝り固まった筋肉を柔軟にする」ということは可能でしょう。ただ、もちろん酢を飲むだけでは、当然柔軟性は高まらず、ストレッチなどと併用する必要があります。

つまり、柔軟性を高めるために行うストレッチや体操の後の疲労を素早く回復することで、エクササイズ効果を高める、と捉えたほうがいいかもしれません。


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■ 医師からのアドバイス

食用酢をそのまま飲んだり、健康食品の黒酢を説明書通りに薄めて飲んでも、人によっては食道炎や胃炎、時に胃潰瘍を起こすこともありますので注意が必要です。

いっぽうで、酢には疲労が蓄積した筋肉の柔軟性を回復する作用もありますので、まずは酢をベースにした飲みやすい飲料水を取り入れてみるのがおすすめです。健康増進にも役立ちますよ!

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