世界の企業とまで言えるトヨタが税金を払っていなかったと言ったら、国民は、え~~ウソ~と言うに決まっています。ところがこれは本当なんです。日本企業では初めて2兆円を突破したトヨタなのですが、実は、2009年~2013年の5年間、税金を払っていません。どうしてそんなことが出来るのか、そのカラクリを少しお話してみたいと思います。ではトヨタは,ずっと赤字だったかと言えばそうではなく、赤字だったのは、リーマンショックの影響を受けた2010年期と2011年期の2年だけです。


日本の法人税制では、決算が赤字の倍、赤字金額が5年間繰り越される「赤字繰り越し制度」というのがありますので、2012年2月期に税金を払っていなくても何ら問題はありません。しかし、2013年3月期では、その赤字分は解消しているはずですので、税金を払わなければならないはずです。更に驚くことは、2009年3月期では黒字だったのですから、この頃は赤字繰り越しも無いので、税金を払わなければならなかったはずです。


なぜトヨタは5年間も税金を払っていなかったのは何故でしょう


最大の理由は、「外国子会社からの受取配当の益金不算入」という制度です。外国の子会社から配当を受け取った場合、その95%は課税対象からはずされるカラクリがあるのです。もっと簡単に言えば、外国子会社で1000億円を儲けても、この企業では、950億円は課税収入から除外できるので、950億円の収入については、無税扱いとされるのです。この「受取配当の非課税制度」を利用して、税金を払わないでいたというわけです。


この制度の美味しいのは、トヨタは、2009年3月期は、営業利益は赤字です。ところが、経常利益は黒字になっています。何故かと言えば、トヨタ本社の収支は赤字でも、海外子会社からの配当で、黒字になったからです。次の年の、2010年3月期でも、営業利益は3280億円の赤字です。ところが、経常利益では赤字額が771億円までに縮小されてていますし、2013年3月期では、営業利益では4398億円の赤字であっても、経常利益は231億円の黒字となっています。

実態は、海外子会社の配当が大きくトヨタに寄与しているということなのですが、海外子会社の配当といのは、課税所得から除外されるという仕組みから、税務上の決算書では赤字とみなされるので、「本当は儲かっているのに、税務上は赤字」と判断され、その結果、2014年3月期まで日本で法人税を払わずに済んでいるというカラクリです。



2009年から海外子会社配当の非課税制度が導入された


この、非課税制度が導入される前は、海外子会社からの配当は、源泉徴収された税金分だけ法人税から控除される仕組みでしたので、普通にまっとうなな方法であったのですが、それが2009年からは、がらっと変わり、配当金自体を非課税にすると、何ともおかしな制度が採り入れられることになったのです。まさにトヨタが税金を払わなくて済むために作られたような制度なのです。

トヨタは、バブル崩壊以降は、国内販売台数が落ち込み、海外販売にシフトしています。90年代に入り、海外販売の割合を急激に増やし、それまでは50%程度だったのが、2000年代後半には80%前後に増やし続け、今までは完全に完全に海外依存型の企業になったのです。つまり、トヨタは、海外子会社の受取配当が「収入の柱」になっていて、「受取配当の非課税制度」というのは、会社の「収入の柱」を非課税にする制度なのです。そして、偶然かどうなのか、よく分かりませんが、トヨタの海外販売が激増した直後の2009年から、非課税制度が始まっているkとを考えれば、チョット簡単には、片づけられない話しかもと、下衆の勘ぐりも出てきてしまいます。


優遇されている最大の要因は「政治献金」にあるのでは



実は、「外国子会社からの受取配当の益金不算入」という、トヨタのための優遇税制は、この配当金非課税制度だけでは無いのです。租税特別措置法のカカには、「研究開発費の税額控除」というのがあり、トヨタの為につくられたとしか考えられないものがあるのです。ここまで税制上、優遇されている最大の要因は何かと言えば、ズバリ、「政治献金」にあるといえます。


因みに、自民党への政治献金を見ますと、企業団体のランキングで、社団法人日本自動車工業会が1位で毎年6000万円~8000万円となっていますし、2位がトヨタで毎年5000万円程度献金しています。
日本自動車工業会というのは、当然、トヨタは主宰格ですから、自民党の企業献金の1位と2位がトヨタ関係というkとであり、自民党にとって、トヨタは、お美味しい、最大のスポンサーなのです。トヨタに対する、この有利な税制は、何ともわかりやすい金権政治の基礎という教材に出来るではないでしょうか(笑)。








この記事を書いたユーザー

kenzen このユーザーの他の記事を見る

大学時代は空手部・卒業後はサラリーマン。損害保険会社を早期退職した後は好きな物書きをしている。真実を知らない者は情報弱者であり自分の身は自分で守る時代。情報武装と論理的思考で最新情報の見方を私なりに提供し事実の背景にある真実を炙り出したいと思う。

得意ジャンル
  • マネー
  • 社会問題
  • ライフハック
  • 恋愛
  • 感動
  • キャリア
  • コラム
  • ニュース

権利侵害申告はこちら