スティーブン・スピルバーグが制作総指揮を担当し、1996年に公開された映画『ツイスター』は10億ドルを超えるメガ・ヒットを記録した。後にオスカー女優となったヘレン・ハントを輩出し、ラストで竜巻の内部をコンピューターグラフィックスで再現。その映像の衝撃と記憶は今も新しい。

2014年の夏に封切られた映画『イントゥ・ザ・ストーム』では、最新の映像技術が加わり、本国のアメリカとともに日本でも公開2日間で10万人の観客動員を記録するヒットとなったことも、記憶に新しい。

だがなぜ、このように竜巻を主人公とする映画が定期的に創られ、都度都度人気を得るのであろうか。その背景を取材すると、アメリカにおける竜巻(トルネード)の被害は、数々の天災の中でも突出しており、日常生活において必要不可欠な危機管理情報や予報であり、竜巻(トルネード)対策は喫緊の課題であることが理解できる。

特に自治体国際化協会がまとめた『アメリカで発生する竜巻被害とその対応』によると、アメリカでは過去20年間において、年平均1,200件以上の竜巻が発生しており、テキサス州・アラバマ州・ミズリー州・オクラホマ州・テネシー州では、年間平均死傷者数が、それぞれ100名を超えており、アメリカ全体では年間平均894名。過去20年の統計では、17,870名にのぼる。ちなみにこの統計は、EF3以上の竜巻による犠牲者数だ。
http://www.clair.or.jp/j/forum/c_mailmagazine/201403_2/2-1.pdf

巨大竜巻の威力

出典 YouTube

動画によるスーパーセルの脅威

EF5を記録し、甚大な被害を与えた2013年のムーア竜巻は、秒速94m(時速338㎞)に及んだ。EF5クラスの竜巻では、病院や大学といった強固な建物をもってしても、全壊から半壊は免れないという。

さて、アメリカのディスカバリーチャンネルは、国立科学財団の支援を得て、竜巻の内部観察及びデータの記録を目的としたビーグル“トルネード・インターセプト・ビーグル”を作成した。

総重量は9トン。自走可能で、防弾板金や特殊なシールドにより強化されており、世界で初めて風速290㎞を超える竜巻の内部に入り画像データの収集に成功をした。その成果をご覧になっていただきたい。

この成果の後ろに、数多の命の、保障の可能性が開かれているかと思うと、非常に頼もしく誇らしい。

科学的な成果と経済的な波及効果を考えると、これまで各国が競ってきた軍用技術の粋を、自然災害に対する情報収集や対策に向けるとするならば、貴重な人命保護に直結し、その経済波及効果は計り知れないと痛感させられた。

お題の“奇跡的な瞬間”というと、動物や人命救助、アクロバティッグな所業を思いがちだが、この動画は、奇跡的な成果を産み出す可能性という点では、この上なく画期的だ。それでは、貴重な動画をどうぞ、ご覧になっていただきたい。

竜巻内部の撮影を可能にしたビーグル

出典 YouTube

トルネード・インターセプト・ビークル2 (TIV2)ご紹介

竜巻内部の画像

出典 YouTube

トルネード・インターセプト・ビークル2の内部から見た竜巻

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