こんな残酷なことがあっていいのだろうか。わずか1歳7カ月の男児が、母親とそのボーイフレンドの家で、激しい脳出血を起こした。しかし、救急車を呼んだのは11時間後。緊急外来に運ばれるもその4日後に帰らぬ人となったのである。

車の激突事故と同じ激しいスピードで投げ飛ばされた

出典 http://www.dailymail.co.uk

2013年4月、イギリスのベッドフォードで事件は起こった。1歳7カ月のサムは、母親のディアナ(28歳)とそのボーイフレンドのライアン(23歳)と一緒に暮らしていた。サムの父親ニックとディアナは、関係がうまくいかずディアナがサムを引き取ったのだった。

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この可愛い盛りだったはずのサムにいったい何が起こったのか。警察の調べでわかっていることは、サムが自宅で、激しい車の衝突事故と同じスピードで投げ飛ばされて、致命傷を負ったということだ。

投げ飛ばされた時に、壁かどこかに頭を激しく打ち付けて脳出血を起こした。しかし、救急車が呼ばれたのは11時間後のことであった。ケンブリッジの病院に運ばれたが、出血と脳の損傷が激しく、ICUに運ばれて集中看護が続くも、4日にサムは旅立ってしまったのである。

連絡を聞いて駆け付けた父、ニックは変わり果てたサムの姿に愕然とした。そして病院で警察に「殺人の可能性がある」と聞かされ、更にショックを受けた。サムが息を引き取るまで病院のベッドに寄り添っていたニック。どれほど悔しく、悲しかったことだろう。

サムは4月24日に死亡した。同時に、母親とボーイフレンドは殺人容疑で逮捕された。しかし、驚くべきことに、当時の取り調べで双方が罪のなすり合いをしており、警察は証拠不十分で11月に彼らを釈放したのだ。

ニックは怒りを露わにした。「自宅でものすごい勢いで息子は投げ飛ばされてるんです。なのに、両方が釈放だなんて。警察はどういう調査をしているのか。両方が、もしくはどっちかが息子を殺したに違いないんです。」

息子サムを失くしてから、自分の人生が真っ逆さまに暗闇に落ちたようだと語ったニック。今はオンラインで署名活動をしている。この件で、10万人の署名が集まれば、国会に提出できるのだ。

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「釈放された二人は、自由に生活してるんです。信じられません。犯罪歴がつかず、罰せられなかったら、将来子供と関わりある仕事をする可能性だってあるわけです。そう考えるとゾッとします。」

警察が最初の段階で「殺人事件として捜査する」と言っておきながら、なぜ証拠不十分で釈放してしまうのか。他でもない自宅で起こった事件なのに、どうして何もわからないのか。わずか2歳未満で命を奪われたサムが、あまりにも気の毒過ぎる。

そしてその後の調べでは、頭を揺さぶられながら階段の上から投げ飛ばされたことが新たに発覚した。ニックの怒る気持ちは十分察することができる。誰が逮捕になったところで、サムはもう帰っては来ない。

しかし、母とその恋人が罪のなすり合いをしているのが非常に情けない。ニックのためにも、サムのためにも、警察は捜査をしっかりして真相を明らかにするべきだ。そうでないと、サムが浮かばれない。

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公式プラチナライター。イギリス在住22年目。いつも読んで下さる皆さんに感謝。Twitterアカウントは@mayonesque18です。よろしくお願いします。

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