フランス人は生牡蠣が大好き

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フランスで生ガキと言えば国民食のようなもので、1年を通して海の近くであればどこでも食べることができます。

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朝の市場へ行くと必ずと言っていい程、老若男女問わず朝から白ワインを片手に生ガキをつまむ姿を見かけることがあります。フランスでは一人1ダース(12個)ぐらいぺろっと平らげてしまいます。それぐらい牡蠣を生で食べるのが大好きな人種なんです。

絶体絶命のピンチ!!

そんな牡蠣がないと生きていけない程、牡蠣が大好きなフランスで1970年代に寄生虫の蔓延よって牡蠣の養殖業が壊滅的な被害を受けてしまいます。


それまでヒラガキ(ブロン/Belon)種がフランス産の牡蠣のほとんどを占めていたのですが、このヒラガキ種という種は病気に弱くこの1970年代の冷害、病害によって全滅寸前までに至ってしまいました。

これは牡蠣をこよなく愛するフランス人からするともう死活問題です。
日本人にしてみれば「もうマグロが獲れません」「もうカツオが獲れないので鰹節が作れません」「もう大豆が穫れないので味噌、醤油の無い生活です。」というぐらい大変なことなんです。

はっきりいって当時のフランス人からしてみればもう生きていく意味を失うことに近いものがあったんじゃないかと推測します。

そんなときに!

そんなときにですよ!!

「マガキ」という、とても病気に強くて繁殖力の強い種類の牡蠣を輸入しようということになりました。

牡蠣好きのフランス人を満たす量ですから、それはもうすこぶる大量にです。


でもそんな大量のマガキを一体誰が提供してくれるのでしょうか。

そこに現れた救世主が日本の牡蠣業者です。

宮城で獲れる宮城種のマガキがフランスに輸出されることになりました。

大打撃を受けたフランスの牡蠣産業をこの種牡蠣たちが死の淵から救ったようなものです。





感のいい方ならもう気付いているかもしれません。

この前の東北大震災で宮城県を始めとする東北の水産業は壊滅的な被害を受けました。



しかし、それを知ったフランスの牡蠣養殖業者がここぞとばかりに立ち上がり

一度フランスの牡蠣産業を死の淵から救ってもらった恩があるから

これぐらい寄付させて欲しいと申し出があったそうです。

そうやって三陸の牡蠣を救うべく牡蠣養殖のために必要な物資を送り届けてくれました。



しかも

あの、天下のルイヴィトンもが、ブイやロープを

三陸の牡蠣養殖業者に提供してくれたそうです。



もし朝起きて宅配のお兄さんが

「送り主:ルイヴィトン」と書かれたブイとロープもって玄関に立ってたら・・・

どんな気分がするんでしょうか。

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このフランスの海の沖ではそんな国境を越えた熱い想いを

しっかりと殻の中に抱いた牡蠣たちが沈んでるのかと思うと


「同じ種類の牡蠣でもみんな個性があって、一粒一粒味わいが違うんだよ」

なんてふざけたことを言うフランス人を馬鹿にしてたけど

その意味も分かる気がします。



今度牡蠣を食べることがあったら、

そんなストーリーが隠されていたんだと少し思い出しながら食べてみて下さい。




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”旅するように暮す” をモットーに現地で稼ぎ現地を旅します。
冬はイタリアとスイスでスキーガイド、夏も海外のどこかで何かして働き、色々な土地で暮すことによって、旅する時とは違う視点で世界を覗き、そこで感じたことを記事にしています。ブログ[旅と写真といい女] http://www.ysk44.com でリアルタイムに情報発信中
春と秋は世界各国を放浪し、いずれは国連加盟国193カ国全てに訪れたいと考えていて現在66カ国訪問済み。海外在住者でも無く、典型的な旅人でも無い、中途半端で、でも他にはいないであろう新しい形のライフスタイルを目指してます。

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