こんにちは。
日本と欧米の優れた点を取り入れたしつけを提唱している幼児教育研究家平川裕貴です。

もう12年以上前になりますが、私が経営していた子どものための英会話教室での出来事です。
4歳から6歳の幼稚園児のクラスで、5歳の女の子が、4歳の男の子に手を噛まれました。トイレの順番争いで、先に行った女の子が気に入らなくて彼女の手に噛みついたのでした。

まだ言葉で自分の思いや感情をうまく言い表せない幼児期には、他の子を叩いたり、押したり、手が出てしまうことも多々あることです。中には噛みつく子もいます。
それは一瞬の出来事で、噛まれた女の子は当然ながら泣き出しました。
見ると、彼女の手にはくっきりと歯形がついていました。
さぞや痛かったことでしょう。


当時から、幼稚園や保育所に勤めている友人や保育士さん達から、ちょっとの怪我でも文句を言ってくる親や、「○○ちゃんに風邪をうつされた」と言って苦情を言う親までいると聞かされていました。
ですから、そういう幼稚園や保育所では子どもに怪我をさせないように、喧嘩をさせない、外で遊ばせない、もし子どもが園で怪我したら、ひたすら謝るのだと言っていました。

そんなことが脳裏に浮かび、半ば覚悟してその子のお母さんに事の次第を報告し、監督不行き届きを詫びました。
この時のお母さんの対応を、いまだに私は、その表情まで思い出すことができます。
そのお母さん、烈火のごとく怒りだした?
いえいえまったく逆でした。

そのお母さん、泣いている彼女を慰め、ニコニコ笑いながらこう言ったのです
「べんきょう、べんきょう」
他の子と喧嘩するのも、痛い思いをすることも、その子にとって大切な勉強なのだというわけです。

幼児期に他の子と関わることによっておこる出来事は、本当にすべてが勉強なのだと思います。
おもちゃの取り合いや喧嘩や相手に手を出してしまうこと。
そんなことの繰り返しを通じて、譲り合うこと、仲良くすること、言葉で解決することを学んでいくのだと思います。
もちろん、どうしてそういうことをしてはいけないのかを説明することや、非のあった方には、きちんと謝らせることなど、周りの大人の正しい対応が必要だということは、言うまでもありませんが。

子どもが学べる大切な機会を奪ってしまう、過保護な親になってしまっていないでしょうか?


この記事を書いたユーザー

平川裕貴(ひらかわゆうき) このユーザーの他の記事を見る

元日本航空CA。外資系英語スクールマネージャーを経て、1988年子ども英語スクールを神戸と大阪に開校。外国人講師による子ども英語教育の先駆的存在。

1995年、阪神淡路大震災に遭遇、教室・自宅とも多大な被害を受ける。
震災から得た教訓も活かし、2006年、インターナショナルプリスクール(英語の幼稚園型スクール)を設立、英語教育と人間教育に取り組む。現在3歳から6歳までの子どもを、幅広い視野と思いやりを持ったバイリンガルに育てている。

長年欧米文化に触れてきた経験から、日本と欧米の優れた点を取り入れたしつけを提唱。スクール経営の傍ら、これまでに得た教訓や知恵や知識を伝えるべく執筆活動を開始。
幼児教育研究家。文筆家。コラムライター。英語講師。マナー講師。

ウレぴあ総研『ハピママ』や『IT Mama』に、子育てや英語関連の記事執筆。
フジテレビ『ほんまでっかTV』 に子ども教育評論家として出演。

著書『グローバル社会に生きる子どものための-6歳までに身に付けさせたい-しつけと習慣』(アマゾン)
『5歳からでも間に合う お金をかけずにわが子をバイリンガルにする方法』(彩図社)

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