適材適所で働くコンパニオンロボたち

転勤あるいは職場内異動などで、4月から新しい環境で新しい生活を始めた方も多いのではないでしょうか。すべてが新鮮でキラキラだった瞳も、そろそろどんよりし始める頃。私この仕事向いてないかも・・・・・・そんなネガティブ思考にとらわれた時には、淡々と業務をこなす、同じ新人の仕事ぶりを眺めてみるのはいかがでしょうか。

サービス業で働くコンパニオンロボというニューフェースもまた、今年の春次々と社会にデビューしました。

銀行で働くのは、見るからにロボットなロボットたち

みずほ銀行には、ソフトバンク製のロボット「Pepper」が、三菱UFJ銀行にはフランスのアルデバラン社製のロボット「NAO」が、それぞれ案内係として導入されました。まずは顧客の反応を見るために、期限を切っての試験導入ということで、いわば試用期間中です。学習機能に優れた人工知能を搭載し、英語や中国語の多言語にもばっちり対応しています。

金融機関の案内係に最も必要とされるのは、「正確さ」です。ロボットにはさまざまな想定問答集が、あらかじめインプットされています。顧客の発する質問に正確なアウトプットが返ってくるのも、優秀な人工知能を搭載しているおかげです。頼りない記憶をもとに案内するしかない新人としては、涙目になりそうです。

出典 http://www.gettyimages.co.jp

アルデバラン社製のロボット「NAO」。

デパートで働くのは、遠目には人間に見えるヒト型ロボット

東京の日本橋三越には、東芝製のヒト型ロボット「地平アイこ」さんが案内係として導入されました。こちらは同店で行われる東芝のイベントにあわせたデモンストレーションで、わずか数日の勤務です。浴衣を着た「地平アイこ」さんは、あらかじめインプットされた少しの挨拶をのぞけば会話はできません。来店客に対し、にこやかに感じよく接することしかできません。

スーパーでもショッピングモールでもなく、デパートで買物をする顧客が最も求めているのは、感じのよい接客です。気持ち良くお客さま気分にさせてくれる存在を求めています。

人間であれば、時には不機嫌になることもありますが、ロボットならいつでも微笑んでいられます。「地平アイこ」さんは、案内係以外にも、福祉現場での活躍を期待されています。複雑な会話はできなくても、いつもにこやかなロボットが活躍できる場所は他にも用意されていて、実にうらやましいかぎりです。

記憶力に勝り感情にも左右されないロボットに、人間は勝てるのか?

将来はわかりませんが、現段階のロボットになら、人間でも余裕で勝てそうです。

正確なアウトプットを引き出すには、正確なインプットが欠かせません。ところで、「あれがそれで、実はこうでね」のように、このお客さんは一体ナニが言いたいんだ???と、要領を得ない顧客からの問い合わせに、戸惑った経験のある人もいるのではないでしょうか。

想定問答集を越えた、顧客からのトンデモな質問には、優秀な人工知能を搭載したロボットでさえ手を焼くでしょう。ロボットでさえ手を焼くような人の相手を人間がするのも妙なものですが、より高度なコミュニケーションは、人間同士でしかできません。

高度なコミュニケーションにのみ時間を割くようになり、より高度なトンデモにも対応できる人間力が、ますます鍛えられるチャンスでもあります。

また人間であれば、何人もの行列を見れば、一人当たりにかける説明コストを適度に省きます。ところがロボットには「融通」は期待できません。行列がどれだけ長くなろうとも、丁寧さを省くことができないロボットは、後ろの行列を気にする顧客を居心地悪くさせることでしょう。

丁寧で正確な対応も、場合によりけり。

ロボットが、周囲の状況に応じて臨機応変に行動できるようになるまで、まだ少し時間がかかります。

その間に、トンデモな場面に遭遇しても動じない高度なコミュニケーション力と、臨機応変に融通をきかせられる対応力を身につければ余裕です。ロボットを部下に持つ日も、夢ではないかもしれません。

誰もが管理職になれるとは限らない、これからの時代。多少融通がきかないところはあれど、素直に言うことを聞くカワイイ奴は、ロボットしか残らないかもしれませんね。

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ウォルサム このユーザーの他の記事を見る

とある地方都市在住の暇な人です。おかたいところとばっかり縁があった反動で、すっかりゆるふわ好きになりました。リラックスして楽しめる、そんな情報をお届けしたいと思ってます。

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