最近読んだ記事に、日本の自殺者数が3万人だと発表されているが、本当は15万人近くいるのだと書かれていた事に驚愕しました。
それは、遺書が遺されていなければ、自殺者とはカウントされない統計の取り方に問題が有るのだという内容でしたが、これが本当だとすると、紛争で最も深刻な被害を出しているシリアの死者数7万人を、倍以上も上回る数字なのです。
戦争や紛争が勃発する国々をニュースで観ては、平和な日本に生まれた事を感謝していましたが、案外日本の方が平和では無いのかもしれませんね。
そんな事を考えていると、遠い記憶の中から、悲しい友人との思い出が蘇って来ました。

その友人と知り合ったのは、学区の違う小学校の卒業生達が集まる、中学校の入学からでした。
あの頃の僕は、小学校低学年までの激しいイジメから抜け出すために、空手を習い始め、人を信じられずに暴力だけを信仰する悲しい子供だったのです。
その友人はというと、下膨れのニキビ面で、糸みたいに細い目と拗ねた表情、短躯で肥満体、愚鈍な動きから存在自体がイジメの対象でした。
そんな友人を、イジメられた経験の有る僕が、イジメから救った事をきっかけに、僕とその友人の奇妙な友情が始まったのです。
その友人は僕とは正反対で、外見からは想像も出来ないほど優しい人間でした。
彼の口癖は、「僕はいいから…」
彼は常に自分を後回しにする優しい子供だったのです。
母親からも、「あの子は優し過ぎて……」と心配されていたのを憶えています。

いつしか時が過ぎて、僕は24歳になっていました。
その頃の僕は、何とか自分の人生の地盤を固めようと、躍起になって仕事をこなしていたのです。
そんなある日、中学校時代の友達から連絡が有り、その友人が自殺した事を知らされました。
誰よりも優しかった友人は、会社でも激しいイジメを受けていたのです。
そして彼は、静かな林の中で1人っきりで首を吊っていたそうです。
何日か、独りぼっちで風雨に晒された優しい彼は、大好きだった母親に発見されたのです。

20年以上たった今でも、彼を思い出すたびに涙が止まりません。
自分の人生だけに夢中で、大切な友人を助けられなかった不甲斐ない自分…
ひとりぼっちで逝くしかなかった、優しい友人…
彼をイジメた心ない人達…
残された両親…
何年も苦しんだ末に、僕は決めました。
散々に生き切って、全て遣り尽くしてから、天国に行って若いアイツを皺くちゃの拳で、思い切り殴ってやろうと…
一発だけ、色々な気持ちを込めて全力で殴ってやろうと…
それまでは、優しいアイツと同じ天国に逝くために、恥ずかしくない生き方をするんです。
毎日が戦争みたいなこの国で、アイツみたいに自分を後回しにして……




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中国で会社を立ち上げて。
ベトナムでも会社を立ち上げて。
日本でも会社を立ち上げて。
気付いたら、失敗も成功も含めて色々な経験をして来たので、そんな経験が誰かのお役に立つのではと、現在はコンサルタント業のかたわら、「変わりたくても変われない。」と苦しんでおられる方々に、人生の成功法則「わらしべ長者への道」を発信しております。
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