記事提供:Doctors Me

Doctors Me編集部です。
トランス脂肪酸と聞いても、ピンとこない方もいるかもしれません。
トランス脂肪酸は、油脂に含まれる栄養素の1つです。天然に食品中に含まれているもの(牛肉、羊肉、牛乳、乳製品に微量に含まれます)と、油脂を加工・精製する工程でできるものがあります。問題となってくるのは、後者のものです。

マーガリン、ショートニング、ファットスプレッド、それを原料に作られるパン、ケーキ、ドーナツなどの洋菓子、揚げ物に含まれ、世界中でトランス脂肪酸の規制が広がっています。

そんなトランス脂肪酸、何故体によくないのか、そして何故日本では規制されていないのかを、医師に聞いてきました。

■ 世界では規制されているトランス脂肪酸!

出典 http://www.gettyimages.co.jp

アメリカでは、米食品医薬品局により、トランス脂肪酸の安全性が否定され、加工食品への使用は禁止される見通しとなりました。アメリカのマクドナルドでは、2007年からすでに一部の店舗では、フライヤー全般に使用されるトランス脂肪酸が含まれるショートニングオイルの使用を止めており、トランス脂肪酸の危険性は認知されていました。

他にも、デンマーク、スイス、オーストリアでは100g当たり2g以上のトランス脂肪酸を含んだ油脂の国内流通を禁止しています。

日本国内に流通する食品で100g当たりのトランス脂肪酸の含有量が最も多いものはショートニングの13.6g、続いてマーガリンおよびファットスプレッドの7.0gです。

■ トランス脂肪酸は悪玉コレステロールを増加させる!

世界各国で規制が厳しいのは、トランス脂肪酸が健康を害するからです。
トランス脂肪酸は、血液中のLDLコレステロール(悪玉コレステロール)を増やすだけでなく、HDLコレステロール(善玉コレステロール)を減らすため、動脈硬化を引き起こします。

また、日常的にトランス脂肪酸を多くとりすぎている場合には、少ない場合と比較して、狭心症や心筋梗塞などの心臓病のリスクを高めることが示されています。

■ 日本では規制ナシの理由とは?

さて、日本が行っているトランス脂肪酸の規制ですが、現時点では、日本において食品中のトランス脂肪酸について、表示の義務や含有量に関する基準値はありません。また、トランス脂肪酸だけではなく、不飽和脂肪酸や飽和脂肪酸、コレステロールなどの他の脂質についても表示の義務や基準値はありません。

日本人は通常の食生活をしていれば、トランス脂肪酸による健康への影響は小さいから、特段の政府による規制措置は必要がないとの判断です。

■ 医師からのアドバイス

日本のトランス脂肪酸への規制の立ち遅れは否めません。自分自身でできることとしては、スナック菓子や揚げ物は避け、トランス脂肪酸だけを気をつけるのではなく、脂質すべての取りすぎには気をつけ、バランスのよい食事をするようにしてくださいね。


Doctors Me編集部おすすめコラム】

食中毒対策!賞味期限を守るべき食べ物は?
日本での感染対策は?【MERS感染】
汗ばむ季節!頭皮のニオイはどう防ぐ?
エナジードリンクを飲みすぎると危ない!?

この記事を書いたユーザー

Doctors Me(ドクターズミー) このユーザーの他の記事を見る

Doctors Me(ドクターズミー)は、医師、薬剤師、歯科医、栄養士、カウンセラー、獣医に相談できる、ヘルスケアQ&Aサービスです。医師をはじめとする専門家が解説する人気コラム、病気・症状の体験談等を配信中!

権利侵害申告はこちら

Spotlightのライターなら1記事最大3000円もらえる!日本最大級メディアでライターデビューのチャンス