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Doctors Me編集部です。
韓国でMERSの感染が拡大しています。

皆さん、MERSとはどのようなウイルスなのかご存知でしょうか?MERSについての解説や、感染経路、感染対策などを医師に聞いてみました。

■ Q1. 「MERS」とは一体何なのでしょうか?

MERSコロナウイルスは、中東呼吸器症候群(MERS)の原因ウイルスで、以前話題になったSARS(重症急性呼吸器症候群)に似たコロナウイルスと呼ばれるウイルスの仲間です。2012年に初めて報告された、新種のウイルスであり、最初に報告され、感染の拡大が見られた場所が中東に位置するサウジアラビアであったことからこの名前があります

■ Q2. 感染後はどのような症状が現れるのでしょうか。

下記のような呼吸器系の症状があらわれます。
・咳
・発熱
・息切れ
また、下痢など、お腹の症状を呈するときもあります。

感染しても特に症状が出ない人もいますが、免疫が弱っている人(特にお年寄り、糖尿病や免疫不全をお持ちなりやすいの方など)では重篤になりやすいといわれています。

■ Q3. 考えられる感染経路を教えてください。

感染経路に関しても、実はまだはっきりしません。外国の病院などで、感染対策を十分に行っていない場合などに患者さんからスタッフやほかの患者さんに感染してしまった例はあるようです。

ただ、例えば風邪の流行などのように次々に人から人に感染していくということはないといわれていますが、唾液や咳による飛沫感染もあるといわれます。ヒトコブラクダとの接触があった方、MERSの患者さんの家族や、濃厚接触のあった方に感染が見られています。

■ Q4. なぜ中東でMERSの感染が広がっているのでしょうか。

感染経路が解明されていないのではっきりしませんが、やはりヒトコブラクダからMERSコロナウイルスが検出されていることから、ラクダを感染源としているものと考えられ、家族間の飛沫感染などによって拡大していることが想定されます。

■ Q5. 日本での感染の可能性や、対策教えてください。

国際化社会で流行地を含む海外との人やものの行き来も頻繁になっていますし、お隣の韓国でもMERSの発生が問題になっていますので、日本にいても感染、あるいは流行が起きる可能性はあるでしょう。感染経路もはっきりしていないので、有効な対策をとることが難しい面はありますが、下記などが対策として考えられます。

手洗いうがい
人ごみを避ける
マスクの着用
・不必要な動物(特にラクダ)との接触は避ける

といったことは対策として考えられると思います。特に、免疫力が低下する病気(糖尿病など)をお持ちの方は一層の注意が必要です。

■ Q6. 子どもへの感染は考えられますか?また、感染しないようにどのような対策をとれば良いのでしょうか。

子供への感染も十分に考えられます。感染経路ははっきりしていませんので、大人の場合と同じく手洗いやうがいを行うこと、むやみに動物に触れないこと、マスクの着用、また、規則正しい生活や栄養バランスの良い食事などで免疫力を落とさないことも感染症にかからないために大切ですね。

■ Q7. MERSは治療、もしくは完治可能なのでしょうか。

現在のところ、確立した治療法はありません。治療は患者さんの一つ一つの症状に合わせて、対応していく治療(対症療法)になります。ワクチンなどもなく、対策が急がれている状態です。致死率が4~5割ととても高いウイルスです。

■ 医師からのアドバイス

まだ日本での感染は発見されていませんが、感染経路がはっきりしていないため、日頃から基本的な手荒いうがいなどの対策はぜひやっていきましょう。


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