今回、ツイッターなどで林真理子氏が週刊文春に掲載したエッセイ「夜ふけのなわとび」について書かれたコラムを読んだ人たちが「林真理子氏がシングル・マザーをおとしてめている」として炎上しています。

ライター 武田砂鉄氏が掲載したコラムが発端

2015年3月13日 YAHOOに掲載されたコラムを読んだ人たちが怒りをコメントやツイッター、FacebookなどのSNS上に表明し、炎上に至っています。

『週刊文春』(3月12日発売号)の林真理子氏の連載エッセイ「夜ふけのなわとび」を読んで卒倒した。「お母さん、お願い」と題されたエッセイは、被害者の母親をひたすら責め立てる内容だった。

出典 http://bylines.news.yahoo.co.jp

林氏は母親のコメントを読んではいないのだろう。上村さんの母親は、あの時気付いてあげていれば、止めていればと、覆ることのない「たられば」を繰り返しては、自分で自分を責めている。そういう境遇にある人に向かってなぜ、こういう乱暴な言葉を投げられるのだろう。「そして恋人がいたという」、恋人がいて何が悪いのだ。

出典 http://bylines.news.yahoo.co.jp

女性の貧困、子どもの貧困、それらを一気に解決させる処方箋などなかなか見つからない。その一方で、一気に悪化させる言葉だけが易々と放たれていく。林氏はこう続ける。
「この頃、女性の連れ子に暴力をふるう事件があとをたたず、私は怒りに震える。どうしてこういう時、お母さんは“女”を優先させるのか。どんなことがあっても子どもがいちばんでしょ」。

出典 http://bylines.news.yahoo.co.jp

武田氏は「これはもう、明確な暴力である」と力強く締めている

想像力が抜け落ちているのはどちらだ。どこまで人をいたずらにいたぶるのか。絶望に打ちひしがれている人に、少しばかり注がれるかもしれなかった光を、前もって取り除くような言葉の羅列に読める。とりわけ影響力の強い雑誌でこのようなことを自覚的に書くのは、明確な暴力である。雑誌は「恵まれた層」しか読まないそうだ。上村さんの母親の目に入らないことを祈りたい。

出典 http://bylines.news.yahoo.co.jp

コラムを読んだ人たちのツイッター上での反応

コラムの元ソースである林 氏のエッセイは実際に読まれているのか

筆者は、今回の炎上をうけ武田氏のコラムに書かれているような暴力的なエッセイであるのか疑問に感じ、確認するべく週刊文春 3月19日号を入手し読んでみました。

出典 http://june-30th.blogspot.jp

週刊文春 3月19日号(定価 400円)
エッセイ「夜ふけのなわとび」(56頁〜57頁)

( エッセイ本文ではニュースで上村くんのアザの映像を見て「親はいったい何してるんだ!」と林氏が憤っていたところダンナさまに )

「そういうことをいうものではない」
とたしなめられた。
「いちばんつらいのはお母さんなんだから」
そんなこと百も承知であるが、お母さんがもっとしっかりしていたら、みすみす少年は死ぬことはなかったはず

出典「夜ふけのなわとび」 本文より

母親の状況は察している、それを承知で書いたエッセイでした。

テレビのバラエティを見ていると、離婚した女優さんやタレントさんが、そのことをネタにして面白おかしく話している。離婚してとても自由に、幸せになったように語る。あれではふつうの人たちが誤解しても仕方ない。

出典「夜ふけのなわとび」 本文より

何年か前からの子供の貧困問題についてふれ、ついこの前までは豊かさゆえに子供を甘やかす親がいるという流れを経て親のメンタリティの話になっている。
林氏の子供の時代の、貧乏だらけでも親が歯を食いしばって子供にはお腹いっぱい食べさせる母親像を挙げ、そんな昔のことを言っても仕方がないと打ち消しています。
林氏は、
母親のメンタリティの変化をメディアの影響ではないのか?
と疑問を投げかけているのです。

シングルマザーを貶めているのではなく、テレビの向こうのバツイチとかバツニ芸能人の話す面白おかしい離婚話に乗せられるなということを伝えています。
林氏が一貫して比較しているのは、離婚後、芸能界で華やかに活躍する「バツありママ」であって一般の女性ではありませんでした。

このエッセイを世間の「シングル・マザー」や今回の川崎での殺人事件の母親への批判やバッシングと怒りのコメントやツイートをしている人々はほぼ一次ソースである
週刊文春 の林氏のエッセイ
を読んでいないと思われます。
武田氏のコラムのみを読み、怒りの反応をあらわにしているのです。

“そういうことをするお母さん”とは?

林氏はエッセイの締めに、「そういうことをするお母さんが、この『週刊文春』を読んでいるとは到底思えない」「雑誌を読む習慣を持つ人というのは、恵まれた層の人たちだということを私は実感しているのだ」「本ももちろん読まない、雑誌も読まない。そういうお母さんは、想像力が抜け落ちているのではなかろうか」と書く。

出典 http://bylines.news.yahoo.co.jp

林 氏がエッセイで伝えている「そういうことをすることをするお母さん」とは、つまり「この頃、女性の連れ子に暴力をふるう事件を起こす母親」のことです。

武田氏のコラムではすっかり話がすり変わり、林氏がまるで一般の人々や川崎の事件の母親を含めたシングルマザーを差別しているように読み取れます。

武田氏は一貫して、世のシングルマザーや今回の川崎の事件の母親に寄り添っているような切り口で書かれています。

当然、コラムを読んだ人は武田氏のコラムに賛同したくなるでしょう。

一次ソースを引用したコラムのあり方

「川崎リンチ殺人、被害者の母を責め立てた林真理子氏のエッセイの暴力性」というコラムを受けて新たに林氏を糾弾する文章が大手ブログサイトなどに次々と掲載されています。
ここでも、林氏がいう「そういうことをするお母さん」が誰を指しているかを間違えたままに糾弾されています。

また、再婚相手の暴力も、母が「女を優先したこと」が原因であるとしている。再婚は別に「女を優先した」ということとは限らない。男の人は「男を優先した」となるのであろうか?
 林さんの「曾野綾子化」はラストに向かって加速する。
 「などということを書いて、私は次第に空しくなってきた。そういうことをするお母さんが、この「週刊文春」を読んでいるとは到底思えないからである。

出典 http://blogos.com

林真理子氏は「お母さん、お願い」の最後に、被害者の母が「週刊文春」を読んでいるとは思えないと書き、さらに「雑誌を読む習慣を持つ人というのは、恵まれた層の人たちだということを私は実感しているのだ」「本ももちろん読まない、雑誌も読まない。そういうお母さんは、想像力が抜け落ちしているのではなかろうか」と書いた。繰り返しになるが、こういった言い方は「上から目線」としてネット上では特に嫌われる。

出典 http://zasshi.news.yahoo.co.jp

メディアにおいて発信する側(人気ライターと呼ばれる人)は、そのさじ加減で一次ソースの引用部分を選択し、独自の説明を加え情報を流しています。
今回、取り上げられた一次ソースが雑誌という“紙媒体”であったことが今回の炎上を招く大きな要因だったともいえます。
リンクを辿って一次ソースを即確認する事が困難だからです。

一次ソースでない情報を受け取る側は、自らが情報元ソースを知らないのであれば、確かな情報ではない内容をあげつらって批判することは慎むべきでしょう。

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